ある女性アナウンサーが生放送で、交通事故の被害者の名前を読み上げているうちに、事故死をしたのが自分の夫であることを知る、そんな事件に対して全世界から同情の声があがっている。
今月9日、インドの民放局IBC24でニュース番組のアナウンサーをつとめていたのがサプリート・カーウルさん(Supreet Kaur 28歳)。自動車の衝突事故について読み上げているうちに、一瞬彼女は声を詰まらせたものの、そのまま報道を続けた。
そして事故の中継現場にいるレポーターにも電話をして、現場の様子や被害者について聞いているのだ。そして、普段とかわらない様子でそれを行っていた。
それを一部始終見ていたディレクターによれば、さらに10分ほどニュースを読み上げて番組が終了、カメラが停止した途端、彼女は号泣したという。カーウルさんは読み上げているうちに自分の夫が被害者なのではないかと気づき、そして現場のレポートから、本当に夫が亡くなったことを知ってしまったのだ。
この事実について、その後インドの多くのメディアが報じ、彼女をおそった悲劇について同情の声が多数上がっている。また夫の死について気づいても、取り乱さずにアナウンスを続けたプロフェッショナルな姿に対しても、多くの人が賞賛の声を。
だが、どれだけ周りの人たちが同情や賞賛の声をあげようと、彼女の夫は二度と帰ってはこない。そんな悲しみの中でも、彼女はアナウンサーとして番組に登壇しているという。
参照・YouTube
文/関本尚子