しかしそれから数カ月後、この老婆は冬の寒さに耐えられず死亡。というのも、この住宅は暖房設備が満足に働いていなかったからだ。平壌の冬の気温は1月には−5.9度、2月には−2.7度。毎年この寒さのために多くの人が命を落とす。暖房用の石炭を買えない人たちはふとんを何重にも積み重ねて誰かと抱き合って寝るのが一般的。朝には冷たい水で体を洗いドライヤーも無い為、髪が凍る事も日常茶飯事だという。
老婆の死については韓国メディア・東亜日報が伝えており、韓国でも北朝鮮の過酷な状況へ同情の声があがっている。一方で同国内のインターネットユーザーは「将軍様にお声がけ頂いたのに、急死するとは失礼すぎる老婆だ」「この老婆の急死っぷりにリアルな無慈悲を感じた」「将軍様は優しいお言葉ですらそれだけの破壊力」などと茶化す声も。
北朝鮮に、これからまた無慈悲な「冬将軍」が訪れる。今年は例年よりも厳しいとの予想だ。
文/編集部