「うちの家族にこった料理を作って食べさせても、結局喜ぶのはハンバーグとか、子どもじみた料理だけ。もう疲れました。最近では毎日主菜はレトルトのハンバーグか、冷凍食品の唐揚げです」
東京都在住の主婦・Tさん(29歳)はそう語りつつも、その日の夕食の献立を「一応は」考えていると言う。彼女の事例は極端なものであるにしろ、家族の食の嗜好に悩まされている主婦たちは多い。
パルシステム生活協同組合連合会が、11月20日に公式サイトに掲載した「家族の食卓に関する調査結果」(20歳〜59歳の既婚女性を対象に、約1000名の有効サンプルを集計)によれば、家族から最も喜ばれる手料理は、1位「カレーライス」、2位「ハンバーグ」、3位「鶏のからあげ」だ。
実際小学生の2児を抱える筆者も、これは実感するところ。たしかに、カレー、ハンバーグ、鶏からは鉄板料理。「モコズキッチン」で覚えた料理を食べさせても、「油っこい」「お前のイケメン好きは異常」などと頓珍漢なことを返されることもある。
知人の主婦10人に聞き取り取材をしたところ「料理の作りがいがない」と6人が答えた。さきの調査結果に納得する反面、その先に不満を抱えているケースがあるようだ。
いずれも「手抜きで作ったカレーが喜ばれるのは複雑」「外で食べたなんとかが美味かったとか言うくせに、私の作る料理は褒めない」「うちの夫が『今日はハンバーグか』と喜んでるのを見ると『このマザコン野郎が』と怒りがわく」「同じ料理しか喜ばない、動物にペットフードをあげている気分になる」といった答えも。先ほどのTさんは現在離婚を考えており、食卓での不満は、理由の一つだと言っている。
パルシステムの調査によれば「家族で食卓を囲むことで家族が抱えている問題を発見できると思う」と回答したのは73%。とはいえ、食卓の料理から家族間でのコミュニケーション不全が起きる危険性もある。
男性のみなさん、奥さんやお母さんの料理には、カレーやハンバーグじゃなくても「美味しいね」と言ってあげてくださいね。
文/木村葉木子
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