マクドナルドからハッピーセットが消える日が来るかもしれない、そんな憶測をするアナリストもいる。
マクドナルドは約30年前から、子供用のオモチャがついたハッピーセットを発売し、子どもたちの心を一気につかんだ。現在では全米での売上の10パーセント弱を占め、年間の売上は30億ドルにも登ると見られている。しかしアメリカでは健康志向が進むなか、判断力のついていない子供をオモチャで釣って、ジャンクフードを売るのはいかがなものかということで、このハッピーセットに批判が集まっている。
カリフォルニアのサンタクララ郡では、ハッピーセットに付いてくるオモチャのオマケを禁止する条例を可決。カリフォルニア州に住む児童の母親が、Center for Science in the Public Interest (CSPI、公益科学センター)から支援を受け、ハッピーセットにオモチャを付けないようマクドナルドに求める訴訟も起こしている。
また06年にはイメージの悪化を恐れたディズニーがマクドナルドとの契約更新を打ち切り、ハッピーセットにディズニーキャラクターが使われることがなくなった(日本では2007年度以降『ポケットモンスター』などを起用することになった)。
そんな逆風をうけて米マクドナルドはこの度、ハッピーセットにおもちゃに変わって、栄養学を啓蒙する絵本をつけることを発表。健康的な食事で筋肉ムキムキのアリンコやヤギが登場する。そんな動きが加速すれば世界中のマクドナルドでハッピーセットが変わる可能性があるのではないかと言われているのだ。
しかし日本マクドナルドのハッピーセットは、広告代理店経由でアニメや特撮とのタイアップが行われており(海外でもそうなのだが)、金としがらみのため、世界中で最後までハッピーセットが残る国なのではないかとも予想されている。