
だが、家系ながらも枠にとらわれず様々なパロディメニューを出す遊び心から、注目される存在だった。ラーメン二郎を思わせる「千代二郎」、富山の名物ブラックラーメンのように黒い、新宿区の地名をつけた「戸山ブラック」、そしてラーメン屋なのにタンシチューとライスのセットなどを提供。そしてそれぞれの味は、二郎でもなく、戸山オリジナルとしか言いようのない味だった。

最終日には午前中から常に50人から100人近くの客がならんでの大行列となった。
「6月いっぱいをもって閉店した、つけ麺の人気店べんてんはラーメンファンに有名でしたが、千代作はそこまでではない。しかし、高田馬場のふつうのアンちゃんたちに、もっとも愛されていたのだが、この店でしたね。今日は泣きながら食べている人も見かけましたし、青春の味として惜しむ声もネットで多くあがっていました」(高田馬場の出版社社員)
店内には『こち亀』『ドラゴンボール』『寄生獣』『ナニワ金融道』などの漫画が置いてあり、他にも店を訪れる学生たちの写真、なかには男性器をかたどったご神体のような物体まであり、実にカオスな空間だったというラーメン店・千代作。
ここのところ人気店が次々と閉店しているというラーメンの聖地から、また一つ名物の店がなくなる。現在夜に入っても客が並び続けており、千代作を終わらせまいというファンが、次々に集結しているという。
文/原田大


