宅飲みのおつまみと言えば一体何を思い浮かべるだろうか。ここ数年週3~4回以上宅飲みをする人の割合は50%程度を推移しているが、そんな中でも幅広い世代に人気のおつまみチーズの消費量は売り上げを伸ばしている。今回新発売された『チーズザチーズ 濃厚チーズ味/スモーク味』は新たな扉を開くプロセスチーズとなるだろうか。
味と匂いはチーズだが食感はクラッカー。これまでのチーズとは別物として考えよう
1982年の発売から35年以上のロングセラー商品「チーズ鱈」で知られる株式会社なとり(東京都北区)から、『チーズザチーズ 濃厚チーズ味/スモーク味』(21g・参考小売価格 税抜150円・関東エリア先行発売中)が新登場。
なとりと言えば「おつまみのなとり」と呼ばれる有名企業。堅実なイメージがあるが、当サイトで以前も取り上げたことのある「チーズ鱈 とうもろこし」のような一見びっくりするような組み合わせをチョイスするチャレンジャーでもある。
今回の商品は一体どんなチャレンジをしているのかとパッケージを確認してみると、プロセスチーズ100%なのにおつまみスナックといういまいち想像できない文字。キャッチコピーは”チーズなのにザクッと食感”とあるが、どういうことだろうか。
同社の説明によると、ヒートクランチ製法と呼ばれる製法によってチーズそのものをザクッとした食感にしたとのこと。ポテトチップスのチーズ版のようなイメージだろうか。原材料には、ナチュラルチーズをベースに食塩やセルロース、ひび割れ防止用途と思われる加工でん粉などがあるだけ。
『チーズザチーズ 濃厚チーズ味』の気になる味
封を開けるとチーズの匂いがお出迎え。これは食欲をそそる。手に取ってみると分かるのだが、スナック特有のフレーバーがついていない。そのため表面はせんべいのようにツルツルとしている。
実はこの「チーズザチーズ」は”ながら”食べができることも特徴の1つ。記者もキーボードを打ちながら食べているが、手には何も付着しておらず気にならない。あえて挙げるならうっすらとオイルが付いているくらい。匂いに関しても手には全く移っていないので、キーボードやスマホがチーズ臭くなることもないだろう。
それでは1つ口の中へ。これは……硬い! メレンゲのクッキーやクラッカーくらいの硬さだろうか。元はチーズだからと油断した。もちろん舐めても溶ける気配はない。ザクッというよりはボリボリの方が合っている。
肝心の味はチーズそのもの。100%使用しているだけあってストレートにチーズの味を楽しませてくれる。ただ、やはり食感が違いすぎるため半固形のチーズとは全く別物と考えた方がよさそうだ。チーズの新しいカタチという点では間違っていない。
21g当たりカロリーは116kcal、糖質は約4.5g。なとりの『マイハッピーバリュー チーズ鱈®』は72gで232kcal、糖質約10.2gなので、gあたりで比較すると実はかなり高め。
『チーズザチーズ スモーク味』
お次は日本酒やウイスキーに合いそうな『チーズザチーズ スモーク味』。封を開けると、これはなんともスモーキーな匂いがするではないか。先ほどとは全く違う。
色も燻製らしく茶色がかっている。ただし、原材料にカラメル色素が入っているので燻製らしくみせているだけだろう。
それではいただきます。これは美味しい! チップの種類までは分からないが味も臭いもまさに燻製そのもの。これはおつまみと言って間違いない一品だ。飲みこんだ後もチップの香りが鼻孔を刺激する。お酒が飲みたくなる。
カロリーは115kcal、糖質は約4.6gと同じく高め。カルビー「ポテトチップス うすしお味」と比べると21g当たりのカロリーは同程度だが糖質は半分程度と少なめ。ちなみに、塩分は「チーズザチーズ」の方が多い。
チーズorスナック?一番しっくり来るのはミックスナッツの立ち位置
一体今回の新商品はどういう時に食べればいいのかと言われると、実のところ一番立ち位置が似ているのはミックスナッツだ。程よい濃厚さと口が寂しくならない程度の食感がまさにおつまみとしてぴったり。
『チーズザチーズ スモーク味』に至っては、ウイスキーと交互に楽しめるくらいしっかりとした味を提供してくれるから驚きだ。日常的に宅飲みを楽しんでいる人、友人と集まって飲む人などにおすすめ。
関東エリアのスーパー、コンビニで発売中。