インターネット上では散々に叩かれているマクドナルドの期間限定メニュー「クラシックフライ チーズ」(340〜370円)だが、これはマクドナルドが最近生み出した中では最高峰であることは間違いない。ただしこってりしたラーメンが好きだったりとか、BMI値が30オーバーとか、そのあたりの人が対象だ。
いったい何がそこまで素晴らしいのか、それは圧倒的なジャンク感。マクドナルドにふつうの食事としての美味しさを求めている人なんていないわけで、マックの魅力は家庭では決して作れないし出せないサイバーでエキセントリックな味わいなのだ。クラッシクフライはシンプルながら、そのマックのヤバイ美味さを突き詰めているように思う。
クラシックフライは大量の茶褐色をおびたチーズと、そこでベーコンのクズ(失礼!)がかっている。これがマクドナルドのパサパサしたフライドポテトを、油分で一気にまとめあげるのだ。口当たりもネットリとしたものになる。コーラを飲みながら食べていると、くどい…もたれる…だがその先に光り輝くものが見えてくる。圧倒的な量の脂質が脳にエンドルフィンを分泌させ、多幸感をもたらすのだ! ちなみにカロリーは544キロカロリーと、想像するより高くはない。
またポイントなのは、ボックスに入っているところ。フタをあけボックスを皿にして、フォークでガシガシ食べるのだ。通常ポテトを口に入れる時は、1本ずつ、せいぜい2本ぐらいのものだろう。だがフォークで食べるので同時に4本ぐらいのポテトを食べることになる。むさぼるように食べることができて、実に素晴らしい。
ネットではビジュアルが汚くて「まるで豚の餌」なんて批判もあるが、言うなれば、これはフライドポテト界のラーメン二郎なのだ。圧倒的な炭水化物、脂質、しょっぱさで攻めてくる、おまけに見た目もカオティックなわけで、どう見ても二郎的なベクトルだろう。
たしかにラーメン二郎がはじめのころはバカにされていたように、クラシックフライも今は受難の時代なだけのはず。今後ジロリアンのように、熱狂的なクラシックフライファンが出現するはずだ! 皆さんも、ましましゼヒとも食べてもらいたい。
文/編集部