パナソニック、食材の量や消費期限管理ができるIoT冷蔵庫が好評 位置情報に基づいた省エネ運転も

新型コロナウィルスの流行により、大きく増えた自炊の機会。だが食材の管理と消費は家庭のあらたな負担となっている。そんな中、注目されているのが、パナソニックのIoT対応冷蔵庫「WPXタイプ」のような、食材の管理機能がついた冷蔵庫だ。

同社のメディア向けセミナーで発表された調査結果はじつに興味深い。

パナソニックが2020年7月に行なった調査によれば、新たに増えた家事として「食材や日用品の在庫の把握」「食事の献立を考える」に次いで4位にランクイン。また同年の調査によれば「消費期限の管理」「重複購入」なども浮上してきているという。同社ではこれらを「名もなき家事」と指摘。食材の管理、使い切り、献立を考えるといった負担が増えている問題を浮き彫りにした。

その問題への回答となる機能をもって新発売されたのが、「NR-F657WPX」「NR-F607WPX」だ。「ストックマネージャー」を搭載、スマートフォンアプリ「キッチンポケット」と連携。付属の重量検知プレート(無線LAN接続が必要)に食材を載せ、アプリに登録することで、IoT連携により残量の変動が自動で更新される。またアプリを通じて外出先で確認することもできる。


たとえば、卵、缶飲料、豆腐など常備しておきたい食材から、牛乳やヨーグルトのような中身が見えないために量の把握がしづらい食材の管理に役立つという。たとえば他にも野菜室内に重量検知プレートを入れて米のストッカーをおくといった使い方も考えられる。

アプリからは残量通知が可能で、「1日1回」「残量が少ないときだけ」「残量が変化するたび」の3種類の通知が選択できる。通知時間の設定をしておけば、たとえば17時に通知が来るようにしておいて、仕事帰りに足りなくなりそうな食材を買って帰ることもできる。

食材の購入日と消費期限の登録と、それに基づいた「使い忘れ」の通知設定も可能。消費期限の1日前に通知といった細やかな設定もできる。

この重量検知プレートは冷蔵室と野菜室で使うことができ、電源は単三形アルカリ乾電池4本。また電池寿命は省エネモードで約1年、通常モードで約半年間稼働する。単体でも販売するため、IoT非対応の冷蔵庫でも、このプレートとスマホアプリを用意すれば利用可能だ。

他の注目の機能としては、たとえばスマホGPS機能と連携し最適な運転ができるAIエコナビ機能。これは「Cool Pantry」アプリを入れることで使える省エネ機能。コロ禍でのまとめ買いライフスタイルに適しており「お留守番モード」では、スマホ所有者が自宅から離れると自動で節電モードに移行し、省エネ度の高い制御に。「お買い物準備モード」では、登録した買い物先での滞在時間からまとめ買いを予測し、予冷運転に切り替わり、大量の食品を冷蔵庫に入れた後の温度上昇を抑えることができる。

「エコナビ運転率」「ドアモニター」「電気代削減金額の目安」などを使うことができるほか、気温情報と連携。たとえば気温が低い日が続くと「運転切り替え」が通知される。

また別売りの「うま冷えプレート」も紹介したい。これは冷やす料理、調理に使えるもので、同社のホームページには「「冷たい鍋敷き」のように使える」と書かれているすぐれもの。冷凍室で24時間冷やし食器の下に敷いて使うもので、刺し身などの冷製料理を冷たいままに、お弁当の粗熱をとったり、生クリームやハンバーグのタネを冷やしながら調理したりすることができる。

価格はいずれもオープンプライス。IoT対応冷蔵庫「WPXタイプ」は「NR-F657WPX」が43万円前後、同600L「NR-F607WPX」が41万円前後(価格はすべて税別)。重量検知プレートが1枚付属する。

卵ケース付きの重量検知プレート「NY-PZE1B1」は5,500円前後、重量検知プレートのみの「NY-PZE1」が4,500円前後、うま冷えプレート「NY-PC1」は3,500円前後。

編集部: