東京オリンピックの2020年開催が決定し、テレビもネットもオリンピックの話題一色。オリンピックにあやかったメニューを提供する飲食店や、株式市場では関連銘柄の上昇など、明日にもオリンピックが始まるのではないかと思うような勢いだ。ネットでも、オリンピックをネタにした大喜利大会が各地で勃発している。
「ネットでは、国歌斉唱は『初音ミク』で、なんて意見も出ているみたいですけど、オリンピックをやる年には初音ミクなんて消えているんじゃないですか?今の時代の流れの速さから考えたら、開会式はカクカクのポリゴン3D映像で決まりだな!、って言っているようなものですよ」(ITライター)
よりリアルに人間の歌声を再現できるようになっていたりということはあるだろうが、気が早い感は否めない。この7年間で何が変わったのかを知れば、それが実感できるだろう。
「7年前の食べ物の流行といえば、キューピー『あえるたらこパスタ』のCMが流行りましたね。「たーらこー、たーらこー」の歌を歌っていた『キグルミ』というユニットは今でも活動しています。あの歌を歌っていた子たちはみんな卒業して在籍していないですけどね」(トレンドウォッチャー)
そして、今や町おこしの切り札として、ゆるキャラとともに欠かせない存在になっているアレ。
「『B-1グランプリ』の第1回が開催されたのも2006年です。それまで一部のジャンク好きが卑下して使う言葉だった『B級グルメ』のイメージが一変しました」(同)
ご当地ジャンクが株を上げる一方、万年ジャンクのファストフード業界では何が起こっていたのか。
「マクドナルドでは『100円マック』が8品目と一気に増えました。一方で年末には、『メガマック』の試験販売が一部店舗で始まった。翌年大ヒットしましたよね。吉野家では、BSE騒動が収束し米国産牛肉の輸入が再開されたことで、3年近く販売を休止していた牛丼が復活しました」
余談だが、メガマックの正式販売が始まった翌年2007年には、触発された客が「テラマック」を自作したり、吉野家のアルバイト店員がテラ豚丼を作るなどして、悪ふざけが過ぎると騒動になった。今ヤングの間でブームの不適切写真の走りともいえよう。
「『メタボリックシンドローム』という言葉が流行したのもこの年です。肥満が今まで以上に問題視されるようになり、『黒烏龍茶』や『杜仲茶』といった健康飲料が続々登場しました。一部は今でも定着してますよね。7年で肥満の人が減ったのかどうかは分かりませんが……ちなみにこの年のダイエットの流行は、『チョコレートダイエット』『豆乳クッキーダイエット』など。チョコレートなんて油と砂糖の固まりみたいなもので、それでダイエットとか、肥満をなめてるとしか思えないですよね(苦笑)」(同)
7年前を思い出していただけただろうか……あんまり変わっていないような気もするが、次の7年、何が起こるか分からない。オリンピックの年に見返してみた時に赤面しないように、今の流行で7年後を語ることには慎重になるべきだろう。それもまた面白いのかもしれないが。
※写真はWikipediaより
(文/行方アキヒデ)