ビジネスという戦場に出かける時、男ならヘアスタイルもビシッと決めたい。艶を出し、不要なボリュームを削ぎ落とし、アグレッシブな自分に変化したい、そう思うなら『1615 YANAGIYAヘアグリース <ムスク>』がいい。
歴史の重みを背負ったグリースで、男の髪にシャープなフォルムと絶妙な艶を手に入れる!
ポマードと言えば、ヒマシ油に木蝋を溶かし込んだ油性整髪料。アメリカのビジネスマンから、ロックンローラーまで、歴史を作った男たちがこよなく愛したセット力の強さが魅力の整髪料だ。創業400年を誇る柳屋本店の「柳屋ポマード」も大正時代に誕生している。
そして1978年にロンドンで勃発した50’sロックンロール/ロカビリーのリバイバルブームに伴い誕生したのが水溶性で使いやすさを高めた「柳屋グリース」。上の写真、右側の缶が当時販売されていた実物だ。それまでの油性ポマードが洗髪で洗い落としにくいことから誕生したものだが、艶を出し、タイトにセットするという用途は同じだ。
そしてまた歴史を経て、アップデートされたのが今回紹介する柳屋本店(東京都中央区)の『1615 YANAGIYAヘアグリース <ムスク>』(85g・希望小売価格 税抜2,500円・2017年3月14日全国で一般発売)。メーカーにとって創業年(西暦1615年)をその名に与えたこの商品が、いかに自信作であるかが窺い知れるというもの。すでに昨年からBEAMSで先行発売されているこの逸品、好評を得ているのは理由がある。
男性のヘアスタイルは、近年までふんわり・サラサラヘアが主流だった。しかしともすると軟弱に見えてしまうのも確か。男女平等の世の中においてはごく自然な流れなのかもしれないが、男と生まれたからにはオスの気持ちを忘れたくないという人も多いのではないか。
そう、ここにきてポマードやグリースがまたオシャレとして流行り始めているのだ。ファッションの流行は繰り返すとはよく言ったもの。BEAMSがこのアイテムを先行発売したのも、トレンドの波を敏感にキャッチしたからにほかならない
もちろん髪をタイトに整えるという意味では、ハードタイプのムースやジェルという選択肢もある。しかしこうしたグリースのギラつくナイフのような輝きはなかなか得にくいのが現実。グリース流行の兆しをご存知なかった諸氏にも、ここはひとつ、その魅力を再認識してみることをおすすめしたい。
深~い甘さで魅惑的なムスクの香りが、男のこだわり・アイデンティティーとなる!
スタイリッシュなブラックの缶。ひねり開けるとふわっと香る上質なムスクの香り。その動物的な芳香に体の中で眠っていた野性が揺り起こされる。オスの本能がざわつき出す。
テクスチャーは透明。手に取ろうとすると、ねっとりと絡みついてくる。その重い感触こそがグリースの醍醐味。適量を手のひらにとり、指先になじませ、髪をつまむように塗り込んでいく。初心者なら最初はつけ過ぎは厳禁。少しずつ髪になじませていくことによって、量を調節した方が思うようにスタイリングできる。
一通りなじませたら、ブラシではなくコームで仕上げる。くっきりとしたシャープな毛の流れが生まれ、グリースならではの光沢とともに、ひときわ存在感のあるヘアスタイルが完成する。
流行の2ブロックの形を整えるために使えばよりシャープにまとめられるし、サイドのボリュームを抑えて精悍な印象を高めることも可能。何も全体にべったりと塗るだけがグリースの特質ではない。
整髪料の原点を感じるしっかりとした使用感。自分のセンスとテクニックでヘアスタイルの幅が広がる!
ムースやジェルなどで髪を固めると、しばらくすると乾燥してバリバリとした嫌な感触に変化するものだが、『1615 YANAGIYAヘアグリース <ムスク>』なら、柔らかい髪の感触が持続する。軽く水をつければ、再度セットするのも容易だ。
この『1615 YANAGIYAヘアグリース <ムスク>』を使っていて感じるのは、整髪料の原点。つける量によって、髪の表情が自在に変化するのだ。控えめに髪の先端にだけつけたとしても、髪と髪の粘着力が強いので、形をつけるのはたやすい。次第に量を増やしていくと、今度は毛艶が生まれてくる。そのまま手櫛で整えても、小気味良いアグレッシブ感は十分に演出できる。
そしてさらに増量すると、髪はソリッド感を増してコームでしっかりと形を整えることが可能になり、フォーマルな仕上がりへと変化する。目立ちたくない、できれば存在感を消したいという人には向かない『1615 YANAGIYAヘアグリース <ムスク>』だが、その芳醇で男性的な香りとともに、群衆に埋もれたくないと感じている男性にとっては、これは大きな武器である。
たっぷりつけて、グイッとオールバックにまとめるだけでも格好はつく。つけ過ぎても水溶性だから、夜のバスタイムで丁寧に流せばOK。とにかく、この気合い感はグリースならではの魅力。