一色萌のアイドル、色々。第17回 「アイドルと卒業」


こんにちは。プログレアイドル・XOXO-EXTREME(キスアンドハグ エクストリーム。通称・キスエク)の一色萌(ひいろ・もえ)です。

道を歩けば鈴虫の声が聞こえてくる今日この頃、みなさんいかがお過ごしでしょうか。

もう今年もあと3ヶ月と考えると、1年って短いなぁとしみじみしてしまいます。

しかしなんだか、今年は例年よりもさらに時が経つのを早く感じています。

それはなぜだろう?と少し考えてみると、年が明けてからの私たちキスエクは通常のライブに加えて、メンバーの生誕ラッシュ、新衣装のお披露目、遠征、ワンマンライブ、レコード・アルバム・DVDの発売、そして研修生の加入、メンバーの脱退・卒業、そのほかにもラジオやトークイベント、舞台等々……

まさしく「激動」と言って過言ではない9ヶ月間を駆け抜けてきたのでした。

こうやって思い返せば常にバタバタしていたなと思うものの、その渦中にいる時は自分の置かれている状況もよくわからないまま目の前のことに精一杯で、気がつけばここまできていました。

しかしその激動の日々も先日大きな一区切りを迎え、私たちはまた種類の違う「バタバタ」の中にいます。

あぁこうやって1年が終わり、5年10年と過ぎて、あっという間に死んでしまうんだなぁ、とそんなことも思いつつ。

今回は激動の中に埋もれさせてしまうわけにはいかない”1日”から、思いを巡らせたいと思います。

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9月16日、新宿MARZにて、キスエクはリーダーの楠芽瑠(通称:めるたん。私は「めるさん」と呼ばせていただいていたので、以下「めるさん」で統一します)の卒業ライブを行いました。

めるさんはキスエク結成当時からのオリジナルメンバーで、同じく結成当初から在籍する私も、同じメンバーとして約2年10ヶ月間、一緒に活動をしてきました。

2016年末のお披露目から今まで、キスエクは何度かメンバーの入れ替わりを経験しています。

しかし2017年5月から2019年3月の期間にメンバー構成の変更はなかったため、「4人のキスエク」が強く印象に残っている方も多いのではないでしょうか。

2年近く同じ体制で活動をしているアイドルさんは周りを見渡してもあまり多くはありません。

長期にわたって一緒に活動することによって自然とメンバー同士の信頼関係もあつくなり、とても楽しく安定した幸せな期間でした。

それを思うと、ここ半年で3度の体制変更をするというのはグループとしても正念場だと改めて思います。

加えて、リーダーとして今までグループを引っ張ってきたメンバーがいなくなるということは、単に数が減るという以上の影響があるということを、今まさに新体制の練習を通して実感しているところです。

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6月にめるさんの卒業を発表して以降のインタビューやトークの場では、ワンマンライブの見どころやアルバムの聞きどころなどのメインの話題に加えて、9月16日以降も「残る側」としてコメントを求められるシーンが多くありました。

これまで私が経験してきたメンバーとの別れは、サポートメンバーの満期終了と体調不良による卒業・脱退で、あらかじめ決まっていたものか急にやってくるものでした。

今回の卒業は初めてメンバー自身が時間をかけて決断した、未来のための卒業でした。

そのためこれまでと比べて随分前から心の準備をすることができて、当日は思い残すことなく笑顔で送り出すのみ……と思っていたのですが、いざ当日を迎えると涙涙で、思ったようにはいかなかったのはまぁご愛嬌、ということで…。

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アイドルの卒業って、なんなのでしょうか。

言い換えれば、一体どの段階をもってアイドルは「卒業」したことになるのでしょうか。

「私はアイドルを卒業しました」と宣言することで形式的には卒業となりますが、その子をアイドルとして今まで見ていた人からしたら、昨日の今日でその見方をやめる、というのはなかなか難しいように思います。

第一回のこの連載(http://mogumogunews.com/2018/06/topic_21244/)でも触れたように、私は持論としてアイドルは「アイドルであろうとする演者」と「アイドルとして見る受け手」の両方が存在して初めて成立するものという見方をしています。

その上でもより大きいのは「見る側の視線」ではないかと思っているのですが、だとしたら、少し極端な言い方にはなりますが、当人がもうアイドルではないというスタンスでいたとしても、アイドル視する人の視線があるかぎり、その子はアイドルであると言えてしまうと思うのです。

その子がもうアイドルとしてステージに立つことはないとしても、音源や映像にアイドルとしての姿が残り、人々の記憶に残り続ける限り、だれかのアイドルであり続けることは半永久的に可能なのではないでしょうか。

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私はキスエクが初めてのアイドル活動なので、自身の卒業・脱退をまだ経験していません。

しかし何度か経験したメンバーの卒業・脱退を通じて今思うのは、アイドルが1人いなくなった時、一見するとその子のいた場所には穴が空き、残ったメンバーがその穴を埋めているように見えるかもしれませんが、実際には必ずしもそうではないということです。

見ていた人々と同じように、時には見る人以上に色濃く、メンバーの中にもその子がいた場所にはその子の存在が残ります。

なるべく多くの人に惜しまれつつ巣立ち、なるべく多くの人の記憶の記憶に永く刻まれることができたなら、その一連の流れをもってそのアイドルはアイドルを全うし、卒業を遂げたと言えるのかな、と思いました。
遂げていく、という方が正しいかもしれません。

アイドルを辞めた子にも続ける子にも、同じように未来があり、その道は続いていきます。

後から振り返った時にその選択が間違っていなかったと思えるものになるように、今まで一緒の時を過ごした子たちの想いを尊重しながら、私自身もアイドルとして活動できる今を大切に過ごしたいなと思います。

【プロフィール】

一色 萌(ひいろ もえ)

ニックネーム:萌ちゃん、萌氏、誕生日:5月27日、出身:東京都、血液型:A型、趣味:アイドル研究、特技、アイドルについて話すこと

WALLOP放送局「キスエクのギュッと!プログレッシヴ!」レギュラー出演中(2018.4〜)

調布FM「キスエクのラジオ、キク!?」毎週月曜日19:00〜 レギュラー出演中

<一色公式Twitter> https://twitter.com/hiiro_moe

<公式Twitter> https://twitter.com/xoxo_extreme

<公式YouTubeチャンネル> https://www.youtube.com/channel/UCA7fn3DZFJGDmlxZZg8WQVA

<取材・オファー等> Email : contact@twelve-notes.com

【グループプロフィール】

xoxo(Kiss&Hug) EXTREME(キス・アンド・ハグ・エクストリーム 通称:キスエク)

楠 芽瑠・一色 萌・小嶋 りんの3名からなる、プログレッシヴロック(略:プログレ)の楽曲を中心にパフォーマンスしているアイドル。プログレとは、曲調がよく変わる・曲が長い・変拍子…等が特徴の楽曲です。

2017年に、発売したシングル「えれFunと”女子”TALK〜笑う夜には象来る〜」に対して(キング・クリムゾン「エレファント・トーク」オマージュ)元キング・クリムゾンのエイドリアン・ブリューがその動画に「I like it!」とコメントで絶賛。

ライブ活動の他、ディスクユニオン新宿プログレ館で一日店員を務めたり、プログレファンの聖地である吉祥寺シルバーエレファントに、アイドルとして初出演。

2018年にフランスを代表するプログレバンドMAGMA公認カヴァー曲の「The Last Seven Minutes」を初披露。その動画がyoutubeにアップされると、カヴァーを公認したMAGMAが、公式Facebookで紹介したこともあり、一日で2000以上の再生数を得て話題になる。

同年2月4日に記念すべき初のワンマンライヴを鹿鳴館にて開催。プログレッシヴロックを知っている人も知らない人も楽しめるLIVEと評判。


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