■松屋の裏番メニューが封印された!
プレミアム牛丼が販売される前から「其の存在自体がすでにプレミアム」と言われていたのが、松屋のネギ塩豚カルビ丼(430円)。並盛りで832キロカロリー、大盛りで1112キロカロリーという危険なエネルギー量をほこり、パンチ力のある味わいで多くのファンから愛されてきた松屋の裏番長メニューだ。
松屋の要石とも呼ばれたこのメニューだが、今年7月中旬に発売停止となった時は、多くのファンから怒りと悲しみの声が多数あがった。
■プレミアム牛めしの捨て石に?
「プレミアム牛めしの発売開始と同時に、このネギ塩豚カルビ丼などがメニューから消されたんです。プレミアム牛めしの販促のためであることは明らか、それがお上のやることなのかと。それから1ヶ月、プレミアム牛めしが定着したタイミングで復活させたことからも明らかです」(関西タウン誌ライター)
そうなのだ、9月11日(木)15時から『ネギ塩豚カルビ丼』と『豚バラ焼肉定食』が復活販売されている。ライター氏は熱心なネギ塩豚カルビ丼のファン。上京すると真っ先に松屋にかけこんで注文したそうだ。筆者は食べたことがなかったから、薦められるままに食べてみた。
■豚なのに牛のような凶暴さを感じる美味さ
こ、これは凄い味。ワイルドな脂っこい豚の味わいに、それに真っ向から挑むように塩っ辛さ、その2つをまとめあげようとするうま味(調味料)の味わい。そんな3つどもえから生まれる破壊力はたしかに牛丼にはない。プレミアム牛めしを守るため、あえてこの猛獣のようなメニューを封印したのはわかる気がする。
豚にまとわりつく、ミステリアスな塩っぱくて旨み(調味料)のあるタレ、これが染み込んだご飯部分がめちゃくちゃおいしい。ネギ塩豚カルビ丼の肉抜きの、タレだくだくで食べてみたいと思わされる、それぐらいの中毒感のあるハマる味。
たしかに、これがある日松屋から消えたら、怒りがわくのもわかる気がする。先のライター氏によれば「僕の周りは、直訴か一揆するしかないなんて言ってるファンもいましたよ(笑)」とのこと。
■地域限定復活に全国から恨み節も
「一説には、プレミアム牛めしだけでは心もとないと思った松屋の上層部が、封印してからたった1ヶ月にもかかわらず、緊急で再発したという噂もあります」(飲食業界紙編集者)
だが、今回の販売再開は関東1都6県限定となっており、その他の地域の松屋ファンからは「東京ばかり優遇しているのでは」という怨嗟の声もあがっている。不満はいまだ収まらない様子だ。ライター氏も「食ってきたよ」と言ったら、ファンにものすごい眼で睨まれたと語っている。
松屋さま、ファンの猛りをしずめるためにも、どうか全国でのネギ塩豚カルビ丼の再開を!
文/関本尚子