20〜30年前のゲームセンターといえば、ヤンキー、不良のたまり場というイメージだったが今ではすっかりと様変わりしている。
コインゲームには老人がたまり、ビデオゲームにはオタクっぽい中高生や若者たち…どちらかと言えば、かつてとは間逆な客層になっているのだ。その原因とは一体なんだろうか?
「90年台の格闘ゲームやプリクラのブームから変わりました。一般層が来るようになり、ゲーセンも明るいイメージへと変貌してきた。特に対戦格闘ゲームではオタク呼ばれるような人たちが、ヤンキーをゲームでボコボコにするというようなことも多くなり、専門性が高くなったことも原因の一つ」(エンタメ雑誌編集者)
しかし専門性の高さゆえに、現在では一般層が遊びづらいという事態も招いてしまっている。また、中にはこんな声もあるという。
「ゲーセンに行く奴はオタクっぽくてダサい、そんなイメージが今のヤンキー系の子たちにはあるようです。なぜゲーセンをたまり場にしないのか、聞いた時にそう言っていました。『奇声をあげるオタクが怖いじゃないっすか(笑)』と言っていたのは同意できますが」(実話誌ライター)
ゲームセンターでは奇声をあげながら格闘ゲームに興じる一部ユーザーが問題かしており、筐体にも「奇声をあげないでください」と張り紙がしてあることもしばしば。
実際にゲーセンに行ってみると「うぉお4%$&&%%'((!!!」というような、言葉で表現しづらい声をあげ、筐体を叩きながらゲームをしている中高生がいるのだ。
日本アミューズメント産業協会のデータをみると、2012年度のアミューズメント施設運営の国内市場規模は4700億円で、ここ5年間で2000億円以上減っている。ヤンキーにすら見放されたゲームセンター、と言えるのかも知れない。
文/鷹村優