最近ブームを呼んでいる、透明なのに…シリーズ。各社からいろいろ出ているが、この『アサヒ クリアラテ from おいしい水』はいわゆるミルキーなブラウンとなりそうなカフェラテを透明化。果たしてそんなことができているのか。
確かにコーヒーの味とミルクの味はするのだけれど、あくまでフレーバーの範疇なので、期待しすぎないように!
最近ブームの透明なのにいろんな味がするドリンク。香料化することによって、大抵のフレーバーは無色透明化が可能なので、何となく納得しても、いわゆるミルクの味を売りにするものには驚く人が多いのではないだろうか。
それほどまでにミルク=白という公式は人々の脳内の常識の部分に深く刻まれている模様。だからこそカフェラテを題材にしたアサヒ飲料『アサヒ クリアラテ from おいしい水』(600mlPET・希望小売価格 税抜124円・2018年5月8日発売)に驚いてしまうのだろう。
しかし以前、ミルクティーの透明化記事で言及したように、ミルクは必ずしも白くなくても味わいは実現できる。その正体はヨーグルトの容器をあけると上澄みとして溜まっていることの多い、透明な”乳清”という成分だ。
マッチョな人なら、この乳清由来のホエイ・プロテインは有名なので、愛用している人も多いだろう。そう、乳清自体が清涼飲料水として飲まれることはかなり昔からあった。昭和の時代から存在する乳清飲料「ミルージュ」である。でも透明だとありがたみが少ないと感じたのか、しっかり白い色をしていたが。
珈琲豆はもともと赤い実で焙煎する前はオフホワイト。加熱することによって色素が生まれるのと、香料化時に無色透明になるのは想像の範疇だ。
しかし問題はここで”カフェオレ”と言わずに”カフェラテ”と名乗っていること。そう、コーヒーとミルクなら、カフェオレなはずだ。カフェラテなら、焙煎の深いエスプレッソをベースにすべきなのだ。
なのに原材料名には乳清の他に入っているのはコーヒー…。
カフェで会話に夢中になり、氷が溶けて薄まってしまった後の味のような…
ここで改めて考えると、「えっ? ラテがクリアに!?」と米倉涼子のこのラベルが少々問題なのかも。そう、これはあくまで「おいしい天然水」のフレーバーウォーターだから。
水の延長線なのでカフェインもゼロでカロリーも1本で60kcalと控えめ(結構ある気がするが)。甘さ控えめなのに糖質も15gと結構な量。水のようにごくごく飲めて、後味がわずかにカフェラテというこの感覚だと、多少マイナス点の方が多い気がする。
香りもエスプレッソというよりは濃い目のアラビカ種のコーヒーの香り。ミルク感もカフェラテを期待したら終わり。それでもこの透明感は、世の中には着色された飲料を会議室に持ち込みにくい職場もあるというから、そういう時には役に立つのだろう。
全国のスーパー、コンビニなどで入手可能だ。