遠隔操作ウイルス事件で、起訴されていた片山祐輔被告(32)が犯行を認めた。5月20日、佐藤博史弁護士が記者会見を行い、片山容疑者の失踪後してから姿を表すまでの行動について語っている。
容疑者ははじめ公園で自殺をはかったが死にきれず、東京都八王子市になる高尾山に向かったという。そこでベルトを使って首をつろうとしたが、切れてしまい死にきれなかったという。
高尾山は東京都であるにも関わらず豊かな自然をかかえ、年間の登山者数は約260万人を超え、世界一を誇る。だが、過去に何度か自殺事件が起きていることは知られていない。
「都内の自殺志願者がパッと思いつくのが高尾山なんですよ。富士山の樹海は遠いし交通の便がわるい、だが高尾山なら新宿からほぼ1時間で着く。だから志願者が行き着く場所なんですよね。それほど報道されることはありませんが」(実話誌ライター)
だが登山者が多いため、一般の登山口である方では自殺はほとんどないという。
「08年には少年が硫化水素で自殺した事件がありました。また他の自殺者が出たのは裏と言われる、もっと山深い方。おそらく片山容疑者がそちらに行っていたら、人気もほとんどないですし、危なかったかもしれません」(同前)
一方でパワースポットとも言われる高尾山、その力と美しい自然が彼に死を思いとどまらせたと言えなくもないかも知れない。事件の今後を見守りたい。
文/関本尚子