永久凍土から出た子猫のミイラ、実はサーベルタイガーだった!

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シベリアの永久凍土から、なんとサーベルタイガーの子どものミイラが発見されました! 爪や毛皮まで残っている、奇跡的な保存状態です。

近年、絶滅した古代生物の痕跡が次々と発見されています。ロサンゼルスの学校の地下から巨大ザメのメガロドンの歯が見つかったのも記憶に新しいところです。

そして今回、シベリアで発見されたのは、氷漬けになったサーベルタイガーの子ども。推定年齢は約3万1800歳! 頭部、前足、胸の一部が残っており、非常に貴重な発見です。

このミイラは2020年に、シベリアのヤクーツクにあるバディアリハ川の岸辺の永久凍土から発見されました。専門家チームによる研究成果が、最新の論文で発表されています。

「古生物学史上初めて、現代の動物相には類似種が存在しない絶滅哺乳類の姿を研究することができました」と研究者たちは興奮を隠しきれません。

ロシア科学アカデミーのA・V・ロパティン氏らの研究チームは、このサーベルタイガーの子どもが生後約3週間だったと推定し、同年齢のライオンの子どもと体の構造や比率を比較しました。

その結果、いくつかの興味深い違いが明らかになりました。サーベルタイガーの子どもは、ライオンの子どもに比べて、足が幅広く、耳が小さく、口が大きく、首が非常に太かったのです。

「首の太さの違いは、筋肉量の多さによるものです。ミイラ化した肉から皮膚を剥がした部分を見ると、はっきりとわかります」と論文では説明されています。

また、サーベルタイガーの子どもには、肉球の衝撃を吸収する「手根パッド」がないこともわかりました。専門家たちは、これは雪や氷の上を歩くための適応だったのではないかと考えています。

さらに、このサーベルタイガーの子どもは、1200万年前から1万年前まで北アメリカとヨーロッパに生息していた「ホモテリウム」という種類のサーベルタイガーの特徴と共通していることが判明しました。

今回の発見は、古代のサーベルタイガーの姿や生態を知る上で、非常に貴重な手がかりとなるでしょう。今後の研究により、さらに多くの謎が解き明かされることが期待されます。