「赤坂四川飯店 麻婆辣油油米菓」。中華の名店・赤坂四川飯店 陳建一氏と「あられ・せんべい」の菓子メーカー三真がコラボしたお菓子、見ただけでも赤のインパクトが強いパッケージだが、四川料理をお菓子にしたら、予想以上のしびれ具合に辛味より辛み(ツラミ)が強い、アダルティーな味だった。
■封を切る前から汗が
世界三大料理の頂点に立つとも言われる中国料理。その中でも有名なのは四川料理だ。唐辛子や花椒などの香辛料を効かせる辛い中華料理として広く知れ渡っている四川料理の代表的な味付けを米菓に。パッケージの裏には注意書きで、「刺激のあるしびれるような辛さが特徴の味付け。粘膜の弱いところにつかないように気をつけてください」と、封を切る前から手汗を握りそうだ。
■鼻で笑ってたらとんでもなかった
いやでも、今どき注意書きなんてアテにならない。一粒食べたらハーハー息を荒くして、汗をかくなんて、お菓子にはないだろう。鼻で笑いながら封を切ってみると、アッツ! 辣油の匂いが鼻どころか目にくる。なに、これ。痛い。パッケージと違い、米菓そのものは赤色が薄く感じだが、これが嵐の前の静けさか。これくらいの赤さなら、ドSな筆者は何食わぬ顔で来客に出して、その反応を見たいところだ。
■世界三大料理か…
鼻で笑ったことを謝りつつ、菓子に敬意を評して食べる前に正座をしてお手ては膝の上。よし! 実食。まずはなんてことのない辛味がジョブをかけてきて、その後はひと休憩。米菓らしい旨味が安心させてくれる。が、次の瞬間舌の奥の方がなんだがしびれる! これは山椒だ!陳 建一氏がオーナーを務める赤坂四川飯店の麻婆豆腐のような、しびれるように辛く、食べ終わって、水を飲んでもまだ収まらない。でも手は次に伸ばしたなくなる。食べちゃダメだと理性はわかっていても、目線は米菓から外せない。本能が求めるこれは、まさしく世界三大料理に匹敵する。
この辛さは病み付きになる。筆者はできれば細かく砕いてご飯にかけたい。きっと食べるラー油より美味しいと思う。でも食べ過ぎると、下痢になりそう。小さい子どもは刺激が強いので、食べちゃダメよ。※あくまで個人の見解です。
文/新井華子