詐欺や不法侵入をふせぐ最新の防犯家電事情 犯罪者に警戒心をいだかせるのが最重要

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帰省などの外出で家を空けやすくなる年末年始は、防犯の備えが重要になる季節だ。そんなシーズン直前に行われたパナソニックの「おうち防犯セミナー」では、近年の犯罪傾向と防犯対策など、防犯に役立つ最新情報が披露された。

パナソニックの「防犯意識調査」によれば、自分自身や親族、友人が、空き巣や不審者と遭遇、詐欺などの犯罪、犯罪未遂にあった経験があるかという問い対して、4人に1人が何らかの被害にあっていることが判明。「自宅や実家の防犯に不安がある」という人は約半数にのぼっている。

登壇した元埼玉県警刑事で犯罪コメンテーターの佐々木成三氏も「起こり得ないことが起こるような時代になっている」とコメント。犯罪の件数自体は減っているものの、その内容や手口の悪質性が高まっており、特殊詐欺をはじめ、手口も日々進化しており、自分で自分の身を守ることが重要だと語った。

自衛の手段だが、たとえば不法侵入において、統計によれば侵入に5分以上かかると約7割の侵入者が諦め、10分以上かかるとほとんどが断念。侵入する家を選ぶ段階では、6割以上の侵入者が留守かどうかを確認し、5割以上が入りやすさと逃げやすさを確認するという。

そんな侵入者が留守かどうかを確かめる方法は、約半分がインターフォンでの呼び出し。その他にも電話をかけるといった方法で確認をする。それだけにインターフォンや電話などに防犯機能をつけることで対策をすることが可能だという。機器を使うことで、その家が留守かどうか判別がつかない、侵入者の声が録音されたり、顔が撮影されたりする、そんな機能があることで、犯罪者はその家を避けるようになる。

佐々木氏も「犯罪者が防犯カメラに自分が映されていると認識を与えることが重要。録画している、センサーが光っているなど、犯罪者の警戒心をあおることにより犯行を断念させられる。防犯カメラなどの機器は、犯罪が起きてから使うのではなく、犯罪が起こらないように使うべき」だと語った。

インターフォンの防犯機能も進化している

今年9月に発売されたパナソニックの「外でもドアホン SWZ700シリーズ」は、スマホと連携させることで、在宅中も外出中も、来訪者の対応を常にスマホから行うことができる。本体にはメモリを備え、30秒の動画を100件、SDカードを使えば最大3000件の動画を記録可能。来訪者に対して名前と用件を訊ねる『あんしん応答』機能も搭載している。

また新機能として「カラーナイトビジョン」を搭載したことで、夜間の視認性を大幅に向上。会場では、ほぼ真っ暗な部屋に同機を設置してのテストを行ったが、訪問者の顔がはっきりと写っていたのには驚愕した。パナソニックの宅配ボックス「COMBO-LIGHT(コンボライト)」と連携させることで、インターフォンのボタンを押したあとの30秒間と、宅配ボックスに荷物を入れて扉を施錠した直後の30秒間を自動で録画するといったこともできる。

左が従来のもので、右がカラーナイトビジョンを搭載したもの。右はマネキンの顔がはっきりと白く浮かび上がっているのがわかる。

迷惑電話防止機能は詐欺をブロック

パナソニックは45都道府県の県警と連携して、防犯イベントなどを開催しており、ある県警の担当者から「迷惑電話防止機能を備えた固定電話機のユーザーは振り込め詐欺の被害に遭いにくい」という話を聞いたというエピソードを披露。

迷惑電話防止機能とは主に、こちらが電話に出る前にかけてきた相手に警告を行うものだ。たとえばパナソニックが10月13日に発売した「KX-PD750DL/DW」や、3月に発売した「VE-GD78DL/DW」も、電話をかけてきた相手に対して通話録音すると警告し、着信音と共に「迷惑電話にご注意ください」と音声による注意喚起も行われる。そして通話中は、内容を録音する迷惑防止機能が自動で作動する。

ユニークなのは迷惑電話相談機能だ。たとえば親族や警察に不審な電話について相談するとして、相談相手との通話中に「相談」ボタンを押すだけで、先の電話内容をそのまま再生して相談相手に聴かせることができるのだ。

日々進化をとげる犯罪の手口、その一方で防犯グッズも進化を遂げている。一度チェックしてみてはいかがだろうか。