ヤフーが提供するフリマアプリ「PayPayフリマ」の快進撃が止まらない。12月11日には200万ダウンロードを突破したことが発表され、すでにこれを記念した「200万DL突破記念クーポン」が配布された。
全商品が200円値引きされる「200万DL突破記念クーポン」は1人につき1枚、専用ページで配布されたもの。このような大盤振る舞いがなされた「PayPayフリマ」、この人気の背景には一体何があるのだろうか。
そこにあると思われるのは、やはり消費増税増税の影響だ。フリマアプリにはポイント還元や、消費税10%が課税されないというメリットがあるからだ。
消費者の心に刺さるキャンペーン
「PayPayフリマ」による調査結果が興味深い。20代から50代の男女800名を対象に、増税後の買い物の変化に関する実態調査を実施されている。
「増税後、買い物に関して変化がありましたか?」という質問に対し、全体の約半数となる48%の人が「変化があった」と回答。さらに、変化があったと回答した人たちに「具体的に何が変化しましたか?」と質問したところ、「ポイント還元などを意識するようになった」という回答が68.8%と最多となった。
そして、個人間取引であるフリマアプリは消費税(10%)が課税されない。調査結果では全体の67%が「知らなかった」と回答しているものの、敏感な消費者はこれを踏まえていることが考えられる。
そういった消費者たちに“刺さる”のが現在行われているキャンペーンだ。
たとえば、「PayPay残高」で支払った場合には、サービス利用特典として通常付与される1%相当の「PayPayボーナス」に加え、条件に応じて19%相当の「PayPayボーナスライト」を上乗せする「最大20%相当が戻ってくるキャンペーン」が実施される。
また同期間中に「PayPayフリマ」へ出品して、同商品が購入された場合、販売手数料の半額相当にあたる「PayPayボーナスライト」が付与される「販売手数料 実質半額キャンペーン」、「PayPayフリマ」での初めての買い物で1,000円以上の商品を購入した際に使える「500円値引き クーポン」などのキャンペーンが同時に展開されている。
いかにお得かが消費者を動かす
他にも他社が2019年10月1日行った、773名を対象にした「消費税増税後の消費行動に関する意識調査」では、90.4%の人が消費税増税は家計に影響があったと感じていると回答。消費税増税後、意識的に取り組んでいることについてじは、最も回答が多かったのが「割引・クーポンを活用」(62.7%)というものや、その他にも「キャッシュレス決済ができない店を避ける」(33.0%)、「自炊をする」(24.8%)といった回答がなされている。
消費税増税後、多くの人の消費行動に変化しているのは間違いない。お金を使わない工夫として、そもそも使わないというだけではなく、ポイント還元や消費税非課税のサービスなどに、多くの消費者が敏感になっているのだ。
そして消費するモノ自体は変化していないため、同じモノを手に入れる際によりお得なサービスが選ばれている傾向にある。こういった影響を追い風に「PayPayフリマ」の進撃はますます続きそうだ。