小泉純一郎「脱原発」裏に宗教団体 発言の背景には女性教祖が?

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※wikipediaより。
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今月12日、小泉純一郎元首相(71)は日本記者クラブで、原子力発電の即時中止を政府に訴えた。氏は原発の再稼働はやめ、代替エネルギー確保までの場つなぎとしても、利用すべきではないと主張。「原発ゼロは、最良の選択だ。企業も国民も心構えは出来ている」と語った。

首相現役時代は推進派で、また今回の脱原発宣言も唐突なイメージがぬぐえない小泉氏。だが昔から、ある宗教団体の影響で新エネルギー開発の重要性を語るなど、エネルギー問題への関心は高かった。

小泉元首相に影響を与えたのは「神命大神宮」という新宗教団体だ。女性教祖・小松神擁による団体で、主祭神は天照大御神、本部は東京都大田区西糀谷にある。教祖は47歳の時、先祖霊や天照大御神などが自身に降臨、人類を救う者として指名されるという宗教体験で、信仰に目覚めた人物だ。

小泉氏は平成元年頃にその教えを学び、小松教祖の『ノストラダムス大予言の不安を斬る 21世紀の大予言』(立幸学館、1989年)にも宣伝文をよせている。

小松教祖は同書で「一九九九年ごろにエネルギー革命が起こる」「新エネルギーが世界平和のもと!」「新エネルギーが開発されて、戦争はなくなる」と語っていた。それに対して小泉氏は「現在、世界の各国で新エネルギーの研究開発が進められていますが、この著作を読んで、輝かしい二十一世紀の展望を知り、希望を感じました。と同時に、現在を生きている人間としての価値感と使命感を新たにしたところです」と、賛辞の言葉を送っている。

しかし、小泉氏は首相になってからは原発を推進。当時は教団内でも失望の声が聞こえたという。

「首相になる前は、私たちも小泉先生ならと思って応援していたのですが、実は推進派だったという。私達はまんまと利用されたんだと感じました。福島の原発事故も、小泉さんが教祖様から学んだ『新エネルギー』の開発を推進していれば、あのような大惨事は回避できていたかも知れない。今回の脱原発宣言も、素直には受け取れませんよね」(同教団関係者)

と、関係者のコメントは冷ややかだ。小松教祖の教えを思い出し、ただ“脱する”というパフォーマンスにおわらず、新エネルギー開発もぶち上げて欲しいところだ。

文/赤貫達郎