この春先におこなわれた日本食に関する外国人の意識調査が、韓国で物議をかもしている。韓国で好まれている外国料理の1位が日本食だったのだ。
「好きな外国料理」という調査を行なったのは日本貿易振興機構(JETRO)で、調査対象国は中国、香港、台湾、韓国、米国、フランス、イタリア。20〜59歳の一般消費者男女のうち、いままで日本食品を購入しているか、日本料理店を利用したことがある人を対象に、各国400人にアンケートを行なった。
結果はアメリカを除く全ての国で日本食がトップ。特に人気だったのは寿司で、日本食が好きだと答えのは、韓国25.7%、中国25.2%、香港25%、イタリア23.8%などで、6カ国全体の平均では21.1%だった。また韓国で好まれていた日本料理は1位寿司、2位うどん、3位天ぷらだった。
先日ユネスコの無形文化遺産に、和食とキムチが登録されるというタイミングだっただけに、このやや古いアンケートが一部の愛国者たちの心に火をつけている。韓国メディアでは日本食批判も多いため、この調査結果に首をかしげる人も多かったようだ。「日本食は放射能汚染で客離れしているというけど、このアンケートはどういうこと」「たしかに見た目はきれいなんだよね、日本食は」「うちとは方向性が違うから」「日本サイドのアンケートだから当然偏向もあるだろう」と話題になっていた。
最近ではなにかと日本との“衝突的”な話題のでる、韓国や中国で和食が好まれているというのは嬉しいことだ。料理はイデオロギーを超えた魅力を持っているということなのだろうか。
参考/JETRO
文/原田大