こんな時代だからこそ、子どもたちにはしっかり勉強して、将来食うに困るようにならないで欲しい、そう思っている親御さんも多いはず。それで幼児のうちから読み書き計算を習わせる、早期教育に励んでいる人もいるのでは?
しかし、4月23日に英国デイリー・メールが伝えたところによれば、英国ケンブリッジ大学から「早期教育は時間のムダ」とする研究が発表されている。同大学のデビッド·ホワイトブレッド教授によれば、2歳〜6歳の子供たちは親とブロック遊びをしたりと遊ぶ方がいいという。「親と一緒に過ごす時間が多い子供たちほど、危機的状況を克服することができる」とのことなのだ。
読み取り、書き込み、算法の基礎教育を3Rsというのだが、教授はそれよりも親との交流のなかで幼児が問題解決能力と自己制御が可能になる方が、はるかに重要だと説いている。早期教育には日本国内でもいまだに議論をよぶものであり、たとえば早期英語の教育は母語習得を遅らせ、思考力を低下をもたらすと訴える声もあるのだ。
幼児のうちから勉強させたいというのも親の愛情なのだろうが、しっかりと時間を一緒に過ごすのも間違いなく愛情なのだ。
文/原田大