マンスリーアーカイブ 7月, 2013
1000円バーガー何するものぞ! 自作の豪華マックで対抗だ!
みんなちょっと落ち着くんだ
今日は1000円バーガーが販売される日。ネットには、今までにない値段の高さから、各種1日限りという希少性から、写真と実物のギャップにツッコミを入れるため、様々な理由で食べに行った人の報告が相次いでいる。
しかし、1000円バーガーの写真を見てもどうしても「これを食べたい!」という気持ちになれないのだ。プロのテクニックで美味しそうに撮られたはずの写真でこれなのだから、実物を見たら間違いなくガッカリするだろう。さすがに1000円の価値は無くね?という気持ちが頭から離れない。
1000円あればもっといいもの食べられるよ?
どうせ1000円出すなら、もっといい使い方があるに違いない、ということで、自作の1000円マックを作ってみることにした。
それで買ってきたのがウナギの蒲焼き。1000円はおろか2000円超えも珍しくないウナギの蒲焼きが、近所のスーパーでなんと500円くらいで売っていたので買ってきた。バンズと合わせれば原価は550円くらい。1000円マックの原価もせいぜいこの程度なのではないだろうか。かなりいい加減なのは承知だ。
バンズにレタス、ウナギの蒲焼き、と順に挟んでいけばハイ完成。ウナギマックとでも命名しようか。カバヤキウナギバーガーのように、無意味に言葉を入れ替えたほうがよりマックらしい響きになるような気もする。
蒲焼きの甘いタレは、ごはんだろうがパンだろうが、ありとあらゆる主食に合う。よくよく考えれば、通常のハンバーガーも甘辛いソースで味付けしたパテを挟んでいるわけで、蒲焼きが合わないはずがないのだ。獣の肉のような弾力は無いので物足りなさを感じないでもないが、その分ふんわりとした柔らかい触感を楽しむことができる。これはアリだ。ぜひ商品化して欲しい。
最後のチャンス?
ところでウナギは、国際機関が絶滅危惧種に指定すべきかどうか検討中という、いわくつきの食材になってしまっている。今後ますます希少価値が高くなるだろう。なので今年が最後のチャンスかもしれない。土用丑の日に合わせて、カバヤキウナギバーガー出してくださいよ、原田さーん!
文/石崎覚士
※編集部注 文中ではウナギを使用したことになっていますが、よくよく問い詰めたらアナゴの誤りであることが判明いたしました。見栄を張ったことお詫びします。
京たこで1986年の少年ジャンプ発見! 吉祥寺店は漫画も充実した超名店
タコ焼きチェーンのさきがけ京たこ
「揚げたこ焼き」と称される築地銀だこのブームにより、ほとんど見なくなってしまったと言われているのが、たこ焼きチェーン・京たこだ。90年代初頭のたこ焼きブームの中で、渋谷センター街に出店するなどして勢いを見せたのも、今は昔となってしまった。現在は直営・フランチャイズをあわせて全国に約40店舗を展開している。
もぐもぐとしては、そんな京たこの吉祥寺店をオススメしたい! そして持ち帰りではなく、この店のイートインをぜひとも使って欲しいのだ! というのも吉祥寺店は漫画が充実しており、どこかの古本屋でゲットしたと思われる、1986年と87年の週刊少年ジャンプが置かれているのである。
いにしえのジャンプを読んでビールも飲める!
86年のジャンプを開いてみると、「ついでにとんちんかん」「県立海空高校野球部員山下たろーくん」「ゴッドサイダー」「北斗の拳」「男塾」「ドラゴンボール」「聖闘士星矢」「ハイスクール奇面組」など、40〜30代のオッサンにとっては嬉しすぎる、錚々たるメンツが揃っており、それだけでもう涙が出そう。このジャンプを読みながら、大ぶりのたこ焼きを食べて、250円のスーパードライを飲んでいると幸せなことこのうえない。
ちなみに他にも廉価版のコンビニコミックが並んでおり、「シグルイ」「華麗なる食卓」「金と銀」「毎日かあさん」…など最近の作品も読めるので、吉祥寺で時間を潰すときには最高だぞ! ちなみに外はふんわり、中もふんわりなたこ焼きも超美味い!
文/石川雄一a.k.a.蛸BOY
ラーメン屋「味玉頼むやつはバカか? 原価15円なのに? 味も合わねえ」と暴言
人気店の店主が徹底的にDISる味玉
筆者がラーメン店の店主を取材していたところ、とんでもない発言が飛び出したので、皆様にも是非を問いたい! この店主は東京の南の方に本店を持つ、超人気の店の主だ。
「ゆでたまごに味をつけた味玉、あれを頼むお客のこと、俺らは本当はバカにしているんだよね。だって原価15円〜20円ぐらいなのに、100円もするんだからね。金の勘定も出来ないバカか、よっぽどの王侯貴族が食べるものだと思うね。年収600万円以下のやつは食べちゃダメでしょ」(前出・店主)
そんなことを言われると身も蓋もないというか、みんな好きで食べているからいいのでは、とも思ってしまう…。この店主は味玉の味に対しても言い分があるという。とはいえ味玉って、東東京の人気店「ちばき屋」が元祖として使い始め、今ではどの店にもあるし、味に文句のつけようもないと思うのだが。
味玉はラーメンに合わない?
「ぶっちゃけ味玉って、ラーメンの味には本当に合わないんだ。味玉は味玉で独立して美味しいものであって、ラーメンと合わさって美味いものではないよね? だからさ、やっぱり味玉を頼む奴はバカ。一度ぐらいはいいんだけど、毎回頼む奴は救いようがないね」(前出・店主)
…ってまさか味玉ぐらいで、ここまでバカにされるとは誰も思っていないだろう。筆者も積極的には頼まないものの、入っていると嬉しいなあと思ってしまうし。ちなみにこの店主のオススメは味ではなく、“生”だというのだ
「逆に生卵を入れるのは俺は好きだね。うちみたいな甘めの醤油味だとすき焼きみたいな味になってうまいんだよねえ。俺は絶対味玉は自分のラーメンには入れない」(前出・店主)
どうみても、個人の嗜好の問題だよなあ…。好きなものぐらい好きに食べさせてくれ〜。
文/有村誠一郎
マック新バーガーが本田圭佑に激似? キャバ嬢がBLTを本田とよぶ酷い理由
BLTが本田と呼ばれる、ちょっと酷い話
2013年6月14日に発売されて話題となった、マクドナルドの新メニュー「クォーターパウンダーBLT」(520円〜570円)と「クォーターパウンダーハバネロトマト」(480円〜520円)。サッカー日本代表MF・本田圭佑選手(27)を広告塔にしたキャンペーンも功を奏し、売上も好調だという。
そんなBLTだが、一部のキャバクラ嬢の間では「本田」とそのまんまの名前で呼ばれていることが判明した。本人が広告に出ているのだから、そう呼ばれるのも仕方ないと思うのだが、実は意外な理由でそういうアダ名になったというのだ。
具が飛び出すことは「本田る」
「BLTをもう食べた人だったらわかると思うんですけど、あれってデカいからかぶりつくと具がビチャーって飛び出るんですよね〜。トマトとかグチャ―ってスプラッタな感じで(笑)。ほら本田選手ってレーシック失敗したとか言われて、目が飛びだしてたじゃないっすか! あれにそっくりなんですよね。だからうちらの店ではみんな『本田』って呼んでます。あとは具が飛び出すことも『本田る』って言ってますね。もしかしたら広告代理店、狙ってたんじゃないすかね?」(歌舞伎町有名店キャバクラ嬢)
…なんという不謹慎なアダ名。実際食べてみたのだが、たしかに具もグチャ―と飛び出すし、まあ言われてみればねえ。ちなみにこの子のLINEを見せてもらったのだが、本当に「さっきマックで本田ってきたんだけどさ〜」と書いてありビックリ!
たしかにデカいハンバーガーって食べづらいので、すぐ本田ってしまうのだが。
文/長友山益三
和民「お通し(塩キャベツ)」 チェーン この逸品
コスパにばかり気を取られ、あまりじっくりと味わうことのないチェーン店のメニューたち……シリーズ「チェーン この逸品」では、そんな”埋もれた”ごちそうをたっぷりと紹介します。
元会長をめぐる報道が活発だが……
ワタミフードサービスの居酒屋の多くでお通しとして供されるこのメニュー。ざく切りしたキャベツにごま油をかけ、塩昆布を散らしただけのシンプルな一品だ。
この記事ですでに指摘済みだが、このお通しは税込で367円。吉野家の牛丼(並)(280円)、サイゼリアのミラノ風ドリア(299円)等々、他店の主食をも超える価格である。この”気づき”があると無いとでは、噛み締めるほどに広がるキャベツの甘みにも違いが出てくる。この料理を楽しむための必須の予備知識といえる。
大雑把なようでいて計算されている?
無造作に散らされた塩昆布。複雑に混ざり合った塩気、旨味、酸味の三者が、ほぼ同時に、しかし微妙に時をずらしながら一斉に舌を刺激してくる。
塩昆布が舌に触れた瞬間、少し味が濃いかな、と感じるが、直後にごま油が舌を優しく包んで味覚神経をガード。遅れてきたキャベツの水気で味は薄まり、神経信号が脳に達する頃には、ちょうどよい塩梅となる。生理学など知らないが、そんなイメージだ。
キャベツと塩昆布の表面積の圧倒的な差が、この時間差を生み出す。何らかの味が均一にキャベツについていたとしたら、この絶妙な味の波状攻撃は出せないと思われる。計算の上で設計されているとしたら、恐ろしい話である。
断るなどとんでもない
聞けばこのお通し、断ることができるらしい。367円、キャベツ、牛丼、ミラノ風ドリア、キャベツ……確かに悩ましい価格設定ではあるが、この値段も含めて(むしろこの値段だからこそ)、じっくりと味わって欲しい。きっとその日のワタミの晩餐は、楽しいものになるに違いない。
文/柳琢磨
『たけのこ』の黒幕にあの秘密結社? 新作パッケージの衝撃
君はどっち派?
明治のチョコレート菓子で、ライバル関係にある『きのこの山』との抗争が続く『たけのこの里』陣営に新たな動きがみられた。小容量の食べきりタイプを新たに投入するというのだ。
7月16日から全国で発売されるその商品は『たけのこの里 プチパック』と『たけのこの里いちご プチパック』の2つ。
どちらも1袋あたり19gでエネルギーは105kcal。標準パッケージの4分の1程度で、小腹を満たすのにちょうどいい量といえる。価格も53円(参考小売価格・税込)とお手頃だ。
また、パッケージは”テトラ型”、つまり三角錐の形をしている。これまでのパッケージは直方体の箱や、四角い袋などのオーソドックスなものが多かったので、斬新な印象を受ける。
これは売れるだろう。そして『きのこの山』陣営はたけのこの破"竹”の勢いに危機感を強めるに違いない。
プロビデンスの目?
だが、このユニークなパッケージが採用された背景について、オカルトに詳しいライターが衝撃的な指摘をしている。
「これはおそらく”プロビデンスの目”を意識してますよ。プロビデンスとはキリスト教における”神の全能の目”、アメリカの1ドル紙幣にデザインされたりもしている、頂点に目のあるピラミッド。あれですよ」
唐突過ぎて驚くが、それが『たけのこの里』と何の関係があるのだろう。
「プロビデンスの目と言えば、あの世界最大の秘密結社といわれるフリーメイソンですよ。このパッケージには、彼らが『たけのこの里』に強く関与している、というメッセージが込められている。もっと突っ込んで言えば、彼らは『たけのこの里』を通じて、日本社会への影響力を強めようとしている、と読み取ることはできませんか?」(前出のオカルトライター)
フリーメイソンといえば、黒船や開国でおなじみのペリー提督やGHQのマッカーサーなどの歴史的な人物が数多く所属していた団体。最近では、何かとお騒がせな鳩山由紀夫元首相などもそのメンバーだ。
そのそうそうたるメンバーや秘密のベールに包まれている内情ゆえに、世界を裏で操る系の話には必ずといっていいほど登場する陰謀論の”センター”的存在といえる。
そのフリーメイソンが、味覚を通じて日本への影響力を強めようと画策するにあたって、『たけのこの里』を利用しはじめた、ということだろうか?
「ええ。人を動かす要素は様々ですが、なかでも食欲はもっとも重要なファクターのうちの一つといえるでしょう。そこで”彼ら”は『たけのこの里』に目をつけたというわけです、『きのこの山』ではなく」(同)
信じるか、信じないかは……
”もし本当にこの説が正しければ”『きのこの山』派が窮地に追い込まれることは必至。ただちに対抗策を打つ必要が出てくるだろう。
もっとも、「ピラミッドは三角すいではなく四角すいなので、新パッケージはプロビデンスの目では無いのでは?」という素朴なツッコミですべてが崩れ去るこの陰謀説。信じるか信じないかは(略)、という感じだが……
文/石崎覚士
※プロビデンスの目の画像はwikipediaより
ひょうたんだけじゃない! 学校で栽培される激ヤバ植物たち
先生一体どうしたの?
7月2日に大阪府茨木市の小学校で、授業で育てた「千成ひょうたん」を教師が児童たちに味見させ、食中毒を起こした児童たちが病院に運ばれるという事件が起こったそうだ。
報道によればこの教師は「子どもたちが育てたひょうたんなので味見させた」と説明しているとのこと。しかし今回食べさせた「千成ひょうたん」は、おう吐や下痢などを引き起こす「ククルビタシン」が多く含まれており、食用ではない。
別の食用植物と誤解したのか、何か信念でもあるのか……どういういきさつで教師がそんな考えに至ったのかは不明だ。
学校だし、と油断していると……
ところで、学校で観察用に育てられる植物は、授業で扱われるぐらいだからそれほど危険なはずがないだろう、と思ったら大間違い。うっかり食すると大変なことになるものもあるので注意が必要だ。
例えばアサガオ。観察が終わるころには大量の種を採集することができるが、この種に含まれるファルビチンは、おう吐や腹痛、下痢を引き起こすと言われている。
同じく学校で栽培されることの多いヒマワリなどは食べることができるため、アサガオも食べられるのかな?などと子供が食べたら大変だ。
なまじ食用なだけにヤバい
思わぬ罠があるのがヘチマ。ヘチマは基本的に食べられるのだが、稀に異様に苦い実が成ることがある。これが今回大阪の児童が食べたひょうたんにも含まれていた「ククルビタシン」を多量に含むのだ。
自然は苦い、良薬は口に苦し、などとやせ我慢をして食べ続けると吐いたり下痢をしたりとひどい目に遭うので、尋常ではない苦味を感じたら、オーガニック気取りで完食など目指さずにすぐに食べるのをやめよう。
ちなみにその苦味はゴーヤよりも遥かに強烈で、飲み込めずに吐き出してしまうほどらしい。調理する前に、切断面を舐めるなどすれば発見できるという。
慎重過ぎるぐらいがちょうどいい
当サイトでは雑草を天ぷらにしたり、スープに入れたりして食べてはいるが、もちろん食べられるもの、しかもビビリなので確実に見分けがつくものにしか手を出さないというルールがある。繰り返しになるが、学校で使っているからといって安全とは限らない。みなさんも、植物の毒には充分ご注意を!
文/編集部
※ヘチマ画像はwikipediaより
天然? 鈴木宗男が息子の運動会に選んだ弁当とは?
影武者? 仰天候補者擁立
今日は参議院選挙の公示日。立候補の表明が相次ぐなか、北海道の地盤とする新党大地から、驚きの立候補者が現れた。その名も鈴木宗男。同党の代表ではない。代表の鈴木宗男と同姓同名の鈴木宗男という人が、立候補を表明したのだ。局所的に根強い人気のある鈴木代表のネームブランドを利用して別人の票の上積みを狙うつもりらしい。ネット上では「その手があったか」「姑息」などと評判になっている。
今回のサプライズ候補の仕掛け人?鈴木宗男(代表)の方には、こんなエピソードがある。
後悔と愛情が深過ぎるゆえに?
「前にインタビューした時の話なんですけど、息子さんの話になって、政治家でとにかく休みが無かったから子供に関わってやれなかったことを悔やんでいたんですよ。子供に可哀想なことをした、と。それでも、たまたま日程が合って運動会に行けるような時もあったらしくて……今まであまり構ってあげられなかったから、数少ないチャンスでたくさん可愛がってあげようと思ったんでしょうね。お弁当に「寿司でも取ろうか?」と言ったらしいんです」(月刊誌記者)
いなり寿司やサラダロールの手作りならば運動会の弁当としては一般的だが、運動会に寿司の出前などなかなか頼めるものではない。天然なのか、豪放なのか。
「ただでさえ政治家の子供ということで注目されるのに、運動会で寿司屋が出前に来たらたまんないですよね(笑) さすがに息子さんも「やめてくれ」と止めたらしいですよ(笑)」(同)
ちなみに、今回立候補したほうの鈴木宗男氏は千葉県在住の会社役員とのこと。こちらの鈴木氏が子供の運動会に寿司の出前を取ろうとするような人なのかどうかは分からないが、解禁されたネット選挙運動を通じて明らかになるかもしれないので、気になる人はチェックしてみては?
文/編集部
続報 パンテロの容疑者と思しき男性が捕まる
パン好きも一安心?
食に影響を及ぼす重大な犯罪として当編集部も関心を寄せていたパン針混入事件の被疑者が逮捕されたようだ。この事件は、先月末から今月にかけて、千葉県で針の入ったパンが見つかったというもの。この影響で、パンを手に取るのをためらった人も少なからずいたのではないだろうか?
逮捕されたのは28歳の男性。針入りパンが発見された「セブンイレブン流山江戸川台西店」の防犯カメラにこの男性によく似た男が映っており、警察が行方を追っていたところ隣の柏市で発見。事情を聞くと容疑を認めたため逮捕したのだという。現在、動機や他の混入事件との関連などを調べているとのこと。
そう簡単に不安は解消されない
もっとも、容疑者が捕まったからといって、すぐにが払拭されるわけではないようだ。
「本人が認めたということですが、それでも取り調べや裁判を経てみないと、本当に犯人かどうかはわかりません。また、この手の事件にありがちな便乗犯が現れる可能性もあるので、注意するに越したことはないでしょう」(防犯コンサルタント)
報道によれば、男性は「流山市内の複数の店舗で同じようなことをした」と供述しているとのこと。つまり流山市以外の混入にも関わっているかどうかは定かではない。模倣犯が現れる可能性も考えると、不安が払拭されるのにはもう少し時間がかかるだろう。当サイトでは、用心しながらパンを食べる方法を紹介した。参考にしていただきたい。
それにしても、一度発生すると、なかなか不安が解消されないのがこの類の事件の悪質なところ。もし便乗しようとしている人がいたら、迷惑なので絶対にやめよう。
文/編集部
STOP乱獲!! 『うなぎのかば焼き味』でうな丼を作ろう!
ウナギが食べられなくなる日
ウナギの乱獲が止まらない。ウナギの稚魚シラスウナギの今年の漁獲量が5.2トン(前年比42%減)と過去最低に落ち込んでいるのだ。当然価格も高騰しており、その額は2年前のなんと3倍。店頭価格はそこまでは上がらないだろうが、数割高くなるという見通しもあり、もはや庶民の手の届かない領域にまで達しようとしている。
高価になるだけなら金を積めばなんとかなる。しかし現在、国際機関が絶滅危惧種に指定しようかと検討している最中だそうで、食べること自体が禁止されかねない状況になりつつあるのだ。
もっとも、絶滅するまで食べ尽くしてしまったらその後は永久に食べることができなくなる。資源が充分に回復するまでは、ウナギを食べるのを我慢する他ないだろう。
何か代わりになるものは……
そうはいっても、土用丑の日にウナギの蒲焼を食べるという慣習は日本の文化として定着しておりなかなか止められるものでもない。
何か代用できる食材は無いものか……そんな時にコンビニで見かけたのが、この『オー・ザック うなぎのかば焼き味』だ。
『オー・ザック』はサクッとした食感が人気のハウス食品のポテトチップス。ポテト生地を乾燥させる際に半生状態に留め、油で揚げて内部で水蒸気を膨張させることにより空洞を作り、その爽快な噛み心地を実現している。(参考→ハウス食品|工場へ行こう|オー・ザック工場)このオー・ザックの新しい味『うなぎのかば焼き味』は、先月24日にコンビニ売りが開始され、現在はスーパーなどでも売られている。香料と山椒でうなぎのかば焼きの香り、味を再現したポテトチップスだ。
うなぎのかば焼きの味がするとはいえ、基本はジャガイモ。あのふんわりしたウナギの代わりになるとは思えないが……ダメ元で買ってきた。
トッピングでやる気を見せる
まずはただ載せただけ。なるべく甘めに評価しようとしている筆者でさえも、さすさにこれをうな丼の代用品と言い張る気にはなれない。
もう少しやる気を出すために、かば焼きのタレをかけてみた。どうだろう? かば焼きを目指しているという姿勢だけは感じられないだろうか? ちなみに、かば焼きのタレが無い時は、醤油:みりん:砂糖:酒を3:3:1:1の割合で混ぜて煮詰めれば作れる。
挽いた山椒もまぶしてみた。この段階で、匂い的にはかなりうな丼になってきている。肝心の味だが……元のオーザックは当然ながら単品で食べるものなので、すでに味が付いている。このため、タレの分だけ塩っ辛くなっているが、ご飯と一緒に食べれば気にならない。塩辛でご飯を食べているようなもので、むしろ箸がすすむ。うれしい誤算だったのは、チップスが湿気ってやわらかくなり、ご飯に馴染んできたこと。2、3枚重ねればフワッとしたウナギの身を食べていると錯覚する……とまではさすがに言わないが、いい意味でポテトチップスらしさはかなり消える。
そろそろ総合的な評価を下そう。うなぎのかば焼きの味や匂いがするとはいえ基本はジャガイモ。過度な期待は禁物だ。しかし、食品化学が実現したかば焼き香料や、追加で振った山椒の味と香り、ご飯の湯気を適度に吸ってしんなりしたチップス、何よりすべてをかば焼きに変えてしまう秘薬「かば焼きのタレ」の力技によって、うなぎのかば焼きを食べているんだ、という気分になれるぐらいには仕上がる。本物をしばらく食べていないので元々の味を忘れかけている可能性も無くはないが、うな丼とはこういうものだったような気がする。
「さんまや穴子など、すでに別の選択肢が豊富にある」なんて言わずに、一度試してみては?
文/行方アキヒデ