ファミコン思い出の食べ物たち 山内氏を偲んで

これが動いていたらまず食べない。マリオは勇敢だ。
19日、任天堂の前社長で相談役の山内溥氏が死去。ファミコンこと『ファミリーコンピュータ』を発売、ヒットさせ任天堂を世界的企業にまで成長させた偉人の死を悼み、ファミコンに登場した思い出深い食べ物たちを紹介していこう。

『スーパーキノコ』
ごぞんじ『スーパーマリオブラザーズ』シリーズに登場する、体の大きさが2倍になるキノコ。有毒のベニテングダケのような見た目に加えて、ブロックからニョキニョキ生えてきたかと思うと左右に動いて逃げていく、リアルで遭遇したらまず食べる気の起きない生態をしている。色違いの亜種に、1回多く生き返ることができるようになる『1UPキノコ』、触れただけで体が縮むか即死の『毒キノコ』がある。

『ゴッツアン・スーパーC』
ナムコのRPG『女神転生Ⅱ』に登場する正体不明のドラッグ。『ドリームドラッグストアー』の女性店員マユミ特製で「ステキな夢の世界に行ける」らしく、「極楽を覗いてみる?」と薦められる。このドラッグストアーでは、こうした健康ドリンクや漢方薬のようなものを次々に薦められ、言われるままに飲んでいくと、体は痺れ、共に冒険をする仲間(女性)には愛想を尽かされて出て行かれ、という「ダメ。ゼッタイ。 」な展開になる。

『うんこカレー』
『たけしの挑戦状』と並んで、ビートたけしプロデュースの不朽の名作『たけしの戦国風雲児』に登場。当時たけしがカレー屋『北野印度会社』を手がけていたため、ゲームにも登場させたと思われる。ビートたけしらしい直球のネーミングな『うんこカレー』はなんと一番高級なメニュー。食べると体力が満タンまで回復するが一定の割合で腹を壊す。とはいえ、他のメニューで回復できる体力があまりにショボイため、慣れたプレーヤーは迷わずこの『うんこカレー』を選ぶようになるのだ。ゲームバランスを調節して皆が『うんこカレー』を選ぶように仕向けたのだとしたら、やはりビートたけしは天才である。

『ナスビ』
『高橋名人の冒険島』に登場するペナルティアイテム。卵の殻を割るとなぜか出てきて、一定期間つきまとい体力をみるみる奪っていく厄介なヤツだ。高橋名人がナスが嫌いなことから、こんな役回りをさせられた。当時の小学生に絶大な影響を与えた高橋名人公認の嫌いな食べ物ということで、ナスビのイメージダウンに繋がったかどうかは分からない。

1000タイトル以上発売されたファミコンのソフト。ここにあるのはほんの一部です。夢中になった人々それぞれに思い入れのある食べ物があるはず。あなたは何が記憶に残っていますか?

※写真はWikipediaより

(文/行方アキヒデ)

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