男の「夏支度」、体毛ケアが新定番に パナソニック新ボディトリマー、前モデルユーザーの記者も驚く新機能

猛暑が予想される夏を前に、男性の体毛ケアへの関心が高まっている。パナソニックは2026年6月上旬、ラムダッシュ ボディトリマー新モデル「ER-GK9A」を発売する。記者は2025年発売の前モデルを愛用しているだけに、新機種の登場を心待ちにしていた。体験会で試した実機の感触を、開発陣のトークセッションと合わせて報告する。

男性の半数が体毛で「不快感」 涼しい服を着たくてもためらう現実

パナソニックが楽天インサイトに委託した調査(全国の20〜50代男性800人、2026年4月実施)によると、外出時の服装選びで涼しさや快適さを「とても重視するようになった」「少し重視するようになった」と答えた人が、合わせて68.3%に達した。一方で、夏服を着るのをためらう理由として「すね毛など、露出する脚の体毛が気になるから」を挙げた人は34.1%にものぼった。

涼しく装いたいのに、体毛が気になって踏み出せない。そんなジレンマがうかがえる。

体毛があることで「汗をかきやすい」「蒸れやニオイが気になる」と感じた経験のある人は49.9%。20代に絞ると、友人や周囲と体毛ケアを話題にする人が日常的に4割近くに達する。発表会に登壇したメンズ美容家のEBATO氏は「体毛ケアは以前のように隠すべきコンプレックスではなく、スキンケアと同等の自己投資として捉えられるようになってきた」と指摘した。

ゲストトークに登壇したメンズ美容家のEBATO氏(左)と神林由香医師(右)

神林医師「汗そのものは無臭」 ニオイの正体は菌の繁殖

医療法人社団Clara理事長でメンズクララ院長の神林由香医師は、汗とニオイのメカニズムを解説した。人間の汗は主にエクリン腺とアポクリン腺から出る。「アポクリン腺から出る汗は匂いが強いと思われがちだが、実は出た直後は無臭。皮膚常在菌がこれを分解することで初めてニオイが発生する」という。

体毛があると皮膚の上に汗や熱がこもり、菌が繁殖しやすい環境が生まれる。神林氏によれば、機能性インナーが備える吸汗速乾の働きも、体毛が肌との接触を妨げると十分に発揮されない。同じ調査では、体毛ケアを実施した経験者の74.3%が服を着たときの着心地や快適さが良くなったと回答している。ケアの理由を聞いた設問でも「清潔感を出すため」が55.9%、「におい・蒸れ対策のため」が38.9%と上位を占めた。

メカニカルから「シンプル」へ デザインと設計が0.1mmで攻防

新製品ER-GK9Aは、スタンダードモデルのER-GK8Aと同時に発売される。日本製の刃、35mmのワイドカット部、従来比でトルク約1.3倍のパワフルモーターを搭載した。新たに採用したスキンビューLEDが影になりやすい部位を照らし、本体は新I字フォルムへと進化した。カラーは黒に加え、新色のライトグレーがそろう。

会場に展示された新製品。ブラックとライトグレーがそろう

開発陣のトークセッションでは設計の舞台裏が語られた。デザインを担当した高橋岳人氏は「メンズグルーミング商品は黒・メカニカルが定番」と前置きしたうえで、ジェンダーレス化や若年層の意識を踏まえ、シンプルでニュートラルな路線へ舵を切ったと説明した。明るい色は汚れが目立つ懸念もあったが、清潔感と生活空間との調和を優先したという。風呂場での使用を想定し、本体は下に向かって広がる握り形状とした。表面塗装には微細なビーズを混ぜ、適度な摩擦で滑りにくくしている。

開発の舞台裏を語る担当者。スクリーンには内部構造を示すスケルトンモデルが映る

設計担当の橋哲英氏は、スキンビューLEDを限られたスペースに収める作業に苦心したと振り返った。LED搭載でわずかに膨らむ部分を、あえて指掛かりの良さに転化させた。「企画・デザイン・設計の三部署が毎日打ち合わせを重ね、0.1mm単位で調整した」と明かす。

毎モデル、こだわりが詰まったパナソニックのボディトリマー。2017年の発売以来、2025年3月時点で国内累計出荷100万台を超えているのも、その開発秘話を聞くとうなずける。

前モデルユーザーが試した 小さく軽くなっても剃り味は変わらず

記者は2025年6月発売の前モデル「ER-GK83」を愛用してきた。前モデルで評価していたのは、刃のあたりの柔らかさだ。デリケートゾーンの周辺や、読者は聞きたくないかもしれないが乳首まわりといったくすぐったい部位でも、痛みや違和感がほとんどない。これが手放せない理由だ。それでいてパワフルに剃れて、腕、脚、ボディを通して5分ほどで終わる(個人的な所感)。

新型ER-GK9Aを手にしたところ。グリップは手に吸い付くような質感だった

体験会で試した新型は、前モデルよりひとまわり小さく軽くなっていた。にもかかわらず剃り心地はそのまま、すいすいと進む。グリップの質感は手に吸い付くようで、開発陣が語った微細なビーズ入り塗装の効果が肌感覚として理解できた。最初は実感していなかったスキンビューLEDも、ある程度明るい場所で照らしてみると剃り残しを把握しやすい。屋内の照明下では意外と有用だった。

スキンビューLEDの点灯デモ。影になりやすい部位を明るく照らす

体毛ケアを「特別な処理」から日々の身だしなみへと近づける路線は、デザインと使い勝手の両面から着実に進んでいる。

編集部: