2008年に出版されたエッセイ集「BLACK BOOK」が評判を呼び、小説家の高橋源一郎や、プロインタビュアーの吉田豪などに絶賛された俳優・真木蔵人。同書ではヤリまくりの某歌舞伎役者について『歌舞伎じゃなくて「カブキAV」。出たら売れるんじゃない、カンッカンッカーンて見得を切って、ファ◯クしまくりみたいなさ。俺はそっちの方が見てみたいなー。そしたら改名して「AV蔵」に。「ビ」が「ヴィ」になっちゃった。すごいぜ、AVの蔵だぜ!』というのも有名だし、とにかくウィットとユーモアにあふれた言葉で、インターネット上では話題になっていた。
そんな真木氏の最新エッセイ集『アイ アム ベックス=スプレッド ザ ラブ』の言葉も衝撃的なものが多い!!!
経済活動に奔走するセレブリティたちに対して「飯は朝昼晩に1回ずつしか食えないし、う◯こだって1度に1回しか出ない。女だって1回に1人しか抱けないし、そもそもチ◯コは1人1つしかついてない」という言葉など、つい笑ってしまうユーモアもふくみつつも実に深い!
他にも現在の芸能界に対して「子どもたちが今の芸能人みたいになっていいのか。人を笑わせるためだけに生きればいいのか、メッセージするものなんて何もない人生にしちゃっていいのか、俺はずっとそう思ってる」など、たしかに考えさせられる言葉が掲載されているのだが、そこまで言っちゃっていいんですか!
さすがかつて芸能ゴシップ誌のトップランナーだった「BUBKA」に掲載されていただけある内容というか…。
ドラマやバラエティからオファーがかなりあるものの、強い美学とこだわりのためにそうそう出演しないと言われており、芸能界でも「レジェンド」と言われることも多い真木氏。前作のエッセイ集『BLACK BOOK』は小説家・高橋源一郎氏やプロインタビュアーの吉田豪氏が絶賛していたが、今回もあちこちで波紋を呼びそうな内容だ。
文/関本尚子