2月の節分に、太巻き寿司をその年の吉方にむかって食べる恵方巻き。1998年にセブンイレブンが商品名に使用したことから、全国的にひろがった。
だが毎年一回しかこんなに楽しい行事ができず、ガッカリしていたみなさんに朗報だ! 実はファミリーマートはここ数年「夏の節分」という謎の日のために「夏の恵方巻き」の販売を行っているのだ!
ファミマのリリースによれば「8月6日(水)“夏の節分”に向けて、「夏の恵方巻」(本体:250円 税込:270円)など合計3種類のご予約」を受けているとのこと。味はノーマル、海鮮、韓国焼肉風の3種類。これで夏の開運もバッチリだ。
だがちょっと待て、本当に夏に節分なんてあるのだろうか? 調べてみると、節分は厳密に言えば、各季節の始まりの日(立春・立夏・立秋・立冬)を指し、2月の立春を指すようになったのは江戸時代から。だから、夏の恵方巻きはありなのだ。ファミリーマートが、強引に太古の行事を呼び覚ましたのである。
揚げ足を取るようで恐縮だが、しかも「立夏」は4月で、8月は「立秋」。たしかに8月は夏だし、「夏の節分」という言葉にウソはないのだが、ファミマの強引さ、なんだかすごいぞ。このままでいけば、「秋の恵方巻き」「冬の恵方巻き」などが増える可能性もあったりして…? コンビニ主導で、1年に4回恵方巻きが食べられる時代はすぐそこだ!
ちなみに恵方巻きという言葉は、セブンイレブンによる造語という説もあるぞ(行事自体はもともと存在したが)。
文/鷹村優