『Amazon Fire TV Stick』2017年新モデル検証。3週間連続使用してみてわかった旧モデルからの進化点!

Amazonプライム会員なら、テレビにサクッと挿すだけで、映画、ドラマ、アニメ、お笑い・バラエティ番組、音楽(Prime Music)などが追加料金なしでも大量に楽しめる「Fire TV Stick」。ついに待望の性能アップ版が2017年新モデル『Amazon Fire TV Stick』が登場。小さくて手軽なのは良くても性能面で問題もあった前モデルからどのように進化したのか?

長時間連用すると熱やメモリ不足で不安定になっていた旧モデルから格段の進歩をしてくれているはずの新モデル登場!

普段から通販でAmazonを利用している人なら、月額325円相当(年会費3,900円契約)で、大半の対象商品がお届け日時指定及びお急ぎ便が無料となるAmazonプライム会員に加入している人も多いだろう。ただそこまでは通販としての魅力。


ところが2015年9月にスタートした動画見放題サービス「Amazonプライム・ビデオ」で状況は大きく変わる。追加料金なしで映画などのコンテンツが見られるということで、映画好きとしてはグッと胸ぐらを掴まれた感じだ。

 

しかも多くの先行開始した「Netflix」などの動画見放題サービスはPC視聴を前提としているのも使い勝手が悪かった(テレビに接続することも可能だったが、操作がPC…)。そこで登場したのが、わずか5,000円程度の追加投資で、テレビのHDMI端子に直接接続して普通にテレビ的に楽しめることを可能にした「Fire TV Stick」の登場である(「Google Chromecast」という選択肢は、動画サービスを別に契約しなくてはならず、魅力を感じなかった)。


記者もついつい購入してしまい、その手軽さに感動した。ただお世辞にも開始当初のコンテンツは決して充実したラインナップとは言えなかったのだが。それでも無料できちんとした映画が楽しめるのは驚き。使用しているうちにラインナップも偏りはありつつも、どんどん充実していき、無料映画しか検索できなかった当初から、有料レンタルコンテンツまでシームレスに探せるようになった時期頃から、レンタルビデオ店に行くことがなくなってしまったくらい。

 

ただ問題は小さくて手軽という利点は、そのまま性能的にも小ぶりでヘヴィーユーズには力不足という点にも通じていたこと。ザッピング状態で次から次へとコンテンツを見まくると、次第に動作が緩慢になり、しまいには本体がアツアツになってエラーしてしまうことも。

 

小さなPCと考えれば仕方のないことなのかもしれないが、PC(Mac)やiPhoneからiTunesの音楽からYouTubeの動画まで「Fire TV Stick」に頼って再生、その合間に「Fire TV Stick」にインストールしたインターネットラジオ・アプリを使用していたせいもあって、1日の大半を休みなく活躍させるにはデュアルコア性能では力不足だったらしい。

 

プライム・ビデオなどのコンテンツが充実していけばいくほど、正直そうしたエラーのストレスから、上位モデルへの買い替えも考えていた。そんな折にアマゾンジャパンから、2017年新モデル『Amazon Fire TV Stick』(85.9 x 30 x 12.6 mm/32g・希望小売価格 税込4,980円・2017年4月6日発売)登場の知らせが飛び込んできた。

渡りに船とはこのことだ。しかし前回「Fire TV Stick」を購入してすぐは感動ばかりで不満を感じる暇がなかった。しかし連用し続けることによって、それなりのストレスも増えていったという経緯がある。なので今回は3週間みっちり使い込んでみてのレポートをすることにした。

 

旧モデルからパワーアップしたのはどんなところ?

左が旧モデルで、右が新モデル。使用方法は前モデルと同じ。

旧2015年モデルの「Fire TV Stick」同様スティック状の小柄な本体を、テレビのHDMI端子につなげば良い。

テレビの端子形状が接続しにくい場合のためのHDMI延長ケーブル付属も同様。


まあ変わらぬ落とし穴(?)としては、スティックはWi-Fi無線接続でケーブルレスだが、電源ケーブルは差さなくてはならないところ。テレビの角度をちょこちょこ変えてみる記者は、よくその弾みで電源ケーブルの接触が外れ、突如再起動して「??」となったことがよくある。なのでガムテープでテレビの裏にケーブルを貼り付けるなどの対策をとったが、その点は変更なし。


設定はAmazonの自宅に飛んでいるWi-Fi電波に接続、従来の802.11a/b/g/n/からac対応が追加された。給電は変わらずMicro USB。ACアダプター付き。


最大の期待点が、CPUがデュアルコア1.0GHzからクアッドコア最大1.3GHzに変更されていること。処理速度は普通に考えると上がるはずだし、余計なエラーも回避されるのではないかと。それに伴い本体自体も一回り大きくなっている。

 

リモコンはこれまで上位機種にあった音声認識リモコンに変更。それに伴い大きくなっているが、かえって見つかりやすくていい。解像度は変わらず最大1080p。4K大画面テレビを持っている人は上位機種の「Amazon Fire TV」でないと実力を発揮できないが、通常TV装置なら十分。

 

クアッドコアCPUへの進化ぶりを実感するキビキビ動作。ホーム画面も変更になった!

初めて起動して驚くのが、ホーム画面が変更になったこと。何か設定でも間違えたのかと思ったが、どうやら上位機種の「Amazon Fire TV」と共通になった模様。一覧性のある前の画面に比べて、推しの動画がバーンと上部面積を占める画面は好き嫌いが分かれるところ。記者は以前の方がシンプルで好きだった。


CPU性能が上がったせいか、動作は非常にキビキビと気持ちいい。スクロール速度など、今までの”頑張ってます”感がなくなってうれしい。ザッピング感覚で次から次へとコンテンツをはしごしても遅くならないのは格段の進化。旧モデルでは1日2回くらいは再起動しないと動作が不安定になっていたものだが、新モデルでは大丈夫。

 

使い続けるうちにもっさりしてくるかと思ったが、全体的な速度低下は、かなり起こりにくくなっている実感。再起動時間も短縮された。使い勝手の面では倍速といっても過言ではないくらい快適。それだけでも旧モデルの人は買い替えの価値があるくらい。プライム・ビデオなどのコンテンツを観ている分には、ほとんど再起動の必要はない。

また動画配信サービスの中には肝心なところで再生がストップしてしまうサービスもあるが、”Advanced Streaming and Prediction (ASAP) for Amazon Video により、バッファリングを必要とすることなく高速で滑らかな映像を楽しむことができます”というのは本当で、一度もストップしたことがないのは基本的なことだが、信頼感がある。

 

非常に便利で認識も上々な音声認識リモコン


これまでの「Fire TV Stick」だと、検索はひと苦労。50音表示の画面で1文字1文字選んでいくのはまさに拷問。ほとんど使わないで済ませることが多かった。ところが音声認識リモコンのマイクボタンを押して映画タイトルなどを口にすれば、結構な精度で認識してくれる。

映画タイトルはある意味当然だと思っていたが、俳優名などでも検索でき、該当作品があった場合はいきなりラインナップがずらりと並ぶのは壮観。たまに「なんで?」というのも紛れ込むが、音声認識の段階では聞き取りが甘くても、いくつか候補を出してくれてほとんど問題なく利用できた。


リモコンの形状自体も、旧モデルより大きくなったと言っても、ご覧の通りテレビのリモコンに比べれば圧倒的にコンパクト。ナビゲーション(カーソル)部分の突起が高くなりブラインド操作がしやすくなっていていい。ボタン類もつるつるからマットな質感にチェンジ。地味な変更だが使い勝手は高くなっている。

 

アプリそのものが抱える問題には残念ながら対処できない…

新しい「Fire TV Stick」は、プライム・ビデオやPrime Musicなどで楽しむのはもはやストレスは無い。しかしこれがインストール・アプリを起動すると、それぞれのアプリの能力が問題になってくる。


「YouTube」「Prime Music」などの有名どころは問題なし。音声認識リモコンのおかげで検索もグンと楽になった。近年ブームを呼んでいる「Abema TV」のチャンネル切り替えも倍速化。「Netflix」も快適に視聴できた。

 

 

Macユーザーにおなじみの無線接続AirPlayが利用できる「AirReceiver」もiTunesの音を飛ばして再生するためにヘヴィーに使っているが、これも順調。

 

記者の環境で問題になってくるのは、使用頻度の高いインターネット・ラジオ関連のアプリ。「TuneIn」「Receiver」などはやはり不安定。アプリそのものの問題なのだろう。「100% INTERNET RADIO」においては起動さえしない有様。「Fire TV Stick」のせいでは無いようだが、残念だ。

 

プライム・ビデオなどのコンテンツを日頃から楽しんでいる旧モデル・ユーザーなら格段に快適になる新「Fire TV Stick」


例えば毎日のように使うスマホなら、2年ほど使うと魅力的で性能の上がった新機種に変えるのは、そんなに珍しいことではないだろう。その点では2015年9月に登場して約1年半。旧モデルはお疲れ様ということでの買い替えもありなはず。特に旧モデルは排熱機構に問題があるということは方々で言及されており、ヒートシンクなどを活用している人も少なくない。新モデルなら、確かに連用していても心配になる程は熱くならない。

すでに記者のように日常にプライム・ビデオや各「Fire TV Stick」アプリが溶け込んでいる人ならなおさら、日々のストレスフリーのために買い替えをおすすめする。もちろんHuluNetflixAbemaTVDAZNなどの各種コンテンツサービスを気軽にリビングの大画面テレビで楽しみたいという人にもおすすめできる(別途契約が必要)。

またスマホやタプレットで面白かった動画を家族や友人に見せたいときに大画面で見せられるミラーリング機能も、自分の撮った写真をスクリーンセーバーにできる機能も便利。タブレットやスマホで途中まで見た映画を、家に着いたら大画面テレビで続きを楽しめる連携機能も快適。カジュアルなタイプのゲームが楽しめるのも、小さな子供のいる家庭には良いだろう。

 

 

まあ記者はもっぱらレンタルビデオ店に行かなくて済むようになった(返し忘れることがなくなった)というのが、何よりのメリットと感じた。もちろん人それぞれメリットは違うと思うので、自分に適した使い方ができるかどうか確認して、購入したい。

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清水 りょういち: