「孤独のグルメ」久住昌之の新作が美味そうすぎる!!! 新連載「荒野のグルメ」は「ほろ酔いテロ」!!!

※『週刊漫画ゴラク』に集中掲載されている「荒野のグルメ」原作・久住昌之、画・土山しげる。

ドラマがすでにシーズン4まで放映されるなどの人気作品「孤独のグルメ」。原作・久住昌之、漫画・谷口ジローだ。久住氏は他にも「花のズボラ飯」など昨今のグルメ漫画でヒットを飛ばしているのだが、そんな氏による最新作が、これまた読むと思わず“ゴクリ”とノドのなる出来栄えなのだ。

現在「週刊漫画ゴラク」(日本文芸社)で集中連載しているのが「荒野のグルメ」。原作は久住昌之氏がつとめ、そして作画には土山しげる氏だ!

土山作といえば食話バトル漫画「極道めし」や、大食いファイト漫画「食いしん坊!」など、オルタナティブグルメ漫画とも称される、通常の「美味い/まずい」を超えたエンタメ作品として知られている(現在「実話BUNKAタブー」誌に連載している「噴飯男」(ふんぱんまん)という漫画も凄いのでオススメ。映画『ダークナイト』×笑い×グルメみたいな衝撃作品)

久住×土山の新作「荒野のグルメ」は中年サラリーマンが、都会という荒野のなかにオアシスならぬ美味い店を探すというもの。都会の中に馬にのったカウボーイのイメージシーンがでるなど(見開きに突如サボテンや馬のケツなどが出てくる)、「孤独のグルメ」とは違った、妙なおかしみのある作品となっている。

※先週発売された『週刊漫画ゴラク』(日本文芸社)9月12日号。

そして、やっぱりどれもこれも、食べ物が本当に美味しそうなのだ!

第一回では“あえてタタキじゃな”かつおの刺し身に、大葉、ミョウガ、ニンニクの醤油漬けを載せたものが登場。主人公が「ごはん!」と考えて、そのかつおでごはんを食べたら「間違いなく猛烈にうめえ!!」などというシーンなどは、見ているこっちも今すぐ“こっちもカツオ刺しとごはん下さい!”と言いたくなる。

また第二回では国技館で相撲のときに食べられる焼き鳥が美味いという話など、さすが久住昌之な選びの妙のある内容となっている。また土山による淡いギャグも効いている。

実は「荒野のグルメ」コンビは今年に「野武士のグルメ」(幻冬舎)を発売してヒットを飛ばしてたばかり。そちらでは定年退職した主人公で、こちらも“絶品”の作品だが、20代から30代ぐらいの世代の人には、この「荒野のグルメ」の方が響くかもしれない。

なんにせよ、読むと早く仕事を切り上げて、一杯飲みに行きたくなる作品なので、注意して読んで頂きたい! 「孤独のグルメ」ドラマ版は「夜食テロ」と言われているが、この「荒野のグルメ」は早退性飲酒熱にかかってしまう「ほろ酔いテロ」作品。サラリーマンは読む時間に気をつけて!

漫画ゴラク公式サイト→リンク
文/関本尚子

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