今日のように暑い日は、仕事が終わればビールをキュッと一杯いきたくなるところ。ビアガーデンで生ビール…、うちにかえって缶ビール…、居酒屋でビンビール…ただこれだけは言っておきたい、生ビールも缶もビンも、その中身はおんなじ、味は一緒なのだ!
居酒屋に入って飲む生ビールは、ビンや缶にくらべるとフレッシュ、そんな風に思っていた人も多いだろう。筆者もそうだ。だがそれは幻想なのだ。生といってもただの呼び方にすぎないのである。業務用の大容量ケースから、サーバーでそそがれたビールを生ビールと言うにすぎないのである。
じゃあ生ビールというものが存在しないかいうと、そうではない。1979年、公正取引委員会が、「生ビール、ドラフトビール=熱処理をしないビール」と公示していて、発売されている国産のビールのほとんどは生ビールだといえる。
だが、海外では生ビールといえば、それは酵母菌が生きているもの。置いておけばさらにアルコール発酵が進んでしまう、菌がピッチピチなものを言う。だが日本のビールは熱処理こそしていないものの、フィルターによって酵母菌を取り除いてしまっており、海外基準からすれば生ではないのだ。
さて居酒屋ででるビールに関してだが、むしろ生ビールの場合、店によってはサーバーがきれいに掃除されていなかったり、温度管理がなされていないため、不味くなってしまうことも多々ある。どうせ中身が同じなら、瓶ビールを頼む方が確実に「美味い」のだ。
文/関本尚子