日本の人型ロボットが東日本大震災で役に立たず非難を受けたように、おとなりの韓国でも人に役立つはずの国産ロボットがとんでもないポンコツだったという騒動が起きている。
李明博政権時代、河川水質調査用に57億ウォン(約5億7000万円)を投じて開発したロボット魚、見た目は男子人気おもちゃ・ゾイドを彷彿とさせる格好良さ。だが、本当にゾイドなみの能力(おもちゃの)しかなかったのだ。というか、まともに泳げない不良品…。
7月30日、韓国政府監査院がこの魚型ロボット研究開発(R&D)事業等の産業技術研究会所属出演研究所のR&D管理実態監査の結果を発表したなかで、明らかになった問題だった。
このロボット魚は、韓国生産技術研究院など5つの機関が、産業技術研究会からの支援を受けて開発したもの。昨年8月のパフォーマンスに関連する7つの目標項目を、すべて達成したと発表されていた。
しかし、監査院が専門家たちとロボット魚性能を試験した結果、ロボット魚9台のうち7台が故障で動かず、まともに動いたのはわずか2台。7つの目標項目のうち3つは、当初発表された数値には及ばなかった。残りの4つの項目は、故障で確認すらできないありさまだった。
たとえばロボット魚の水中速度は秒速2.5mの目標を達成したと発表されていたが、実際のテストではわずか秒速0.23m。通信距離も目標値である500mではなく50m。能力が10倍以上水増しされていたわけだ。
見た目は男心をくすぐる、本当にかっこいいデザインだが、内容はオモチャ以下だったという…ねえ。
文/編集部