サーモス(THERMOS)といえば魔法びんのグローバル企業で、その企業理念は「人と社会に快適で環境にもやさしいライフスタイルを提案する」。SDGsやESG投資といった関心が高まる中、その製品自体がSDGs達成の一助となる同社の製品は、他企業からも大きな関心を集めている。
たとえば注目されている製品の一つが、2019年9月1日(日)より新発売となる、温かいスープや冷たいデザートなどの持ち運びに便利な大容量スープジャー『サーモス 真空断熱スープジャー JBTシリーズ』。だが、そう聞いてもなぜこれらがSDGsの達成に役立つのかは「?」というところだろう。
まずSDGs(エスディージーズ)とは、「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」の略称。2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標のこと。
その中には近年にわかに関心が高まっている「食品ロス」や「海洋プラスチックごみ(廃プラ)」といった問題が含まれる(後者は9月下旬に国連総会に合わせて開かれる「持続可能な開発目標」(SDGs)の首脳級会合で採択する共同宣言に入ると見られている)。
こういった問題解決には、食品ロスや食品包装に使われるプラごみを軽減する、サーモスの「真空断熱スープジャー」のような製品が良いとされているのだ。
スープジャーを使ったレシピは環境に貢献も
サーモスの新商品発表会では、弁当コンサルタントで料理家の野上優佳子先生が登壇し、このスープジャーを使ったレシピを紹介すると同時に、サーモス製品と環境負荷の軽減について発表を行った。
『サーモス 真空断熱スープジャー JBTシリーズ』は新設計「クリックオープン構造」を採用しており、従来の2段階キャップ開けを解消。フタ(キャップ)を少し回すだけでなかの圧力を逃がし(クリック構造)、簡単に開けられるようになった。そしてこれまでと同様に高い保温力と同時に高い保冷力を持っている。
この酷暑を乗り切るため野上先生が監修したレシピが「食物繊維たっぷり 山形の伝統食 冷や汁」「ノンオイルの和風ポタージュ ごま豆腐とオクラのすり流し」「冷たさキープ はちみつレモン フルーツポンチ」。
これらのレシピは『真空断熱スープジャー JBTシリーズ』を使うことで、冷や汁は「生の肉や魚を使わず二次汚染のリスク防止」「乾物利用で時短、食品の使い切り」、ポタージュは「火や油を使わない」「食べきり」、フルーツポンチは「糖質とクエン酸で疲労回復」「保冷材いらず、余計な包装材が不要」といった環境負荷を減らせるコンセプトを持っている。ただ美味しいだけではないのだ。またどれも調理時間10分前後の時短レシピだ。
“自宅のゴミを少なくしながら、かんたんにつくれる弁当ライフ”を説く野上先生ならではの、サーモスのスープジャーを使ったSDGsレシピと言えるだろう。
家庭の食品ロスと廃プラを減らすためには
野上先生によれば、2019年の食の3大トレンドは「食品ロスやプラスチックゴミ問題を考える、環境にやさしい消費」「ベジタリアンやフェイクミート、古代食にみる健康長寿」「完全栄養食やフードテックなどによるイノベーションと利便性向上」。
そして特に我々の生活になじみが深く、直面しているのが廃棄食品(食品ロス)の問題だ。イメージ的には事業系が多いと思われているのだが、実際の割合を見てみると、事業系は55%程度で、家庭系は45%にも登るのだ。
またプラスチックという観点では、多くの食品がプラスチック容器に入っていたり包装されており、新しいプラごみを生まないためには、家庭にある食品をしっかりと使いきることが大切となってくる。最近ではミールキットなどが「時短」「かんたん」という側面から注目されているが、内包されている食品はいずれもプラスチックで包装されており、結局多くのプラごみを生んでしまう。
『サーモス 真空断熱スープジャー JBTシリーズ』だが、今回は保冷力を生かしたメニューだが、涼しくなってくれば保温力を生かしたあたたかいメニューとなるだろう。同社のスープジャーは保温調理ができるため、たとえばスープなら、具材を全部入れておけば、食べるころにはその保温力で具材にしっかり火が通り出来上がる。冷蔵庫の残り物を組み合わせるだけで美味しい一品となるし、廃棄食品の軽減にもなる。
一見関係が無いようで、サーモスのスープジャーのような製品が、実は世界の持続可能性に貢献することができるのだ。“我が社の製品とSDGs”という観点から、多くの企業がサーモスに注目するのも当然と言えるだろう。
※サーモスのスープジャーを使ったレシピは公式HPから見ることができる。