今最高にエッジなグルメ漫画「噴飯男」がすごい!!! 「極道めし」土山しげるが描く、美味いではなく「怖い」!

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※いや、こんなものがグルメ漫画に出てくるって、どういうことよ…。
※いや、こんなものがグルメ漫画に出てくるって、どういうことよ…。

食の思い出話バトル「極道めし」や、大食いバトル「喰いしん坊!」などで、食マンガの獣道を切りひらいてきた、土山しげる先生の現連載作がヤバすぎる!「噴飯男」(ふんぱんまん)という、愛と勇気だけが友達の某ヒーローがひっくり返りそうなタイトルだ。いま一番エッジなグルメ漫画であるのは間違いない。

※©土山しげる、コアマガジン
※©土山しげる、コアマガジン

同作品は月刊誌「実話BUNKAタブー」連載。ふだんは冴えない主人公のサラリーマン・細井守(46歳)は、食に関してのトラブルに巻き込まれると、とたんにヘビメタ風の怪人「噴飯男」へと変身。ある時は、まずい焼きどんぶりを出す店に、またある時はやる気のない居酒屋に、裁きをくだすのだ。

※ふだんは冴えないサラリーマンの主人公。※©土山しげる、コアマガジン
※ふだんは冴えないサラリーマンの主人公。※©土山しげる、コアマガジン

ただし、その怒りは自己中心的! まずかったり、無礼だったり、ちょっといたずらされたぐらいで、本気の“地獄”を見せるというのがおそろしい。

現在発売中の号では、ファミレスに訪れているモンスターペアレントに天誅を食らわせるのだが、その様子が上の画像だ。

いやもう、これはグルメ漫画なのかなんなのか…。料理よりも、モンスターがデカいじゃないですか! しかも掲載号を見ているとあまりの過激さに、実は今回モザイクが入っており、出版社が自主規制しているのだ! ちなみにその自主規制された部分は、とても口では言えません、お、おぞましい〜。

今年6月に発売された土山氏の「野武士のグルメ」(幻冬舎)は、「孤独のグルメ」の久住昌之氏原作による、しみじみ美味そうな名作で、現在増刷を重ねて大ヒット中。また「週刊漫画ゴラク」ではやはり久住氏とタッグをくんで「荒野のグルメ」を連載している(短期集中)。

静謐かつユーモラスな雰囲気のなか、美味そうな料理と酒が出てくる「野武士」「荒野」なのに…、一方こちはら、ひねりも入っての540度ぐらい方向性が異なっている。「噴飯男」は隠れた名作というか、超カルト作品なのでぜひ! 単行本の発売が待たれるところだ。

参照/実話BUNKAタブー
文/広瀬正隆