気鋭の映像作家・植野有子氏が シンガーソングライター・MACHI AKARIのワールドデビューMVを制作! 半密着レポート #04

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AKRM(仮)とはMACHI AKARI(町あかり)だった!

英詩曲[DEAD IN A HUNDRED YEARS]でワールドワイドデビュー、今回のMVを制作した国内キャリア10年を超えるシンガーソングライター・AKRM(仮)とは、「もぐらたたきのような人」をきっかけに石野卓球・ヒャダイン等も一目置くコンポーザー&シンガーのMACHI AKARI(町あかり)のことだった。今回、なぜ、いわば“匿名”でのレポートからプロジェクトをスタートさせたのか。真意をMACHI AKARIに聞いた。

「今回初めて海外に向けて楽曲を発表するということで、“覚悟”を表したかったのね。歌舞伎役者が鏡の前でメイクをしていく中で、気持ちを高めていくような…、そんなイメージかしら」

日本語に訳した場合のタイトルは[100年後死んでる]。映画[男はつらいよ]の寅さんのせりふにヒントを得たという歌詞の大意とは。

「今生きているみんな、100年後にはほとんど死んでるでしょ。人生って本当に短い。だから失敗したっていい、とにかく悔いのないように生きたいわよね。そんな想いを込めたの」

日本国内向け(日本語)でのリリースは、現在のところ考えていないという。

「今は予定していないわ。とにかくこの英語バージョンを世界中の人々に聴いてもらえるように拡めていくわ。そして植野監督による渾身のMVを、一人でも多くの方に楽しんでほしいわね」

MV(フルバージョン)は、1月21日から公開予定だ。

[DEAD IN A HUNDRED YEARS]
MACHI AKARI

撮影では植野監督が深く水に浸かることも

3歳児とか小中学生とか、まだ映像作家になっていない人が刺激を受けてくれたら嬉しい(植野有子監督)

文字通り“渾身”の作品を仕上げた植野有子監督。“個人的な嗜好の強さ”が藤原拓海プロデューサーの起用理由だった(レポート#01参照)。果たしてその嗜好とはいかなるものなのか。改めてプロフィールを聞いた。

──影響を受けた映像作家は?

「ラース・フォン・トリアーやホドロフスキーでしょうか。ラース・フォン・トリアーの映像は、私の中では反比例のグラフです。そこにたくさんヒントが詰まっていて、たまに見直すと、自分が模索している映像の遥か上をいく別解があったりします。
 ホドロフスキーは、大学時代に女子会と称して友人宅に集まって観た[ホーリー・マウンテン]が出会いでした。それまでは『人によってはきわどいけど、自分は好き』というものを隠して生きてきました。が、[ホーリー・マウンテン]をみんなで観て、友人が『画面がめちゃくちゃかっこいい』と言っているのを聞いて、崩壊しました(おそらくその年、女子会で [ホーリー・マウンテン]を観ていいねとか言ってたのは私たちだけだと思います)。その体験は、自分の中で何かが解き放たれていくきっかけになったと思います。
 日本人だと、一人挙げるとしたら山口保幸監督ですかね。ゆらゆら帝国のMVは100回以上観ています。サカナクションの[ユリイカ]も同じか、それ以上です。楽曲のその先を見せるアイデアが昇華していく映像に憧れます」

町あかりお気に入りの“水に手を入れる瞬間のシーン”(レポート#02参照)

──ほぼひとりで編集・仕上げを行ったMVが、国外・国内で広く観られることに関して、思うところは?

「あまり実感が湧きませんが…現時点での自分の実力や内面、人としての至らなさなど、すべてが丸見えで恥ずかしいです。頭では分かっていると思っていましたが、実際ほんとうに恥ずかしくて、びっくりしました。でも、試写で町さんに『山がかわいい』と言ってもらえたので良かったです」

──このMVを観て欲しい映像作家や(音楽)アーティストは?

「『この監督/このアーティストに見て欲しい!』というのは、特にありません。強いて言うならば、まだ映像作家になっていない人が刺激を受けてくれたら嬉しいです。3歳児とか、小中学生とか。『こんなのを作っている人もいるんだ』と安心してくれてもいいです。個人的には、2年後くらいに私の他の作品を見た人が『植野はこういうものを撮りたいというところからスタートしていたのか』と、再発見してもらえたらいいなと思います」

撮影のオフカットから

──映像作家としての「夢」「野望」は?

「自分が最高だと思うものを作りたいです。それは『この音楽に対してこの映像…正解!そして、このぶっ飛んだ発想は自分にしかできない!』と思えるものです。私は一人では映像を作れません。欠陥もたくさんある人間です。なので、周りの人たちに見放されずに作品を作り続けられれば、他に何もいらないです」

──具体的な作品のイメージについて。

「トム・ヨークとポール・トーマス・アンダーソンの[ANIMA]のようなショートムービーを撮りたいです。ダニエル・シュミットが撮った大野一雄さんの映像も素晴らしいですね…。ダンサー・コレオグラファーのTAKAHIROさんのダンスが大好きなので、おじいちゃんになったTAKAHIRO先生を、いつか撮らせていただきたいなと密かに思っています。機会が頂けたら、アニメのオープニングやエンディングも作りたいです。2Dと実写との境目での表現を模索しているので、その先にチャンスがあればいいなと思っています」

2022年にリリース予定の新アルバムでも、「可能であればぜひ植野監督にMVをお願いしたい」(町あかり)という

もし、町あかりの楽曲でMVを撮影するとしたら……

では、もし、町あかりの楽曲でMVを撮影するとしたら?

「楽曲次第ですので現時点ではなんとも言えませんが、別の手法・表現もトライしたいです。例えば、MVとして“音に合わせた漫才の動きリミックス映像”を作るというのはどうでしょう。漫才師は動きだけでもプロフェッショナルで魅力的です。また、それぞれの面白いリズムがあるので、それを音楽に合わせて劇的に表現できたら面白そうだなと思います。いま町さんのMVとして制作するなら…と考えると、昭和のいるこいるさんの漫才が思い浮かびました」(植野監督)

藤原プロデューサーもこう語る。

「今回の楽曲の流れを汲んだ新曲や、過去にお出しになられた楽曲の英語バージョンなど、機会がございましたら、植野監督と共にまた新たにトライさせて頂けたらありがたく思っております」

2021年の10月〜12月に行った、国内向け新アルバム制作に向けてのクラウドファウンディングでは、想定以上の協力を集めたという町あかり。再び藤原プロデューサー・植野監督の布陣によるMVが制作されることを大いに期待したい。[了]

[DEAD IN A HUNDRED YEARS]
MACHI AKARI
https://youtu.be/JFTEQjNB6OA (*MV)
https://inpartmaint.lnk.to/3PK8JM (*販売サイト)
 
[参考]
レポート#1 https://mogumogunews.com/2021/10/topic_34008/
レポート#2 https://mogumogunews.com/2021/12/topic_34070/
レポート#3 https://mogumogunews.com/2021/12/topic_34085/
植野有子監督オフィシャルサイト https://uenodir.wixsite.com/official
株式会社TYO https://tyo.co.jp
町あかりオフィシャルサイト https://mcakr.com