『有名店シリーズ 鳴龍 担担麺』ミシュラン一つ星ゲットのラーメン店監修による滋味あふれるタンタンメン!

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ラー油とひき肉に芝麻醤などのゴマ味を加えて完成させるまったり味が人気のラーメン・メニュー、坦々麺。今回は「ミシュランガイド東京2017」で見事”一つ星”に輝いた名店監修の『有名店シリーズ 鳴龍 担担麺』。さて、どんな仕上がりなのか。

何だ、これは!? 気軽なたて型カップから生まれてくるとは思えない、戸惑うくらいの本格派な味わい!

 

「創作麺工房 鳴龍」は開店5年目というスピードでミシュラン一つ星に輝いた新興名店。東京はJR大塚というラーメン激戦区で人気を博す。特徴はホテルの中華料理店で料理長として腕をふるった店主・齋藤一将氏による本格派の味わい。

“創作”と名がつくと、余計な冒険をしているイメージがあり、敬遠する人もいるかもしれないが、しっかり基礎のできた人物による創作なら話は違う。

日清食品『有名店シリーズ 鳴龍 担担麺』(103gうち麺80g・希望小売価格 税抜205円・2017年5月29日発売)は、そんなシェフスタイルの完成度を誇る異色のタンタンメンだった。非常に上品にまとめられてあり、複雑な味わいもある。それだけに気軽なイメージのたて型カップから生まれる味とは思えず、一瞬戸惑った。

麺は細くストレート。油揚げ麺だが密度が高いせいか、むらし時間は4分と長い。

かやくは肉ミンチ、ネギのみ。後入れラー油が蓋に接着されており、丸鶏タイプのスープベースに醤油だれ、ゴマが加わり、ラー油を混ぜて完成となる。

見た目はどろっとした本格派のゴマ感たっぷりスープ。肉量も多いので、見た目からかなりの本格派だ。香りも辛味よりも圧倒的なゴマ風味が勝つ。スープを飲むと、一瞬不思議な気持ちに。ゴマの旨味、甘味とともにラー油の辛味、肉の旨味が来るのは当たり前だが、どことなく酸味も感じる複雑怪奇な味わいなのだ。滋味溢れるという表現がぴったりくるかも。

それが麺をすするとさらに迷宮にはまり込む。それこそ「カップヌードル」並み(少し太いが)のつるみの強力なストレート麺が、ツルツルしすぎてスープを弾いてしまうのだ。油断すると箸からすっぽ抜けてしまいそうなつるつる感は、そうめんレベル。

なのでスープの味が今ひとつ伝わって来ずに、戸惑ってしまうのである。スープを半分流し込むようにしながら味わえば、かなり美味しい。麺とスープのハーモニーがきっちり生まれる。しかし勢いよく麺だけを箸あげするとほとんどスープは流れ落ちるので要注意。

ただそれらをうまいこと合体させて味わうと、複雑ないわゆる飯店系の高級中華の味がする。ラーメン店というより、そっち。わかりやすい味ではなく、複雑な味のハーモニーを自力でうまいという方向に感性を持っていくタイプ。まさにシェフスタイルの美味しさなので、ミシュラン星ゲットも納得してしまう。

タンタンメン/坦々麺/担々麺(表記はいろいろ)ファンなら、一度は味わってみるべき本格味。汁なしタンタンメンの方向性とは真逆だということを確認しつつ味わいたい!

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