コンビニのおでんコーナーから、だんだんと人足が遠のいて来ているが、そんな中特に選ばれることもなく、ぐつぐつと煮られてしまうのがちくわぶだ。コンビニおでん具材ランキングの中でも、下位が定番との声もある。
ちなみにちくわぶは元々、関東独自の食べ物であり、コンビニがおでんを扱うようになるまで非関東圏の人は見たことも聞いたこともない、と言われていた。それゆえに「けったいな食べ物」と言われることも多いのだ。
だが、ちょっと待て! ちくわぶの最高に美味い状態をあなたは食べたことがないんじゃないのか、そう言いたいのだ。ちくわぶ嫌いな人にその理由を聞いてみると「粉っぽい」「なんかぼそぼそして消しゴムみたい」なんていうのが大半。
ちくわぶにはちくわぶを最高のコンディションに仕上げる「下ごしらえ」が必須なのだ! なんとなく煮ればいいと思われているのだが、実はちくわぶは沸騰したお湯で膨張するまで煮る必要がある。ぷくっとふくらむぐらいがいいのだ。そうすると、もっちもちのとろける食感へと、ちくわぶが「レベル99」状態へと進化するのだ。
なのでちくわぶ嫌いの方は、一度この下ごしらえをしてみてくださいね。中には粉っぽいのがちくわぶの醍醐味という人もいると思うので、そこは好き好きなのですが。筆者的にはこの食べ物、おでんの中で最強の具材だと信じてやみません!
文/関本尚子