ウナギの乱獲が止まらない。ウナギの稚魚シラスウナギの今年の漁獲量が5.2トン(前年比42%減)と過去最低に落ち込んでいるのだ。当然価格も高騰しており、その額は2年前のなんと3倍。店頭価格はそこまでは上がらないだろうが、数割高くなるという見通しもあり、もはや庶民の手の届かない領域にまで達しようとしている。
高価になるだけなら金を積めばなんとかなる。しかし現在、国際機関が絶滅危惧種に指定しようかと検討している最中だそうで、食べること自体が禁止されかねない状況になりつつあるのだ。
もっとも、絶滅するまで食べ尽くしてしまったらその後は永久に食べることができなくなる。資源が充分に回復するまでは、ウナギを食べるのを我慢する他ないだろう。
何か代わりになるものは……
そうはいっても、土用丑の日にウナギの蒲焼を食べるという慣習は日本の文化として定着しておりなかなか止められるものでもない。
『オー・ザック』はサクッとした食感が人気のハウス食品のポテトチップス。ポテト生地を乾燥させる際に半生状態に留め、油で揚げて内部で水蒸気を膨張させることにより空洞を作り、その爽快な噛み心地を実現している。(参考→ハウス食品|工場へ行こう|オー・ザック工場)このオー・ザックの新しい味『うなぎのかば焼き味』は、先月24日にコンビニ売りが開始され、現在はスーパーなどでも売られている。香料と山椒でうなぎのかば焼きの香り、味を再現したポテトチップスだ。
うなぎのかば焼きの味がするとはいえ、基本はジャガイモ。あのふんわりしたウナギの代わりになるとは思えないが……ダメ元で買ってきた。
まずはただ載せただけ。なるべく甘めに評価しようとしている筆者でさえも、さすさにこれをうな丼の代用品と言い張る気にはなれない。
そろそろ総合的な評価を下そう。うなぎのかば焼きの味や匂いがするとはいえ基本はジャガイモ。過度な期待は禁物だ。しかし、食品化学が実現したかば焼き香料や、追加で振った山椒の味と香り、ご飯の湯気を適度に吸ってしんなりしたチップス、何よりすべてをかば焼きに変えてしまう秘薬「かば焼きのタレ」の力技によって、うなぎのかば焼きを食べているんだ、という気分になれるぐらいには仕上がる。本物をしばらく食べていないので元々の味を忘れかけている可能性も無くはないが、うな丼とはこういうものだったような気がする。
「さんまや穴子など、すでに別の選択肢が豊富にある」なんて言わずに、一度試してみては?

文/行方アキヒデ