通信教育大手のベネッセホールディングスから顧客情報約760万件が流出した問題では、警視庁が子会社に任意の事情聴取をはじめるなど、さらに事態は大きく広がっている。そんな事件の直前とおぼしきタイミングで行われた、今見れば“皮肉”とも思える、同社幹部のインタビューが注目を集めている。
記事が掲載されたのは本日発売の「日経ビジネス」7月14日号。「ベネッセHD最高顧問・福武總一郎氏が激白『復活へ、今が最後のタイミング』」というものだ。経営を原田泳幸・日本マクドナルドHD会長に託した事情などを語った内容だ。
記事の中では「社内を見渡すと、緊張感がなくなっていた」「社員がデジタル化一辺倒になっていることに意義を唱えたのもの、私と原田氏だけだった」などと、変革を求められているベネッセ内の社員たちの意識上の問題などが語られている。福武氏の危機感はあったわけだが、間に合わなかったようだ。
また、一方で原田泳幸氏もインタビューに答えており、「カネ勘定と目標設定を厳しくする」と語っており、今回、流出被害者へ「金銭補償は考えていない」と言っているとおり“厳しい”ブレないものになっている。
文/編集部