「あくまで一部なんですが、生きた魚なんかを泳がせている生け簀居酒屋に気をつけた方がいいです」
そう語るのは、消費者団体のスタッフだ。それにしても、なぜ生け簀居酒屋に問題があるのか。
「当然ながら商売としては、コストを下げなきゃいけない。でも生きた海水魚を飼っておくには、ダミーの海水などの確保が必要で、それにけっこうコストがかかるんです。それをいかに下げるかが問題なんですよ」(前出・スタッフ)
たしかに一部の生け簀居酒屋では、けっこうどんよりした水の中を魚が泳いでいたりするわけだが…。
「だから汚い水で魚介が病気になったりしないように、エサなんかは抗生物質をまぜたり“企業努力”をしているんですよ。その方がコストが断然下がりますから。ただ、それが消費者にとって本当にいいかはわからないですけどね…。おまけに病死した魚を冷蔵庫に入れておいて、客に出す店があるんですよ」(同前)
海のそばの生け簀のある飲食店と違って、都心にあるそういったお店にはそういった対策が必要だし、商売としてそういうことをする可能性はあるのかも。とはいえ、“薬漬け”の魚じゃあそそられないし、死んだ魚を食わされちゃこちらとしてはたまらない。
まあ一部の飲食店の話だけれど、それでちゃんとやってる生け簀居酒屋が、そういう目で見られちゃかわいそうですよね。
(文/柿田牡蠣)