年間アーカイブ 2021
カンロ、食べられるキャンディストローも 「サステナブル」と「well-being」のフューチャーデザイン事業を発表
カンロ株式会社といえば、「金のミルク」や「ピュレグミ」で知られるキャンディメーカー大手。そんな同社が発表した、フューチャーデザイン事業が注目を集めている。
これは今年策定したKanro Vision 2030「Sweeten the Future」における拡大事業領域内の一つ。「フューチャーデザイン事業」は「サステナブル」と「well-being」の2つをキーワードに事業化の基盤構築を行い、カンロの未来を担う事業として推進するというもの。
キャンディという枠を超えて新たな市場と製品の創造を目指す、その具体的な事例が発表され、カンロらしいユニーク内容となっている。
飴の残渣から香り高いマスクスプレーやアロマスプレーが誕生
キャンディの製造過程で発生する残渣は、2020年度では年間約1302トンが発生。飴を型枠で型取る際に発生するかけらや、欠けや気泡が入った規格外品などがこれにあたる。その残渣のうち90.7%が他社に引き取られ、現在は主に飼料・肥料として再利用されているものの、今後はこれを自社で再利用することも目指す。
カンロではこれまでも飴の賞味期限延長など食品ロスへの取り組みを行っていたが、さらなる食品ロスへのサステナブルな取り組みとして、今回披露されたのがマスクスプレーとアロマスプレーだ。
独自の発酵技術を持つバイオ・エンジニアリング企業 株式会社ファーメンステーションを協業パートナーに据え、飴の残渣に米を加えて、さらに酵母を入れて発酵させることによりエタノールを生成。規格外で販売不可能な飴を活用して作るエタノールを使用して生まれたのが、マスクスプレーとアロマスプレーだ。
実際に使ってみると、飴由来といってもマスクスプレーはラベンダー&ティーツリーのフレッシュな香り。マスク内にふきかけるだけでさわやかな空気を感じることができた。またアロマスプレーはヒバ&カルダモンの香りで、部屋にまくとリラックスして落ち着いた気分にさせてくれる。
2022年夏以降は規格外の飴から生まれたハンドスプレー・石鹸・ウェットティッシュ等、手や指先をクリーンにする「HAND」のための雑貨をヒトツブカンロ エコラインにて順次販売していくという。
飴で出来たキャンディストロー
カンロらしさを発揮しているのが、飴から作られたキャンディストロー。
これは株式会社リベラベル代表取締役社長で、ストローマエストロの野村優妃氏とコラボレーションしたもの。野村氏がキャンディでできた食べられるストロー「Dlink Straw」のクラウドファンディングプロジェクトを立ち上げ、これに注目したカンロが声をかけて、今回の取り組みに至ったという。
カンロと野村氏は、キャンディとストローという「口」にまつわるプロダクトを展開し、「選択肢を広げる、居場所を作る」「環境への配慮」「”キャンディ“という素材に対するポテンシャルの認識」を共有、その結果生まれたのがカンロの飴で作った「キャンディストロー」だ。
このストローは飴で作られているため、強度を保てるようにやや口径が大きくなっている。実際にキャンディストローで水を飲んでみると、飴の風味をかすかに感じることができる。またそのままドリンクにつけておくと、飴の成分が溶けだして、違った風味を楽しめたり、飲み終わった後にはストローそのものを食べて楽しむこともできる。
残念ながら、キャンディストローの商品化はまだ未定。今回のサンプルは手作りで、商品化するためには大量生産するための方法、体制づくりが必要だという。
「糖の可能性」を広げることを目指すカンロ、どんなサステナブルな取り組みを行うのか、今後も楽しみだ。
気鋭の映像作家・植野有子氏が シンガーソングライター・AKRM(仮)のワールドデビューMVを制作! 半密着レポート #03
完成したMVは約2.5分の超超超ショートムービー
国内キャリア10年を超えるシンガーソングライター・AKRM(仮)のワールドワイドデビュー曲[Dead In A Hundred Years]のMV制作プロジェクト。 12月9日、東京・赤坂の株式会社TYOにて、待望の試写が行われた。
前回、絵コンテから一部を紹介したとおり、[AKRM]はただ川の中を歩く。一瞬沈み、再び歩く。MVの定番/お約束とも言える “アーティスト本人が歌うショット” “歌詞の内容をストーリー化したシーン”は一切なし。本人のクローズアップさえ10秒にも満たない。[AKRM]を包み込む背景の、展開と色彩の変化が特徴的かつ印象的な、約2.5分の超超超ショートムービーとも言える作品に仕上がった。
「普段は既存の作品などを参考として、監督と意識を擦り合わせることが多いのですが、今回は植野監督の中にあるもので作った映像になって欲しい意図で、なるべく、そういった擦り合わせは行わないように心がけました。編集作業中も、極力直接的なアドバイスや自分の考えで濁らせないように、植野監督とは日常会話的なものに留めるように意識していました」(株式会社TYO・藤原拓海プロデューサー)
映像のスピード感・リズム感は、曲に忠実。色は自分が持っているものを存分に(植野有子監督)
植野監督に制作の過程を改めて聞いた。
──編集作業に要した時間は? MVの制作では一般的にかかる時間と同じくらい?
「撮影から公開まで約3ヶ月ほどありましたので、普段の短期集中の編集でなく、寄り道しながら少しずつ組み立てていくことができました。一般的に編集はエディターなどのスタッフとともに1~2週間ほどで仕上げることが多いですが、今回はすべて自分1人で仕上げました。このような作り方は普段なかなかできないので、とても貴重な経験となりました」
──編集での具体的な作業について。
「まず、撮影素材をカット編集し、本編に使用するテイクを精査しました。次に、山や人物をレイヤー分けして、色を編集。色の編集と行ったり来たりしながら、写真素材のコラージュも行いました。その後、写真素材を映像に合成し、動きをつけるという流れで作業しました」
──当初のコンテから変わった、あるいは新しく付け加えたシーンは?
「(コンテから変わったのは)彼女が空を見上げるシーン。視線の先に何を見ているのでしょう……。(新しく加えたのは)山の後ろで光が明滅するシーン。撮ったものがそのままでも魅力的だったので、素材を生かす編集に変えました。もとは川の流れを速めるための棒が刺さっていて、そこを通過するというカットの予定でした」
──山・川の色彩(グリーン)は、もともと監督の頭の中にあった色?
「色のイメージは、自分の中にもとからあるものを割とそのまま出しています。曲を聴いたとき、映像のスピード感・リズム感は、曲に忠実であるべきと思いました。その分、色・かたちは自分が持っているものを存分に出そうと決めて、こうなっています。
私は大学で木版画を作っていたのですが、思い返すとその頃から、青緑系の色を起点に色を組み立てていた気がします。当時よく顔料や岩絵具を使っていたのですが、そのなかでも青系・緑系の色が本当に美しくて大好きで。作業着もターコイズブルーでしたし、髪色も青だった時期があったり……。結果的に、そういった趣向がこのMVで前面に出たのだと思います」
──編集作業で特に苦心、腐心した点は?
「色々と寄り道をしたので、初期衝動から離れてしまった時に、どうまとめればいいのかわからなくなりました。『これは面白いのか?』とか、『もっとカッコよくしなきゃいけないんじゃないか?』とか。でも、拙い部分を気にするのではなく、自分がコンテを切ったときにやりたかったことを、ひとつずつ達成しようと思って吹っ切れました」
「なんだこの歌?」と悪く言う人が76.8億人いても、私はとても嬉しい。大成功よ(AKRM)
試写を観た[AKRM]に、率直な感想を聞いた。
「大感動したわ。始まった瞬間、思わず叫んだくらい。山が動いたり、色が変わったり…。自然ってこんなに美しいんだと改めて感じたわ。人間も自然も、こうして時間の流れと共に生き続けていくのね」
注目の配信リリース日は2022年1月20日に決定! そして、全世界配信ということは、日本国外の、およそ76.8億人の目に・耳に留まる可能性がある。[Dead In A Hundred Years]が、果たして何億人に届く・刺さることを期待しているのか。
「たった1人でもいいの。私の歌を聴いて、楽しんでくれる人がたとえ1人でもいたら私は嬉しい。また、『なんだこの歌?』と悪く言う人が76億人いても、私はとても嬉しいのよ。大成功よ。とにかくたくさんの人に聴いてもらいたいだけ。ただ映像に関しては、植野監督の精神に共感する人が世界中にいるはず。だからこのMVは必ず世界中に拡まると確信しているわ」
次回(最終回)では、(仮)の取れた[AKRM]の氏名をはじめ、完成したMVが明らかになる。レポートは2022年1月15日頃の公開予定。
[参考]
レポート#1 https://mogumogunews.com/2021/10/topic_34008/
レポート#2 https://mogumogunews.com/2021/12/topic_34070/
植野有子監督オフィシャルサイト https://uenodir.wixsite.com/official
株式会社TYOオフィシャルサイト https://tyo.co.jp
「ネスカフェ こたつカフェ」では氷製グラスでアイスコーヒーが楽しめる! 至福のホットスポット&冷たいスイーツ
「ネスカフェ こたつカフェ」がネスカフェ原宿で今年も開催される。昨年期間限定で開催されて大きな話題になった同イベントは、今年はさらにパワーアップ。こたつの席数が増えた他、「氷グラスのコーヒー」や「ひんやりスイーツ」を提供し、温かいなかで冷たいものを食べる幸せを堪能できる。
仕事もできるこたつカフェ
昨年5席だったこたつ席は全16席となり、そのうち電源もある一人用のこたつ席を8席設置。仕事をすることも可能だ。また、こたつ以外にも人気のビーズソファ『Yogibo』の「Yogibo Color Cushion」も用意されており、ビジネスからリラックスまで、様々な楽しみ方ができるようになっている。
そして今回注目の商品が、1日10個限定、氷でできた特製グラスで提供される「氷グラスのコーヒー」(1000円,税込み)。ジョッキサイズの大きな氷のグラスに入ったコーヒーは感動もの。店内の光を反射してラグジュアリーで、幻想的な雰囲気を味わうことができる。
その一方で美味しく愛らしいのが「ひんやりスイーツ」。「ねこ型ヌガーグラッセ」「みかんシャーベット」「みかんアイス大福」の3種類が用意されており、こたつのお供らしい、猫やみかんがキーワードとなっている。
「ねこ型ヌガーグラッセ」(900円,税込み)はみかんとナッツをふんだんに使った、猫の顔の形をしたクリームアイスケーキ。顔はチョコペンで、自分の好きなものを描けるようになっている。
「みかんアイス大福」(850円,税込)は、みかん約1個分を使ったユニークな味わい。ゆっくりと溶けていくバニラアイスにみかんの酸味がアクセント。こたつで温まった身体に丁度いい。
「みかんシャーベット」(520円,税込)は店内で手作りされたみかんのシャーベットで、みかんのジューシーさを存分に楽しめる。アイスコーヒーとの相性がよく、コーヒーの甘みと苦味とのマリアージュが絶妙だ。
こたつでアイスコーヒーを飲むのがブーム?
同カフェに取材で訪れ、こたつに入ってアイスコーヒーを飲むとこれは格別な美味しさ。同様の思いを抱く人は増えているようで、寒い冬でも家庭サイズのボトルコーヒーの消費量は増えているという。
ネスレ日本の西川原誠飲料事業本部レギュラーソリュブルコーヒー&RTDビジネス部ユニットマネージャーによれば、過去10年間において、「ネスカフェ ボトルコーヒー」の春夏(3-10月)の伸長率が約1.2倍で、それに対して秋冬の伸長率(11-2月)は約1.8倍だという。
そんな冬でもボトルコーヒーが飲まれている理由として、夏に飲んでいたものの習慣化だけではなく、すぐに飲める簡便性、室内の温暖化による冷たいコーヒーの美味しさ、といった理由があるのではないかという。
こたつカフェに行くのはちょっと遠い、という方は、ぜひ自宅でしっかり冷やしたボトルコーヒーとアイスクリームを試してみるのがおすすめだ。
また「ネスカフェ こたつカフェ」は12月12日までの開催なので、気になる方はお急ぎで。
「ネスカフェ こたつカフェ」
期間:2021年11月26日(金)~12月12日(日) 11時から20時 (ラストオーダー19時)
場所:ネスカフェ 原宿 (所在地:東京都渋谷区神宮前1-22-8)
気鋭の映像作家・植野有子氏が シンガーソングライター・AKRM(仮)のワールドデビューMVを制作! 半密着レポート #02
撮影はすべて川の中で
国内キャリア10年を超えるシンガーソングライター・AKRM(仮)のワールドワイドデビュー曲[Dead In A Hundred Years]のMV撮影は9月16日に行われた。
「当日は朝5時半に都内を出発、7時頃、撮影地の河川に到着しました。8時から撮影を開始、18時半頃に終了しました。撮影日近辺で台風の接近が数度あり、天候はやや読みづらい状況でしたが、雨天にはなりませんでした。気温はそこまで低くありませんでしたが、水温はやはり9月中頃でしたので、やや低かったです」(株式会社TYO・藤原拓海プロデューサー)
撮影はスケジュール通りに進んだのか。
「予定にほぼ沿った形で撮影できました。また、コンテには無かったカットなど、現場で生まれたアイデアでの撮影も含めて行えました」(藤原プロデューサー)
「幸運にも日中陽が差すタイミングが何度もありました。曇り想定の香盤でしたが、天候に合わせて撮影順を前後させたりしました」(植野有子監督)
実際にはどのようなシーンが撮影されたのか。コンテから一部を抜粋してみよう。
フェードで山並みが出現
どんどん川に近づいてくる(C1)
[AKRM]さんが川を上るサイドショット
水面が、画面上半分の反射になってゆく
山並みや空の色、形、テクスチャが変化(C4)
水中に何かあると気づいた[AKRM]さん
ハッとして川の中に手を伸ばす(C8)
水面の上に浮く脚(C16)
繋がれた手が、離れ離れになる(C16)
何かを見つめる横顔に、景色(or マチエール)が重なる(C18)
[AKRM]さんは、夕日に照らされながら前へと歩いてゆく(C20)
「シチュエーションとしては3ヶ所、人物の入るカットは10シーンほど撮影しました。今回の作品は素材で絵を作るという感覚で編集を組むつもりでしたので、エキストラカットや合成用の素材もなるべく多く撮影しました。これといったハプニングはありませんでしたが、カメラ前にいたスタッフは、私を含め全員が気付けば下半身ずぶ濡れになっていました。ガッツのあるメンバーで良かったです。とても助けられました」(植野監督)
地球がこのMV撮影を反対せずに認めてくれた
[AKRM]に撮影の感想を聞いた。
「『地球にお手伝いしていただいた』」という感じ。水の流れとか天候とか、こちらで調整できないでしょう。『雨が降りませんように』とか神頼みの部分もたくさんあったんだけど、こちらの強い願いが通じたのか順調に進んでホッとしたわ。
もちろんスタッフの皆さんのおかげなんだけど、まず地球がこのMV撮影を反対せずに認めてくれたからこそ無事に撮影することができたんだと思うの。
だからこそ真剣に取り組まなきゃって、本番当日はかなり集中したわ」
これまでのMV撮影と違っていたところはあったのか。
「植野さんからシーンによって細かく指示をもらったの。これはMV撮影では初めての経験だったわ。『"亡くなったけど会いたい人"のことを思って!』とか。植野さんって本当に凄いアーティストよ。だから表情や動きにも注目して見てほしいわね」
被写体としての[AKRM]は、植野監督・藤原プロデューサーの目にはこう映ったという。
「例えば、銭湯で『なんだかみんな、きれいだな』という瞬間ってあると思うんですが、その感覚に近いかもしれません。自分の居場所を守り、命をまっとうしている。その日々がからだに刻まれている。ひたむきに生きてきた証です。そういうものを感じました。彼女には表情を作ってもらうのではなく、曲を作った時の心境に近づいてもらい、こちらはその時に彼女が纏う“空気感”を捉えることを意識しました」(植野監督)
「身体を使った撮影はご経験の中でも多くは無かったかと思いますが、終始ポジティブに臨まれている印象でした。山奥河川での撮影は(水温的に)かなりハードだったかとは思いますが、植野監督と二人でどんどん水の中に入っていく姿が印象的でした」(藤原プロデューサー)
植野監督・[AKRM]にお気に入りのショットを挙げてもらった。
「天を仰ぐ横顔のアップショット。今までにない表情を撮れたのではと思っています。そしてこのカットには、全編を通して唯一、人工物が映っています。これは全く意図していませんでしたが、[AKRM]さんと橋が重なって十字架に見えたり、編集の時に色々な見方ができて楽しかったですね」(植野監督)
「水に手を入れる瞬間のシーンね。植野さんから“全ての指が見える角度で…”など繊細なアドバイスを受けながら何度もトライしたわ。そして私自身も今まで見せたことのない表情をしているはず。ぜひチェックしてほしいわ」[AKRM]
確実に出来が期待されるこのMV、編集後の本編はどう仕上がったのか。試写の模様は次回(12月20日頃)お届けする。ティザー動画も公開の予定だ。
[参考]
植野有子監督オフィシャルサイト https://uenodir.wixsite.com/official
株式会社TYO https://tyo.co.jp
新型コロナ流行下で耳のトラブル増加も AIデジタル補聴器が今求められるわけ
フィリップス『最新デジタル補聴器体験会』が、10月11日、タレントの関根勤さん(68)をゲストに迎えて開催された。
イベントの開催されたこの日は、デジタル庁が制定した「デジタルの日」(10月10日・11日)にあたり、その理念は「誰一人取り残さない、人に優しいデジタル化」を目指すというもの。フィリップス補聴器の「人とつながる、世界とつながる」というコンセプトがこの祝日と合うことから開催されている。
今回取材をして驚いたのは、世界的な聴覚ヘルスケア企業のデマント・ジャパンが2021年3月3日から発売したという、AI音声処理技術を搭載したフィリップスの補聴器の性能だ。ゲストの関根さんの体験から、その技術の凄さと有用さを感じた報道陣も多かったはず。
若者にも広がる補聴器需要
ゲストの関根さんは現在68歳(!)。氏によれば60歳を越えたあたりから、耳が遠くなってきたことを実感してきたという。たとえば、テレビの音が大きくなってきた他、妻と内緒話をしているつもりが氏の声が大きいため『聞こえるから!』と怒られたというエピソードを披露。
最近では、2歳のお孫さんとのテレビ電話をすることが多いが、その言葉をよく聞こうと「すごく疲れるんですよね(笑)。まだ、大丈夫なんですが、補聴器をつけたらもっとわかりますかね」と語った。
このような聞こえづらさの問題は年配者だけのようにも感じるが、最近ではリモートワークでのオンライン会議、スマートフォンの普及による長時間のイヤホン装着などで、若者にも耳のトラブルを抱える人が増えているという。
そして耳の聞こえづらさを抱える人にとって、新型コロナウイルス流行下では、よりストレスフルな状況が増えているという。口元が隠れるマスクの着用、スーパーなどでのパーテーション越しのやり取り、リモートワーク下のオンライン会議の増加など、相手の音声を聞き取りづらい状況が増えているからだ。そんな時代背景により、補聴器はより需要が高まっている。
あらゆる世代に広がっている耳の聞こえづらさについては、フィリップス補聴器の公式サイトで、セルフチェックできるので足してみるのも良いだろう。
寒いギャグでもよく聞こえる!
フィリップスの最新デジタル補聴器「フィリップス ヒアリンク 9030/7030/5030充電式補聴器」には、音声処理技術「AIサウンドテクノロジー」を搭載。AIを使った音声処理技術により、さまざまな環境下において周囲の騒音を抑制して相手の声をよりクリアに届けることができるという。
関根さんはこのAI技術を使ったフィリップス補聴器をつけて、Webによるリモートでの会話を体験。同じ事務所所属のお笑いコンビ、イワイガワ・岩井ジョニ男さんが登場してギャグですべると、「あれ?音声聞き取れなかったかな?」など、軽快なツッコミを披露した。関根さんは、そんなリアクションをとれるほど「すばらしいですね。本当にクリアに聞こえる」と補聴器について絶賛した。
イベントの最後には「これからの時代、聞く力が必要か?」と聞かれると、耳が聞こえづらくなって人の話を聞いていないと「いきなり奥さんから『あなたとは暮らせません』と宣言をされる場合もありますよ。ですから、夫婦が円満でいくためにも、聞く力は必要だと思います」と力説。しかし補聴器のような技術があることにより「年をとることが怖くなくなってきた」とも語った。
高音質の音楽を楽しめる補聴器
付け加えておくならば、補聴器はファッションやライフスタイルに合わせた、様々なモデルが発売されている。今年3月に発売された「フィリップス ヒアリンク 9030/7030/5030充電式補聴器」以外にも、11月にAI搭載補聴器の電池タイプ「「フィリップス ヒアリンク 9030/7030/5030ミニ RITE T」が発売。
ユーザーは充電、電池タイプから好みのスタイルを選ぶことができる。
そして「フィリップス ヒアリンク 9030/7030/5030」はIoT対応補聴器としてBluetooth(R) 低エネルギー(BLE)を搭載し、補聴器をiPhone(R)やAndroid(TM)スマート端末(※1)に接続し、電話、ビデオ通話、音楽などから直接ストリーミングして、よりクリアな音質で楽しむことができるのだ。
新たに音楽プログラム「HiFi音楽」も搭載され、従来の補聴器が見落としていた音楽に含まれる微細な音を補うことで、より広い周波数帯域と音楽のダイナミクス(音の強弱)を捉え、低域・高域を正確に増幅。その結果、同機種を使う際には、より高音質な音楽を楽しむことができるというから音楽ファンにとってはうれしい機能だ。
本体カラーはベージュ、グレー、ブラックなど計6色があり、自分のファッション、肌、髪の色に合わせることが可能となっている。
コロナ時代のあたらしいお葬式「リビング葬」 心ゆくまで故人を送れる新形式
わたしたちのライフスタイル全てが変わったこの数年のコロナ禍。その中でも飲食店の会食禁止、リモート会議など人と人のつながりは一変しました。それはお世話になった方との最後の挨拶を交わす機会であるお葬式も同じ。メモリアルアートの大野屋が提案する「リビング葬」はwithコロナの時代に合わせた形で、心ゆくまで故人を送る事が出来るお葬式です。
リビング葬とは、コロナ禍以前の2005年から大野屋が提唱してきた新しいお葬式の形。近年の葬儀は、お通夜・告別式と2日に分けて友人・近所の方・仕事関係など多くの方と共に故人を偲ぶこれまでの「一般葬」から、遺族と近しい方のみを招く「家族葬」、お通夜と告別式を1日で済ませる「一日葬」といった小規模なものが主流になりつつあります。
大野屋の調査によると、一般葬と家族葬の割合は2010年が一般葬64%・家族葬36%だったのが、2020年には一般葬21.3%・家族葬78.7%と逆転。それに加えてコロナ禍の影響で「密」を避ける少人数の葬儀がより必要とされてきています。
今回お邪魔したのはリビング葬の舞台となる専用式場・フューネラルリビング小平。式場はJR小平駅から徒歩3分という近さ。一般葬が執り行われる「おおのやホール小平」に併設された同式場は、あたたかい雰囲気の入り口から階段を上がり、扉を開くとこれまでの斎場のイメージとはまったく違った高級マンション風、さらにいえばホテルのスイートルームのような式場に驚かされます。
故人を安置する祭壇が据えられるのがリビング。普通の亡くなった方を見送る場というと、一目会って挨拶するための列を伸ばしやすい作りだったりしますが、リビング葬専用のここは故人と親しい方々が長く過ごすための場所。普通は横に置かれる棺は縦に置かれているのは、左右どちらからでもその顔を眺めやすくするため。また故人の好みやイメージに合わせた花など心安らいで旅路に出るための空間演出に加え、心地よい座り心地のソファも配置されていて、最後に見送る瞬間までゆっくりと共に過ごせるような気遣いがうかがえます。
そのリビングから直結して、広くスペースがとられているのがダイニング。親族や親しいご友人などと食事やお茶を飲みながら思い出を語らうスペースです。食事メニューも本格的な懐石料理を中心に、故人が好きだったものや思い出の食事など、家族の皆様のリクエストに対応しています。またキッチンやワインセラーなども完備されており、故人を懐かしみながら夜更けまでお茶やお酒片手に満足いくまで語らえる場でもあります。また広々としたテラスに出れば外の空気を吸えたりと、肩の力を抜く気分転換の場にもなり、故人をすぐ傍に感じながら過ごすことができます。
また家族のみなさんが身体を休める和室に、トイレはもちろんお風呂まで完備。荷物や衣装を預かる部屋は、ウォークインクローゼットのような広々としたスペースで、ゆったりと着替えも出来る場所になっています。また布団やパジャマなども借りることが出来るため、故人と過ごす最後の一日はまるで皆でホテルに泊まったかのような思い出になるはず。
こうしたリビング葬専用の式場ならではの設備に加え、故人やご家族の希望を葬祭ディレクターと専任コンシェルジュがうかがい、ご家族にとって最上のお葬式を叶えます。また、葬儀の間は家族に代わりスタッフが弔問客をもてなしたりと、残された皆様が故人との最後の時間をより大切に使っていただけるような体制を作ります。
また、このフューネラルリビング小平の利用は1日1組限定。親しい人たちだけで落ち着いて故人を送りたいという近年のニーズに加え、不特定多数の接触を減らしたいコロナ禍の状況にも合ったシステムとなっています。
そして地方から来れない方や「参列は出来ないが故人の顔をひと目見たい」という方に向けた「オンライン参列」にも対応。「このコロナ禍の中では葬儀に出れないのは仕方がない。そんな中でも故人の顔を見れてよかった」と評判だそう。それ以外にも「家族と故人で一泊をホテル気分でゆっくりと過ごせた」「急な料理の数の変更など、事細かに対応してもらえた」など、大事な方が亡くなって心も身体もすり減らした中でこのリビング葬で送れたことに満足したという感想を多くいただいているそうです。
大家族から核家族へ、宗教儀礼や慣習にとらわれない式へ、といった価値観の変化。それに加えてコロナ禍の影響で急速に変わりつつあるお葬式。それでも変わらないのは、大切な人の死を悼み、送る気持ち。身近な人たちに負担をかけずに思い出に残る式で故人を偲ぶリビング葬、これからの時代と私たちに寄り添ったお葬式の形です。
鳥取県の新しい米「星空舞」はライス界のニュースター 美しい輝き、跳ね返る食感、冷めてもみずみずしい…フォーリンデブはっしーも絶賛
10月9日、六本木ヒルズの「けやき坂コンプレックス」屋上庭園で稲刈りイベントが行われた。これは同施設のコミュニティ活動の一環で、テーマは「稲作文化の継承」。通常、非公開エリアとなっているこの場所には、自然あふれる庭園と水田があり、田植え、稲刈り、もちつきなど、稲作文化体験が、六本木ヒルズ近隣住民などをまねいて行われてきた。
そんな今年の同イベントには多くのメディアが集まり、ここで育てられた鳥取県産の米「星空舞」に注目が集まった。
夜空のような輝きの「星空舞」
同庭園では、域文化と食文化を発信のため、これまで多くの自治体と組んで全国各地の米が育てられてきた。そして今年植え付けられたのが、鳥取県で2018年に誕生したばかりの「星空舞」。
この美しい名前は、鳥取県の夜空に由来するもの。同県は19ある市町村のすべてから天の川が見え、環境省が実施した「全国星空継続観察」において何度も1位に輝いている。近年では「星取県(ほしとりけん)」を名乗っているほど。「星空舞」はそんな鳥取の星空のような輝きをもち、澄みきった空気と豊かな自然から生まれた米だ。
六本木ヒルズ屋上に田園風景
そんな米が六本木ヒルズで育てられたというから驚きだ。非公開エリアとなるこの屋上への直通エレベーターに乗り、階段を上がっていくと、そこには東京が一望できる美しい庭園が広がる。人工的に作られたものではあるが、自然を生かした作りとなっており、池にメダカやカエルがいたことには驚いた。
また田んぼ一面には、「星空舞」と古代米が頭を垂れて実っており、集まったメディア陣から歓声があがったほど。今回は稲刈り、収穫した稲穂を束ねる「稲束作り」、干して乾燥させる「はざ掛け」を実演。六本木ヒルズの屋上に、日本の田園風景が広がった。
鳥取和牛も美味しい
稲刈り後には、「星空米」を鳥取県産の和牛とともに楽しむ試食会も開催された。
この米にはいくつもの特徴があり、「炊いたご飯のツヤや光沢が特に優れ、美味しさの指標である『味度値』も非常に高い」「食べたときの感触は粒がしっかりとして、適度な粘りのあるはね返るような食感」「ご飯が水を抱き込む量が多いため、冷めた後も瑞々しさが続き、食感が変わらず美味しい」(※ https://www.zennoh.or.jp/tt/rice/page04.html )といった、米として非常にすぐれたものばかり。
その特徴は食べてみるとその通り。粒立ちがしっかりとしていて、米が一緒に食べる食材に負けず、それ自体が立った印象を与えてくれる。鳥取和牛は全国和牛能力共進会(2017年)にて「肉質日本一」になっているが、そんな肉の旨さを引き立てつつ、米そのものの美味しさも感じさせてくれる、これまでにない美味しさだ。
「星空舞」は18年に誕生したばかりだが、その開発に30年の歳月を費やしている。鳥取県農業試験場が夏の猛暑にも負けない品種を目指し、コシヒカリの子孫である「ゆめそらら」を交配。コシヒカリの美味しさを持ち、同時に倒れにくく高温に強い品種とするために、気の遠くなるような時間がかかっている。
そんな「星空舞」を絶賛したのが、この日イベントに登壇した、「グルメエンターテイナー」として活動するフォーリンデブはっしー氏。
はっしー氏は「かんでいると甘みが増し、おかずを引き立ててくれる。それでいて主役で脇役でもいける美味しさ」だとコメント。また「お米ソムリエ」の資格を持つ氏によれば、新米の場合、水分が多く含まれるため、少なめに水を入れて炊くのが美味しく炊くコツだと解説。また炊き終わった後、ふたを開けて20~30秒おくことで、水分を飛ばしてより美味しくなるという。
今回「星空舞」が収穫された六本木ヒルズ内の飲食店舗では、11月19日(金)〜12月2日(木)の期間、鳥取県の食材を使用したコラボレーション企画も実施予定。「星空舞」は鳥取県公式サイト「とりねっと」から購入場所がわかるので、気になる人はチェックしてみると良いだろう。(https://www.pref.tottori.lg.jp/281049.htm)
今回のイベントでは、鳥取県の美味しい産品も紹介された。「板わかめ」(上写真・左)。日本海で収穫した天然わかめを、板状に並べて乾燥させたもの。細かく砕いてご飯に載せて食べると美味い。「福ノ誉 じゃことらっきょうの生ラー油」(上写真・右)。らっきょうとちりめんじゃこを豆板醤とコチュジャンで味つけした生ラー油。噛むごとにじゃこの旨味、らっきょうの香味が口の中に広がる。「ホタルイカの醤油漬け」(下写真)。日本海で獲れた大ぶりのホタルイカをこだわりの醤油だれに漬け込んだもの。都内では、新橋にあるアンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館」でいずれも購入可能だ。
とっとり・おかやま新橋館
東京都港区新橋1-11-7 新橋センタープレイス1F/2F
HP:https://www.torioka.com/
パナソニック、日本社会の未来に合わせた大きな変化を 家電とサービスで実現
家電メーカー、パナソニックが9月21日行った「新製品群・新サービス群発表会 ~ 一人ひとりに“ちょうどいい”くらしへ」は、ただの新製品のお披露目ではなく、今後の社会における新しい家電像を示すという意味で、興味深いものとなった。
同社は創業100周年となる2018年に、「2021年までに、家電のすべての商品カテゴリーにおいて、知能化を図る」というIoTとAIへの取り組みを宣言。家電メーカーにとどまらず、それらを使ったサービスまで踏み込んでいく、“ハードとソフトの融合”への姿勢を見せていたが、今回の発表会ではさらに進んだ新製品や、今後の方向性について発表した形だ。
今回の発表によれば、パナソニックアプライアンス社では、2024年までにIoT家電の構成比率を6割まで引き上げ、またそれらを含むサービスで1,000万人とつながるという。
IoT家電を6割まで引き上げ
今回の発表によれば、パナソニックの白物家電における現状でのインターネット接続率は約3割。同社のテレビといった、ネットと親和性の高いAV機器が6~7割であることを考えれば、きわめて低い数字といえるだろう。その白物家電を倍の接続率まで引き上げ、1000万人を目指すのはとても大きい目標だ。
それを考えるうえで指標に思えるのが、同社製品の会員WEBサービス「CLUB Panasonic」。会員数は約900万人にものぼるという。
だが今回示された1,000万人という目標は、CLUB Panasonicの900万人の会員数を、100万人増やすという単純なものではない。パナソニックの家電やサービスで、常にネットワークでつながっている人を、1,000万人にするということだ。1000万人のユーザーを獲得することの困難さは容易に想像できるが、それでも目指すべき目標だということだ。
実際、パナソニックの家電の6割が、インターネットを通じて1000万人のユーザーと繋がっていれば、同社製品を将来的にも使っていくことは予想できるし、収益性の高いインターネットサービスによる収益も期待できるだろう。
それにIoTだからこその、ユーザーの利用データ、生活スタイルの変化についての知見を得ることは、それにあわせた商品やサービス開発につなげられるし、そのデータの基づいた改良は顧客のロイヤリティを高めることにもつながる。
今回の発表によれば、家電事業におけるノンハードビジネスの事業構成比1割を目指すというが、小さく見えてもこれは将来を見据えた“大きな一歩”を表現したものだ。
リアル/フィジカルも重要視
一見デジタルシフトとも見えるが、パナソニックはリアル、フィジカルについても捉え直した新たなアクションへも言及している。
今回、新たに発表したIoT対応家電向けサービス「Panasonic Care」は、IoT家電のメンテナンスや修理が便利になるもので、1台1台の使用状況に応じて、お手入れのタイミングを知らせるとともに、部品や消耗品を届け、快適に使用できるようにサポート。これまでの1年間等の期限付き長期保証とは異なり、ユーザーとリアル、フィジカルでも繋がり続けるという意思を見せている。
パナソニック株式会社 アプライアンス社 副社長 兼 日本地域コンシューマーマーケティング部門長 河野明氏も「フィジカルなタッチポイントを持っていることが同社の強み」と語り、1000万人とつながる目標はデジタル上だけではなく、リアルにも達成される目標と言えるだろう。
顧客の視点に寄り添ったマイスペック家電
今発表会のテーマ「一人ひとりにちょうどいい暮らし」を実現する新たな家電およびサービスを体現しているのが、2021年9月から発売したマイスペック家電。これまでの機能過多な家電とは一線を画すもので、アプリから自らの用途に最適な機能だけを選択。ユーザーは、自らの生活スタイルや嗜好にそって機能を差し引きすることができる、シンプルに使いやすい製品群だ。
現在発表されているものでは、IHジャー炊飯器「ライス&クッカー SR-UNX101」、オーブンレンジ「ビストロ NE-UBS5A」。「ライス&クッカー」では、スマホアプリから、25通りのコースのうち3つのコースを登録でき、「ビストロ」では、グリル皿やスチームポットを別途購入し、スマホアプリから新たな調理機能を登録すると、グリル料理や蒸し焼き料理などの調理ができるようになる。
そんなマイスペック家電を企画した背景として、同社の調査によれば、430通りの炊き分けができる同社製品でも、多くの利用者が1カ月間に使用しているのは3コースだけだったという。ユーザーが求めていないものを作り続けていた、そんな反省をふまえ、顧客起点からものづくりだったのだ。
また顧客起点という意味で、大きな是正をされたのが、パナソニックの家電における「世帯」の問題だ。同社はこれまで「標準世帯」という概念、夫婦と子供2人という家族構成から商品企画をスタートしていた。
だがコロナ禍における新しい生活様式が定着し、そして少子化、晩婚化、未婚化などの小世帯の増加など、日本社会におけるこれまでのスタンダードという考え方では対応が難しくなってきた。そんな多様化への、パナソニックのスマートな回答が、「一人ひとり」に向けたモノづくりであり、マイスペック家電という形だったのだ。
今回の発表会で、パナソニック株式会社 専務執行役員 アプライアンス社 品田正弘社長は「パナソニックはこの100年間、誰もがテクノロジーを使える形にして、暮らしの定番となる商品を作ってきた。これからも、未来に続く定番となるような商品を作っていきたい」と宣言。同社の製品、サービスの今後の動向にこれからも注目していきたい。
今回発表されたルームエアコンの「エオリアLXシリーズ」。スマートフォンのGPSで帰宅中であることを検出すると、自動でエアコンを運転、部屋を快適にしておいてくれる。またAIが寝室への入室時間や入眠時間を学習し、事前のエアコン始動を勧めたり、睡眠に合わせたエアーコントロールを行ってくれる。
43V型液晶テレビ「4Kビエラ TH-43LF1」は“レイアウトフリーテレビ”。モニター部とチューナー部が分離し、電源コード1本だけで、自由に視聴場所を動かすことができる。
累計100万食販売の「the kindest babyfood」は何が凄いのか? 小児科医に聞いた、離乳食がお子さんに与える影響とは
累計100万食が販売され、パパママはもとより、フードテック業界でも大きな注目を集めるベビーフード「the kindest babyfood」。熟練のフレンチシェフ、小児科医・管理栄養士らと共同開発、素材と栄養にこだわり「本当にやさしい」を謳った同商品から、新シリーズが登場し、さらなる人気を集めている(現在販売している既存商品は、「the kindest babyfood premium」としてリニューアル)。10月からは、リニューアルされた「阪神梅田本店」6階のベビー&キッズワールド内に初出店し、その勢いは増すばかりである。
販売するMiLにも注目
販売するMiLは、「パパママ、子供の”well-being(幸福)”をどう実現するかを一番大事にしている」という理念で事業展開。この考えに共感したプロサッカー選手であり投資家としても活動する長友選手が出資するなど、名だたる投資家や企業家から出資を受けるほど注目されている会社だ。
なぜ著名人たちが同社に出資をしているのか、それはパパママとお子さんにこだわる同社の姿勢にある。実は、代表の杉岡侑也氏と元保育士兼介護士の妻とは「夫婦起業」。妻の杉岡千草氏は元々ハンディーキャップを持つ子どもの世話に携わり、その子たちと関わっていく中で、特定の物しか食べない・満腹中枢が満たされないといった「食」に関する悩みを抱えている家庭をたくさんみてきたことが、創業のきっかけになったそう。「食を通じてこれまでみてきた子どもとそのご家族、また、「食」で悩まれている人たちの役に立ちたい」そんな想いから料理の勉強をはじめ、夫と共に企業決意。さらに「子どもからお年寄りまで同じ料理を食べられるようにしたい!」というシェフも合流し3人で会社を創業。
MiL創業後、食品添加物を使わず無添加の素材にこだわった食事を提供するヘルスケアに特化したレストラン「倭 西麻布」をオープン。その後、メニューとして出していた「にんじんのピューレ」を食べたお客様から「子どものにんじん嫌いが治った」という声を聞き、ベビーフードとして「the kindest」を開発。圧倒的なこだわりとおいしさが反響を呼び、約2年で累計100万食を売上げ、累計2万4千人以上に利用されるまでに成長。
「the kindest babyfood」は、どんなベビーフード?
今回発売した、「the kindest babyfood」は、「味覚を考慮したレシピ」「鮮度重視の原料選び」「素材重視の加工」「栄養バランス」「安全性の担保」という5つのこだわりポイントを持っている。
各ポイントを説明すると、同ベビーフードは、子供たちの味覚の形成や食材との出会いを楽しめるよう一流シェフが考案したレシピにもとづいており、野菜の具や肉は国産の鮮度の良いものを使用。化学調味料、着色料、香料、保存料は不使用。余計なものは使わず、素材本来の旨味を引き出した自然な味わいを大切にしている。
また商品企画という上流の段階から小児科医や栄養管理士のアドバイスを受けており、放射能検査クリア、最近検査クリア、品質検査クリアなど、安全性を最優先して作られているという。
創業時の想いが、こうした徹底したこだわりにつがなっていると言える。実際に監修したフレンチシェフの若松慎一郎氏によると「硬くなってしまいがちな肉や、ハンバーグ等も、アレルゲンである卵白や、余計な添加物を使用せずに、柔らかくおいしく仕上げられるよう試行錯誤」したと言い、「鮮度のいい安心食材を使用することももちろんですが、調味料についてもこだわって」、例えば減塩醤油では大豆と小麦、天日塩だけで作ったものを選んだりと、こだわりを詰め込んでいるとのことだ。
ちなみに現在販売されているものでは、中期のものとして「鶏ひき肉の中華がゆ」「鶏ささみのさつまいもがゆ」「真鯛と5種野菜の豆乳リゾット」、後期「豚ひき肉と彩り野菜の八宝菜」「海鮮五目ごはん」「ホタテとかぼちゃの クリームリゾット」、完了期「チーズ風味のまろやか カレーリゾット」「鶏そぼろのふわふわ親子丼」「牛そぼろとたっぷり野菜の肉じゃが」(各種5パウチ入り / 1,988円 ※税込)となっており、大人が聞いても喉が鳴りそうなラインナップとなっている。
https://the-kindest.com/category/babyfood/
小児科医に聞いた、ベビーフードが赤ちゃんに与える影響とは?
実際、ベビーフードは赤ちゃんにはどのような影響があるのか、「the kindest babyfood」の商品開発で監修を務める小児科医の工藤 紀子氏に伺った。
赤ちゃんの味覚はいつごろから発達し、脳(身体・発育)に影響を与えるのですか?
「味覚は、狭義での「舌で味を感じる」という意味では、生まれたばかりの赤ちゃんにも備わっていると言われています。しかし「食べものを美味しく感じる」ということであれば、五感である、嗅覚、聴覚、視覚、触覚を通して育んでいく必要があります。
したがって赤ちゃんには色々な食べものに触れ、感じ、存分に口だけでなく目や耳で味わい、そして「食べること」が楽しい、嬉しいことであるという経験を積んでいくことが大切になってきます。このことが赤ちゃんのより良い発達につながっていくと思います」
ベビーフードは元来厳しい基準の元作られているそうですが、そのうえで、子供にとって良いベビーフードとはどのようなものですか?
「その時に与える離乳食やお食事は、衛生面に配慮され栄養が満たされているものであれば、手作りであってもベビーフードであっても良いものです。大事なのは、『存分に経験する』『一緒にお食事を楽しむ』『食べることは嬉しいこと』という体験です」
徐々に食べ物に慣れていくことが大切で、人生でも一番成長するとされる離乳食期。パパ・ママはどのようなことに注意するべき、このようにした方がいいなど、アドバイスをぜひいただけますでしょうか?
「離乳食を手作りをする場合、初めてだったり、子どもの面倒を見ながらが大変だったり、食べてくれなかったりした時に、どうしてもイライラしてしまうことがあります。ベビーフードであれば、美味しい安全な離乳食を、赤ちゃんが食べたいその時にあげることができるので、親子ともにお食事そのものを楽しめます。そうすることで、広い意味での、「食べものを美味しく感じる」ための味覚を育んでいけるはずです。ご家族皆で食卓を囲み、ニコニコ笑顔で離乳食期間を過ごせますよう心から応援しています」
「フードテック」としても注目
同商品は、離乳食という親たちの大きな問題を解決するという点でも評価されている。離乳食がはじまれば、多くの親にとっては、忙しい中とにかく作るのが大変。その一方で作っても赤ちゃんが食べない、栄養・添加物が気になるなど、親たちは幾多の問題に巻き込まれることになるわけだ。
だが「the kindest babyfood」は、素材の重視や安全性を重視しながら、離乳食を作る時間を減らし、離乳食作りでのストレスから親たちを解放。その結果、親と子供が笑顔で過ごす時間が増える、そんな大きな視点での問題解決を目指している。
それだけに同ベビーフードはフードテックとして位置づけられている。フードテックは「食のフード」(Food)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた造語で、最先端のIT等を活用して、食の持つ可能性を広げていくこと。日本政府もすでにフードテックを成長産業としてサポートしていく事を決めているほどだ。
離乳食という隠れた難問から親たちをフードテックで解放する「the kindest babyfood」、今後ますます注目を集めそうだ。
気鋭の映像作家・植野有子氏が シンガーソングライター・AKRM(仮)のワールドデビューMVを制作! 半密着レポート #01
個人的な嗜好を強く持つアーティストと映像作家が出会った
2021年9月16日、都下・多摩地区のとある川沿いである曲のMV撮影が行われた。活動歴10年を超えるシンガーソングライター・AKRM(仮)のワールドワイドデビュー曲[Dead In A Hundred Years]だ。
演出は、気鋭の映像作家・植野有子氏。プロデュースは、有名企業のCM・メジャーアーティストのMV等を多数手掛ける映像制作プロダクション (株)TYOの藤原拓海氏が務める。
「2020年に発売されたアルバムをSNSで拝見しまして、そのアルバムが内容もジャケットもとても素敵でしたので、是非一度、仕事でご一緒してみたいと思いご連絡しました。彼女の個性として、個人的な嗜好を強くお持ちだと感じましたので、同じく“個人的な嗜好”を強く持つ方と思い、植野監督に演出をお願いしました」(藤原氏)
日本国内では、トイ・ハンマーを手に男に翻弄される女心を歌う軽妙なテクノ・ポップ「Whac-A-Mole Song」が人気のAKRM(仮)。だが、なぜ、いま世界デビューなのか。
「もともと2020年に参加を予定していた、フランスで開催されるJAPAN EXPO用にフランス語曲の配信を企画していました。しかしコロナ禍でJAPAN EXPOが延期に。そんな中、ソロ用とは別に作っていたこの曲が、思いがけず今を生きる全人類への普遍的なテーマになっていることに気が付き、英語でリリースすることにしたのです」(スタッフ)
曲のきっかけは日本の有名映画『男はつらいよ』の名セリフから
[Dead In A Hundred Years]に込めた思いをAKRM(仮)に聞いた。
「2021年の初めに作ったのかな。気分転換に日本の映画を見たんだけど、『男はつらいよ』って知ってる? 有名なシーンでね、主人公の寅さんって人が『人はなぜ生きるのか』と問われて、『“あぁ、生まれてきて良かったな” って思う事が何べんかあるじゃない。そのために生きてんじゃねえか?』って言うの。それを聞いてね、スラスラッとこの曲が出来ちゃったのよ! この曲が、勇気を出して前に進むためのきっかけとなるような存在になってほしい。同時にもう1曲制作していたんだけど、曲中でも言っているとおり『いつかやろうと思っていたら死んでた』ってことにならないように、一番最初に出すことにしたの」
「熱量」を目撃して欲しい
植野監督にはどんな映像プランが思い浮かんだのか。
「この曲は死によって生を歌いますが、悲観的になることもなく、高ぶることもなく、あくまで坦々と、日常のリズムを刻みます。私は、とにかくラフを描いて、自分自身がグッとくる絵を探りました。そこから、コンセプトを『流れる』としました。川の流れは、人生(=時の流れ)とリンクしています。このMVは、“主人公の女性が、川を遡り、思いもよらぬ所で二度と会えない人に会い、そして帰ってくる話”です。私が子どもの頃、あたらしい世界を見せてくれた作家たちや、多くの時間を過ごした海、また会えると信じていた人に向けて作りました。観る人にはそこが伝わらなくても、ハッとする瞬間があったり、なんだかわけがわからなかったとしても『ものすごい熱量のものを目撃した』という感覚になってもらえれば良いなと思っています」
絵コンテを見たAKRM(仮)の感想は。
「川を進んでいく美しい絵コンテから植野さんの熱い想いを感じて、そしてまた『男はつらいよ』のことが浮かんだの。寅さんがオーストリアのドナウ川を眺めて[大利根月夜]なんか歌っちゃうんだけど、そこで『どこの川の流れも同じだなぁ。流れ流れて、どこかの海に注ぐんだろう?』って言うの。このMVも、きっと世界中の人の心を動かすものになるんだと確信したわ」
台風14号の影響から荒天が心配された9月16日当日、果たして撮影は無事に進んだのか。その模様は次回(11月20日頃)お届けする。
[参考]
植野有子監督オフィシャルサイト https://uenodir.wixsite.com/official
株式会社TYO https://tyo.co.jp