行列店なのだがほとんど人に知られていない、そんなチェーンが、古書店や大学が立ち並び文化の匂い漂う街、東京・神保町にある。その一歩路地を入ったところにのれんを掲げるのが、天ぶらの人気店「いもや」の本店だ。
■店名の驚くべき由来
いもやは、1959年に「天婦羅 いもや」としてスタート。天婦羅店、天丼店、とんかつ店など6店舗を神保町近辺で展開してきた。天ぷらもトンカツも、どちらも激安&激美味!とあってお昼どきともなると、付近の大学生や会社員などが行列をなしている。
その風変りな名前は、初代店主が「私は田舎者の『いも』だから」という理由で付けたという。とはいえ、神保町に行ってその名を知らなかったら、自分の方が「いも野郎」と呼ばれて田舎者扱いされるほどにローカルでは成長した。
■衣が口の中でとろける
本店で大人気なのが「天ぷら定食」(700円)だ。絶妙のタイミングで黄金色に揚げられた春菊、キス、エビ、イカ、カボチャが食欲をそそる。人気の理由はその衣にある。天ぷらを口にした途端、なんと衣が口の中でとけていくのだ。
■ネタはプリプリ、サクサク
ネタはその風味を失っておらず、エビやイカのプリプリ感には驚かされる。しかも、春菊やカボチャはサクサクしていて香ばしさ全開だ! これだけの絶品にもかかわらず700円というお得ぶり。近くに足を運ぶ機会があったら、食べなきゃ損! その味をぜひご堪能あれ。
トレードマークとなっているのが、白木づくりのカウンター。そこからはチェーンながらも老舗の重みが伝わってくる。世間的にはほとんど知られていないだのが、こんな激美味なのに知られていない名店がまだまだ世の中にはあるのだ!
(店名)いもや 本店
(電話)03-3261-6247
(住所)東京都千代田区神田神保町2-16
(営業時間)月〜土11:00〜20:00
※単品の追加オーダーは13時から、※天ぷらとトンカツの店は分かれています。
文/もぐもぐ編集部