子供の絵が全世界から投稿されるサイト
最近のアートブームの中でも話題になっているのが、子供たちのアート投稿サイト「Picasokko(ピカソッコ)」。全世界からの子供たちの絵をはじめとするアート作品が投稿されており、その自由な発想には、驚かされるばかり。
Instagramユーザーがハッシュタグで#picaskkoとつけるだけで、自動的にサイトに作品がアーカイブされるため、今劇的にアート作品の投稿数が増えているようだ。
サイト内を見てみると、赤ちゃんぐらいの子から、保育園、幼稚園、小学生までの年齢の子供たちの絵が投稿されている。どれもカラフルかつ自由な色合い、デッサンの絵ばかり。美術館で絵を見るような堅苦しさも全く感じないし、ただ子供たちの絵を堪能できる。
子供の絵が保存されず捨てられてしまう現状
同サイトを運営する会社mevie(ミービー)によれば、「子供たちの絵は、成長していく過程で捨てられてしまいます、これは勿体なさすぎます。大人には決して描けない素晴らしい作品なのに、その作品の価値が見出されていなかからです。美術品としての価値だけではなく、絵には子供たちの幼稚園や保育園、そして小学生の頃と、成長の変化が全てこめられています」(田中スタッフ)
絵はたしかに幼児たちの発達や心理などすべての要素が込められたもの。写真や動画ではけっしてわからないものだ。
また子供たちのお絵かき、というよりは落書きにも素晴らしい作品がたくさんあるにもかかわらず、ちゃんと描かれたり、学校で指導しながら描かれた作品以外は、保管されず捨てられてしまうのも確か。
だがネット上なら簡単にそれらの絵が保管されるのも間違いない。
大人の指導を超える子供たちのアート
近年ではアウトサイダー・アート(アール・ブリュット)としてその価値が一定数見出されつつあるが、美術館で常設展になるようなものではない。コンクールなどで展示されることもあるが、企業のCSRに過ぎなかったりもする。また親御さんにとっては可愛くも、他愛のない落書きに過ぎない。
「児童絵画は、アート・コンクールや絵画コンテストや授業のために製作されたものも素晴らしいですが、日常で描かれたものにも素晴らしいものがたくさんあります。むしろ大人の指導を意識していない作品は、のびやかで美しい傾向もあります」(同前)
picasokkoはすでに全世界から1万作品以上も投稿されていて、どれもプロのアーティストからも評価されるほどの作品が多数掲載されている。また世界中の児童絵画教室や、子供向けアートスクールとも多数提携しているという。
ピカソが最も評価したのは幼児の絵画
かの有名な天才アーティストアーティスト、パブロ・ピカソも「子供は誰でも芸術家だ。問題は、大人になっても芸術家でいられるかどうかだ」「ようやく子どものような絵が描けるようになった。ここまで来るのにずいぶん時間がかかったものだ」という“名言”を残している。
アートの価値は時代ごとの社会、美術、経済など様々な文脈によって規定される“ゲーム”である。ものすごくざっくり言えば、誰かにより素晴らしいと格付けされ、高額で取引されるアートが、価値があるとみなされる。
しかしピカソッコに投稿されている子供たちの絵はそんな文脈のゲームからはかけ離れたものばかり。自由に子供たちが美しいと思ったもの、新鮮に感じたものが描かれている。
美術館では見られない幻のアート作品多数
今、美術館でみらない最高のアートが見られるこのサイト、アート好きなら一度はチェックしてみては。また同サイトに自分の子供の絵を投稿するなら、自分のInstagramのアカウントで#picasokko とつければ、自動的に投稿されるという(毎日1回、スタッフが手動でチェックしてアップしているとのこと)。皆さんのお子さんの絵の天才性が、世界に評価されるかも!
参考 Picasokko