マッチングアプリでうまくいかない理由、男性の「高望み」が原因かも?最新研究が示す男女の戦略差

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「マッチングアプリで、女性の8割は上位2割の男性にしか興味がない」――そんな通説を聞いたことはありますか?しかし、チェコのマッチングアプリ利用者約3,000人を対象にした最新の研究が、これまでとは少し違う、興味深い現実を明らかにしました。

実は、自分よりも魅力的な相手に積極的にアプローチしているのは、男性側である可能性が高いというのです。

研究でわかった、男女の「いいね!」戦略の違い

学術誌『PLOS One』に掲載されたこの研究では、まず各ユーザーの「魅力度」を、他の人からどれだけ「いいね!」をもらったかの数で数値化しました。これは、アプリ内での「人気度」と言い換えることもできます。

その上で、誰が誰にアプローチしているかを分析したところ、男女で明確な戦略の違いが見えてきました。

男性の戦略

自分自身の「魅力度」に関わらず、自分よりも魅力度(人気)が高い女性に「いいね!」を送る傾向が強く見られました。

女性の戦略

自分と「同程度の魅力度(人気)の」男性を選ぶ傾向が顕著でした。また、選択肢が多いにも関わらず、時にはあえて自分より少し魅力度が低い相手を選ぶことさえあったといいます。

では、実際にうまくいくのは?「釣り合い」の現実

では、実際にカップルが成立する「マッチング」は、どのような組み合わせで起きていたのでしょうか。

結果は明らかでした。男性がどれだけ「高望み」のアプローチをしても、最終的にマッチングが成立するのは、ほとんどが「同程度の魅力度の男女間」だったのです。

研究チームは、この結果について次のように分析しています。
「このパターンが生まれるのは、男性が最初から自分と似たレベルの相手を好んでいるからではありません。自分より魅力的な女性にアプローチした結果、拒絶されることによって、結果的に同レベルの相手とのマッチングに落ち着いているのです」

つまり、マッチングアプリという市場では、より現実的なアプローチをする女性側の意向が、最終的な結果に強く反映されている、と言えそうです。研究対象となったアプリでは男性ユーザーの数が女性より多かったため、女性側がより強い選択権を持っていたことも、この傾向を後押ししていると考えられます。

研究が示す「アプリ疲れ」を避けるヒント

この研究は、マッチングアプリで「なかなか、うまくいかない…」と感じている人、特に男性にとって、重要なヒントを与えてくれます。

それは、「自分自身のアプリ内での魅力度(人気度)を客観的に把握し、より現実的なアプローチを心がけること」です。

やみくもに高望みのアプローチを繰り返して、拒絶され続けることは、精神的な疲労(アプリ疲れ)に繋がります。研究結果は、少し視野を変えるだけで、マッチングの成功率が上がり、無用なストレスを減らせる可能性を示唆しているのです。

もちろん、これはあくまで一つのデータに基づいた分析ですが、現代の出会いの力学を考える上で、非常に興味深い視点と言えるかもしれませんね。

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