わいせつ動画広告消そうとした消防士が転落死のミステリー 高速道路で起きた不可解な悲劇

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消防士イメージ

高速道路のすぐそばの動画を使った看板に、不適切なコンテンツが配信され、かけつけた消防隊員がそれを消そうとして事故にあって亡くなるという悲劇が起きた。

この事件が起きたのは南米メキシコシティそば。この看板はインターネットを使ったもので、クライアントが配信するデータごとに様々な広告が表示される。“そういったクライアント”による広告が配信されているわけではなく、この時、突然そのようなものが掲載されてしまったのだ。

事件現場画像
当日撮影された画像。大したものは写っていないが、事故を誘発する危険性は充分。

高速道路なだけに多くの男性運転手たちがこれに目を留め、あわや事故が起きそうな雰囲気だったという。そのうちの一市民がその危険性についていち早く察知して通報をした。

そこで派遣されてきた、アルバロ・ヒメネス・ゴンザレスさんは、はしごをかけて高所にあるこの看板にとりつこうとした。だが、その過程で脚を踏み外し、そして亡くなってしまったのだ。

なぜ、そんなものが配信されたのか、そのミステリーについてようやく明らかになってきた。それによれば、これはハッカーの仕業によるものであり、実はこれまでにも数度同様のものが表示されることがあったという。

ハッカーイメージ
単なる腕試しの愉快犯なのか、それとも事故を起こさせて何かを企てているのか、様々な憶測が流れているが、その正体はいまだつかめていない。

消防署サイドや政府は「ゴンザレスさんの死を大変遺憾に思っており、メキシコ政府は遺族のために、すべての支援を惜しまない」と明らかにしている。とはいえどんな支援や保証があろうと、このミステリアスな“いたずら”のせいで、故人は二度と戻ってくることはないのだ。

文/関本尚子