コロナ禍以来、激変した人々のライフスタイル。その中でも大きな変化があったのが日々の食事だ。外食が減り、家庭で作る機会が増えた中で、より料理が簡単で美味しく作れる機器やメニューに注目が集まるようになった。
たとえば、そんな中注目を集めたのがパナソニックの「スチームオーブンレンジビストロ」。06年に登場して以来累計販売台数300万台（2022年3月末時点)が販売されており、今年8月からは新たな機能を搭載した新モデル「NE-UBS10A」も発売されている。
ビストロが注目を集めている理由は「温める」だけでなく、「調理する」機能も兼ね備えているから。オーブンレンジだが「焼く」「煮る」「蒸す」「揚げる」といったさまざまな調理方法が可能となっている。これまでにもヒートグリル皿で予熱なしでの蒸し料理や、耐熱ボウルを使ったおまかせ調理など、料理をより簡単で美味しくする機能も追加されてきた他、「NE-UBS10A」では、「冷凍食品の簡単調理」「蒸し焼きメニュー」という新機能も加わっている。
9月6日にはメディア向け発表会が開催され、これらの新機能を実食で体験してきた。
今回特に驚かされたのは、特許技術「ヒートグリル皿」を使い、冷凍うどんで作った焼きうどんだ。
はじめにグリル皿に肉やカットした野菜をならべて、一番上に冷凍うどんをのせて加熱、ビストロから出した後に調味料をかけて混ぜ合わせるだけ。拍子抜けするほど簡単なのだ。味の方も素晴らしく、通常の方法で作る焼きうどんと比べて、油をあまり使わないことから、フライパンで調理するよりも素材の味がダイレクトに響く、上品な味わいになっていた。
「NE-UBS10A」はオーブン庫内の設計をリニューアルし、電波効率は従来品の約1.6倍、下段のグリル調理ができるようになり、焼きうどんの他にも、他にも焼きそば、ピラフなどをお手軽に作れる。いずれもフライパン調理にはない、美味しさになることは間違いなさそうだ。
また耐熱ボウルに食材と調味料入れるだけで作れる「ワンボウル調理」では、新たに「エスニック」が加わった。「鶏肉のバジル炒め（タイ風）」「牛肉と豆の煮込み（トルコ風）」「野菜キーマカレー（インド風）」「ビーフシチュー（ベトナム風）」といった本格的なエスニック料理を、手間いらずで作ることができる。
またユニークかつ注目新機能は「冷凍餃子」メニューだ。
ヒートグリル皿に冷凍餃子を並べて、「冷凍ぎょうざ」メニューを選んで、スタートボタンを押せば、およそ20分で焼き上がる。現在、冷凍餃子は水なし、油なしなどだいぶ手軽に調理できるようになったが、それでもフライパンから剥がしたり、餃子同士がくっつかないようにするなど、気を遣う部分が多い。それがほったらかしたままで出来るのは驚異的だ。
味の素冷凍食品（株）も「実際に試食をしたところ、大変おいしく焼きあがっていてとても驚きました。お客様にとっては火元に付きっきりにならずに きれいに焼くことができ、その間にほかの家事もできるため、利便性の面でも魅力的」と太鼓判を押している。
新機能の「食器清潔コース」にも言及しておきたい。耐熱性の容器や哺乳瓶、弁当箱を、スチームとヒーターで除菌するため、コース終了後の食器は手で触れられる温度になっており、除菌後すぐに使用できるのはありがたい。
そんなビストロを愛用する有名人が、「伝説の家政婦」として知られるタサン志麻さん。9月9日にはタサン志麻さんによる、ビストロを使った調理風景がインスタグラムライブ（@panasonic_cooking)で配信された。
普段からビストロを愛用しているという志麻さんは、そのオーブン機能が特に気に入っているという。「購入して初めてローストチキンを作った時に、火の通りが均一で焼きムラがないのには感動しました。何度も引っくり返さなくてもキレイに焼けて、料理上手になった気分で料理が楽しくなります。今やビストロは、我が家の火口（ひぐち）のひとつなんです」とベタぼめ。
ライブの中では「チーズチキンカツレツ」と「レモンカルボナーラ」の2品を調理。カツレツは衣をつけた鶏肉をグリル皿に並べ、上段で約11分加熱しただけなのだが、ジューシーかつサクッとした極上の仕上がりに。特に美味しかったのがカルボナーラだ。
スパゲッティを半分に折り、水、具材とともにボウルに入れて、庫内に置き、専用コースを選ぶ。加熱後、卵黄や生クリームと混ぜ合わせれば出来上がるという、誰でも作れそうなほど簡単だ。実際、料理が苦手だという志麻さんのご主人が作っても、「ママが作ったんでしょ？」と子どもたちから言われたほどだという。
日々の料理を簡単に美味しくするだけではなく、それを通じて家族とのコミュニケーション時間を増やしたりと、ビストロならではの様々な価値を提供してくれそうだ。
（参考）「NE-UBS10A」市場価格16万円前後