9月12日、みそメーカーでおなじみのマルコメが、同社が取り扱うインスタントみそ汁の一部商品から、みそが染み出す不具合が発見されたとして、自主回収を始めた。
昼休み、弁当を食べようとカバンを開けた瞬間に漂うみその香り。手を差し入れると、じんわりと湿った感触。取り出した巾着には黄土色のシミ、よく見ると大切な書類にも、お気に入りのハンカチにも……悪夢以外の何物でもない。
決して破れるはずがない、という絶対的な信頼のもとに添えられるあの小袋から、染み出したら厄介だと思うものは何か、街の声を聞いた。
第3位『はちみつ』
「とりあえず乾かしてもベトつくし、何気に臭い」(38歳・主婦) 「自分で気づくよりも先にアリが来る」(11歳・小学生)
給食などでなじみのある人も多いであろう個包装はちみつ。粘り気が強く、洗ってもなかなか落ちない。通常は食欲をそそる甘ったるい香りも、長い時間嗅いでいるうちに、じわじわと気分が悪くなる。絶対に破れてほしくない。
第2位『ニンニク』
「とにかく臭い。カバンとか、いくら拭いてももう取れないと思う」(31歳・団体職員)
余計な説明はいらないだろう。電車で移動する予定などがあった場合は、テロリストと陰口を叩かれていると思った方がいい。カバンともお別れだ。
第1位『冷やし中華のたれ』
「実は大容量で、広範囲に汚れる」(45歳・主婦)「油が多く含まれているので、外のものが汚れるとなかなか落ちない」(47歳・会社員)
ゴマと油で風味付をした、醤油ベースの甘酸っぱい冷やし中華のたれ。色、ニオイ、落ちにくさ、どれをとっても超一流の厄介さ。納得の一位といえるだろう。
なかには持ち歩く機会があるかどうかも怪しいものもあったが、どれも想像しただけで気が滅入るシチュエーションばかり。今回のようなことがなるべく起こらないようにメーカーには管理の徹底を願うとともに、万が一の漏れだしに備え自衛策を講じておきたい。
(文・行方アキヒデ)