お笑い芸人の松本人志(50)が自身で監督をつとめた映画『R100』が、世界でも評判になっている。第38回トロント国際映画祭の「ミッドナイト・マッドネス(MIDNIGHT MADNESS)部門」に出品されると、地元メディアでは評価が二分。僅差で、同部門の最高賞となる観客賞は園子温監督作『地獄でなぜ悪い』(9月28日公開)が受賞した。
ただし、こんな評判をよく思っていないのがテレビ業界の人間だ。
「松本さんの映画の評価は、世界的にも少しずつあがってきています。今回の評判も上々ですよね。どうもそれに気をよくした松本さんが『もうテレビはいい。映画一本でやりたい』と思っているという噂があるんですよ。たしかにギャラが高いというネックはありますが、今あの人に抜けられてしまうと、テレビ業界的には微妙なところですよ」(キー局プロデューサー)
たしかにテレビの仕事に拘束されているうちは、映画に集中することはかなり難しい。そんな状況を考えれば、松本が“もっと映画に”となるのもわかるところだ。一方で他にも理由があると言うのは週刊誌記者。
「最近ダウンタウンの番組が次々に打ち切りになっているんですよね。『爆笑 大日本アカン警察』や『リンカーン』この秋の改変で終了しています。テレビ局もコストカットにやっきになっていますから、ダウンタウンのような大物は厳しくなっている。また視聴率的も、出演者のがんばりの通りにはいってないですからね…」
たしかに「アカン警察」の最低視聴率は6%だったというから、それでは松本ら本人もやりきれないだろう。
「だから老醜をさらす前に、映画の方に行ってしまうという気持ちなのかも知れませんね。とはいえ、やはり松っちゃんぐらいのドンがいないと、お笑い業界的にもしまらないですからね」(前出・記者)
『R100』の好評が、テレビ業界に波紋を呼ぶのか?
(文/目時十郎)