本日9月8日開幕より開催される「ラグビーワールドカップ2023」。同大会で日本代表のジャージーを提供する株式会社ゴールドウインが、8月25日に「ラグビーから学ぶサステナブル 一緒に日本代表を応援しよう」を開催。小学3年生から6年生までの計20人を集めて、ジャージー開発の秘話を子どもたちに披露した。
「スポーツを通じて、豊かで健やかな暮らしを実現する」という企業理念を掲げるゴールドウィン社は、地球環境を改善する循環型社会の実現に向けた多くの取り組みを行っており、今回の日本代表のジャージーもその一つ。
実は、ファンから集めた1266枚のポリエステル製ウエアを回収し、リサイクルした再生ポリエステル繊維を使用してジャージーに仕上げている。ファンの想いとサステナブルを両立させた、ダブルのストーリーが込められているのだ。
開発の総責任者でありカンタベリー事業部長の石塚正行氏は「トップ選手が着用する強度を求められるウエアであってもサステナブルを意識しなくてはならないのは、スポーツアパレルメーカーの責務」であり、大量廃棄が課題となっているアパレル業界において、サステナビリティーが重要であることを、子どもたちに熱く説明。
ただ当初、再生ポリエステル繊維の強度に難があったため、30種類以上の生地を試作し、強度、軽量性、快適性をもった生地を選んだという。
また選手の体格、動き方にも注目し、ポジション別に素材や仕様を変更。トライを決めに行くバックス用のものは、軽量性と伸縮性を持た、相手に掴まれにくいデザインにしたり、スクラムを組むフォワードは、肩部分などに滑り止めを施されたり、細やかな工夫がなされ「史上最高のジャージー」に仕上がっているという。
開催地へのリスペクトと大会の成功を祈願しフランス国花であるユリの紋章を胸の部分にデザインするなど、美しいディテールも注目のポイントだ。
参加していた子どもからの質問で「どれぐらいの強さで引っ張るとこのジャージーは破れますか?」というものに対して、石塚氏は「絶対に破れません」と自信をもって回答。実際会場に飾ってあるサンプルを子どもたちが思いっきり引っ張っていたのだが、それぐらいの力ではビクともしていなかった。
また、イベントにはラグビー日本代表応援サポーター2023の浅野杏奈さんと、ラグビー元日本代表・木津武士さんも登壇。ラグビーの楽しさや魅力、試合観戦のポイントなどを解説。子どもたちからの質問コーナーでは、日本代表選手の秘話などを話、木津選手の軽妙なトークに、会場からは大きな笑いの声が起きていた。
今回は子どもたちの夏休みの自由研究も考慮して、「サステナブルな日本代表ジャージー」のデザインを描くコーナーも。子どもらしい自由で個性豊かなデザインを、一生懸命に仕上げていた。