スパムメールのアホな文章は誰が書いてる? 悪徳業者が語る意外な事実

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※みなさんも気をつけてくださいね!
※みなさんも気をつけてくださいね!
先日筆者のところにこんな詐欺のスパムメールが届いた。

「オッス!オラ…といえば私がどんな作品を描いた作者なのかわかって頂けると思います。私はあの作品の版権だけで数百億円の資産があり、もう使いきれません。そこでZ資金と名付け、世界のZ戦士たちに配っているところです。すぐにでも振り込みたいので…(以下省略)」

というものだ。皆さんのところにも「自分は資産家の娘で…」とか、「今日はさみしいの」などのスパムが届いたことがあるだろう。先日では、アニメ「ボトムズ」風の「title: 黄金の襲撃 最も危険な甘言それは1億円の振込。悪徳セレブから奪った現金に、名も無き戦士たちが群がる(中略)次回『復讐』その1億円が君とキリコを救う」など、もはや詐欺するつもりもないのでは?というものも届いた。

こんなアホな文章を、詐欺業者たちはどうやって考えだしているのだろうか。思いつきと言えば思いつきなのだろうが…先日あるアウトローの取材をした時にそんな質問をぶつけてみた。

「とくに誰ってことはない。うちの傘下の業者ではIT担当の連中が文面を考えている。ちなみに女の方が男をひっかける文章を書くのが上手い。それに大卒よりも中卒、高卒みたいな低学歴のスタッフの方が意外に成果のあがるものを作る」(中堅アウトロー組織幹部)

この幹部氏もそこまで実態をしっかり知っている様子がなかったにせよ、女性や大卒じゃないスタッフの方がスパムを書くのが上手いというのは貴重な話だ。

「兄ちゃんが言ってた、有名マンガの作者を語ったスパム、ああいうバカっぽくて面白いのも、意外に引っかかる奴が多いんだよ。はじめは『ありえない』と半笑いでやりとりをはじめても、だんだん『もしかしたら…』信じてしまうっていうバカが(笑)」

こういったメールを利用した詐欺なども含め、特殊詐欺は今年1〜10月の被害額は約383億と過去最高を記録している。無視するのが一番、みなさんにも気をつけて頂きたい。

文/原田大