花の都・東京に行ったもののおみやげを買おうとしても、たいして東京っぽいものがない。そんな方におすすめだし、東京在住の人にもちょっとした手土産に使える、かわいいお菓子、それが東京駅で売られている駅舎最中だ。
今年の12月で開業100周年を迎える東京駅、かつてのシンボルといえば辰野金吾氏が設計した「丸の内駅舎」だった。今年10月に保存復元工事が完成、それをかたどった最中がこれ。
駅ナカショップ、グランスタダイニングの中にある、老舗菓子店あわ家惣兵衛が販売している。駅舎をかたどったスティック状になっており、もったいないけど、さくさく端から食べられる。中にはあんこ、そしてバタークリームが少々。
筆者が信州の親戚のうちに行く際に、土産でまよってこれを買った。そりゃ最中だから、実際の駅舎よりももってりとしたディテールだけど、そこが可愛い。
同じくこれを購入しようとしていた、横のおばあちゃんたちも、おんなじことを言っていた。「可愛いですよね、これ」と。博多まで新幹線で帰るという彼女たち、
「洒落た洋菓子はいっぱい売ってるけど、これぞ東京ってわかりやすいものがいいのよね。私たちいなかものは、洒落たお店の名前なんて言われてちんぷんかんぷんだから」と言っていた。うんうん、私だって東京に住んでるけど、知らないです。
ザ・東京ってのが一発でわかり、そして可愛いのが駅舎最中。一本250円というのはちょっと高いけど、いいんですよね。
文/高野景子